平成4412日目

2001/02/05

この日のできごと(何の日)

【大阪市役所】トイレで爆発

5日午後3時50分ごろ、大阪市北区中之島、大阪市役所(地上10階、地下5階建て)1階の男子トイレで、火災が発生し、「パン、パン」という音とともに爆発が起きた。全館に避難命令が出され、市役所にいた市民ら約200人と職員約3000人が一次避難した。すぐにスプリンクラーが作動し、トイレ内の天井約10平方メートルを焦がしただけで、火は燃え広がらなかった。けが人はなかった。

トイレ内にカセットボンベ(直径7センチ、高さ約20センチ)5本と金属缶(縦約10センチ、横3センチ、高さ約20センチ)1缶などが残されており、大阪府警天満署は、何者かが白灯油のようなものを燃やしてボンベを爆発させたとして、現住建造物等放火などの疑いで捜査を始めた。犯人が市役所に恨みを持っている可能性もあるとみている。

同市役所では、毎日、午前と午後の2回、職員が庁舎内を巡回点検しているが、現場のトイレは点検の対象外だったという。

同署と大阪市消防局の調べでは、男子トイレ(約15平方メートル)は市役所1階東側の中央エレベーターホール横にあり、現場は3つの個室のうち一番奥の洋式個室。シンナーのようなものが入ったペットボトルの容器、小物入れ、ライター用のオイル缶も残されていたが、リード缶はなかった。金属缶には燃えた布が付着していた。油を染み込ませた布を燃やし、ボンベを加熱したらしい。

同市によると、庁舎を管理する防災センターで警報が作動したため市職員が現場に駆けつけたところ、周囲に目が痛くなるような白い煙が立ちこめていたという。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【リクルート陸上部】休部発表

女子マラソンの五輪メダリスト、有森裕子らを輩出したリクルート陸上部(千葉県佐倉市)は5日、9月30日付で休部し、地域密着型のクラブチームとして再出発を目指すことを発表した。

東京都内で会見したリクルート広報室は「厳しい経済環境の中、スポーツに対する取り組みの意義を問いただす必要に迫られた」と休部理由を説明した。現在の部員はアトランタ五輪5000メートル4位の志水見千子ら女子10人。金哲彦監督は「これから企業スポーツはどんどんなくなっていく。移籍してもまた同じこと(休部)が起こるだけ」と語り、現部員を主体に佐倉市を拠点とし、独立したスポーツクラブをつくって運営していく構想を明らかにした。

リクルート側は、金監督からの具体的な活動案の提示を待ち、スポンサーとして支援していくかどうかを決める。また、同社が有森と結んでいる個人契約はこれまで通り継続される。《共同通信》

【巨人・松井秀喜選手】電子申告の「助っ人」に

16日から始まる確定申告を前に5日、国税庁が2003年度の実用化を目指す電子申告の実験にプロ野球巨人の松井秀喜外野手(26)が参加、キャンプ地宮崎市のホテルからパソコンで申告書を東京・麹町税務署に送った。

実験には東京の麹町、練馬東両税務署艦内の納税者のうち個人390人、法人約700社が参加。国税庁配布のソフトをパソコンに組み込み、確定申告書などをインターネットで受付システムに送信すると、税務署に転送される。

松井選手は少し緊張した面持ちで、名前やパスワードをノート型パソコンに入力して送信。「たまに自宅でインターネットで遊んでいます。(電子申告は)だれでもできると思いますよ」と簡単な操作に拍子抜けした様子。

「米国では電子申告が進んでいますが、実験参加はメジャーへの布石ですか」の記者の質問には、笑いながら「関係ないと思いますよ」と答えた。

電子申告制度は政府が進める各種申請の電子化の一環で、所得税、法人税、消費税の申告が対象。米国、英国、ドイツなどで既に運用されている。《共同通信》

【インド西部地震】自衛隊出発

インドの地震被災者への救援物資を積み、自衛隊の派遣隊員約90人を乗せた航空自衛隊C130H輸送機6機が5日午前、成田空港からインドに向け出発した。迷彩を施した自衛隊の同型機が成田空港を利用するのは初めて。

成田空港では、テント約450張りと毛布約4500枚の積み込み作業が早朝から行われ、斉藤斗志二防衛庁長官らが出発を見送った。駐機場で行われた激励会で斉藤長官は「多数の死傷者、行方不明者が発生し、被災地は深刻な状況にある。訓練の成果を発揮してほしい」と述べた。

輸送機はタイなどを経由してインド西部グジャラート州にある被災地ブジに6日午前中に到着する予定。現地で8日ごろまで救援活動を行う。《共同通信》

【森喜朗首相】KSD汚職事件で陳謝

衆院は5日午後、本会議を開き、森喜朗首相の施政方針演説などに対する各党の代表質問を行った。首相は財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)汚職事件について「(自民)党所属議員から逮捕者を出し、国民に心からおわびする」と表明、『残念の極み』との施政方針演説から踏み込み陳謝を明確にした。

民主党の鳩山由紀夫代表が「KSDは自民党政治の腐敗構造そのもの」と全容解明を要求。与党の神崎武法公明党代表も、証人喚問も視野に入れるべきだと迫ったのに対し、「疑惑を受けた政治家は自ら釈明していく努力を払うべきだと考える。(喚問も含め)国会で真剣に議論すべきだ」と述べ、村上正邦前自民党参院議員会長らの喚問に柔軟に対応する考えを示した。

額賀福志郎前経済財政政策担当相の任命責任については、KSDからの資金提供は「承知していなかった」とかわした。

外務省の機密費疑惑に関して首相は、真相解明と再発防止に全力を挙げる考えを強調する一方、「使途などの情報公開は機動的な運用や内政、外交の円滑な遂行に重大な支障をきたす」として官房機密費の公開を拒否。河野洋平外相は、外務省から首相官邸への機密費の「上納」を否定するとともに、機密費の減額には応じない考えを示した。《共同通信》

【森喜朗首相】レバノン首相と会談

2月5日のできごと(何の日)【森喜朗首相】レバノン首相と会談
https://www.kantei.go.jp/

2月5日、森首相は官邸でレバノン・ハリーリ首相との首脳会談を行った。両首脳は、両国の投資の促進を含む二国間関係について様々な意見交換を行い、続く夕食会では、中東和平やイラク問題について話し合った。《首相官邸》

【村上正邦参院議員】証人喚問を応諾

自民党の村上正邦前参院議員会長は5日午前、参院議員会館の事務所で青木幹雄参院幹事長と会談し、野党がケーエスデ−中小企業福祉事業団(KSD)事件に関して要求している国会証人喚問に応じる意向を表明した。村上、青木両氏は「参院議員なので、参院の場で行うのが常識的だ」との認識で一致した。また、村上氏は「(KSDで)指摘されているような疑惑は一切ない」と強調した。

村上氏は予算案審議への影響を最小限に食い止めるためには、自らが証人喚問に応じる意向があると判断したとみられる。時期については、今後、与野党間で詰めるが、野党側はKSD事件の真相解明のカギを握るとされる村上氏の早期喚問を要求し、厳しく追及する構え。2001年度予算案の衆院通過の時期をにらみ、喚問時期が今後、焦点となりそうだ。《共同通信》

【イチロー外野手、佐々木主浩投手】会見

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手が5日、アリゾナ州ピオリアの球団施設で自主トレーニングを再開した。2日から既に自主トレ中の佐々木投手とともに練習することはなかったが、ケージ内での打撃やウエイトトレーニングなどで約3時間を費やした。

練習後、2人は短く会見。佐々木が「ほとんど(ゴルフの腕では)相手にすらならないだろう」と挑発すれば、イチローが「いつでも受けて立つ」と返すなど、ともに打ち解けている様子。バッテリーが16日、野手陣は20日とそれぞれキャンプインの予定は違うが、それまでの準備はキャンプ地ピオリアで行う。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】180兆円の減税案発表

ブッシュ米大統領は5日、2002年から10年間で総額1兆6000億ドル(約180兆円)の大型減税案の骨格を発表した。米景気の急減速を踏まえ、今年1月1日にさかのぼって実施する計画で、8日に米議会に諮る。

大統領は、夫婦と子供2人の標準的は世帯で年間1600ドル(約18万円)程度の減税効果があることを国民にアピールした。

具体的に減税案は(1)所得税の税率区分を現行の5段階から4段階に見直した上で、各区分の税率を引き下げる(2)日本の相続税に当たる連邦遺産税を段階的に廃止する(3)共働き夫婦の税負担を軽減する(4)子供の扶養控除を拡大する−ことなどが柱。

政府に議案の提出権がないため、大統領が米議会に諮った上、与党共和党の議員が議会に減税法案を提案する。《共同通信》

【この日の民主党】

「ザ・自民党」こそ日本の危機の元凶=鳩山代表が代表質問

衆議院本会議で5日、森喜朗首相らの施政方針演説に対する各党の代表質問が行われ、そのトップとして民主党の鳩山由紀夫代表が登壇した。

鳩山代表は、冒頭、インドにおける大地震の被災者の方々、ならびにJR新大久保駅で人命救助のために亡くなったイ・スヒョンさん、関根史郎さんに、深く哀悼の意を表した。

続いて、今日の国民生活を覆う不安な状況をもたらした原因について総理に質し、バブルを煽りながら、その崩壊のツケを国民に背負わせた政財界リーダー、とりわけ当時総理を務めた2人の閣僚の責任を追及した。

次に、KSD事件について、「中小企業経営者から預かったお金に群がり、政官業癒着のパイプを使って巨額の利益を得るという悪質な詐欺行為だ」とこれを断罪。「もはや一人ひとりの政治家の倫理の問題にとどまらず、自民党政治そのものの腐敗の問題だ」と厳しく指摘した。その上で、真相究明のために、小山孝雄前参議院議員、村上正邦参議院議員、額賀福志郎衆議院議員らの証人喚問要求に応える用意があるかを質した。

機密費横領事件については、外交、官房両機密費が今後も本当に必要なのかどうかを徹底議論すべきだと指摘。河野外相に対しては、先に発表した外務省の調査報告は真相解明にはほど遠いとし、新たな事実が明らかになった場合は、辞職して責任をとるべきではないか、と詰め寄った。

行革をめぐっては、今回の省庁再編で霞ヶ関の権限削減や公益法人全廃などは行われず、公務員制度改革に手がつけられなかった理由を追及、大胆な権限と財源の移譲による分権改革の断行を求めた。

さらに、「完全に復活する体制を整えつつある」といった森総理の現実離れした経済情勢認識の根拠を問い質し、欠落している財政構造改革および財政健全化への具体的な構想を質した。

有明海のノリ養殖被害問題では、諫早湾干拓事業の失敗を認め、直ちに水門を開けるよう要求。年金制度改革では、基礎年金の全額国庫負担による安心な制度を確立する意志があるかを追及した。

また、与党内で衆議院の選挙制度を中選挙区制に戻そうという議論がなされていることに対して、これを「ご都合主義」と弾劾、とりわけ坂口厚生労働大臣に、公明党の結党の精神を忘れたのか、と考えを質した。

そして最後に、鳩山代表は、人間と自然、環境と経済とが「共生」する21世紀の新しい社会の展望を訴え、その実現に向けた最初の仕事として「ザ・自民党」政治を終焉させるという決意を述べて、代表質問を締めくくった。

答弁に立った森首相は、バブル以降の経済運営について、「“最後の10年”は難しい時期だった」などとしながら、構造改革に取り組んできた結果、現在はゆるやかな改善を続けている、といった具体性のない認識を繰り返した。

KSD問題をめぐっては、「遺憾であり、お詫びする」と述べながらも、自民党政治の問題というのは不当な指摘だ、などとした。また、関係者の証人喚問要求については、「議院運営の問題なので」と明答を避けた。

機密費横領事件では、「真相解明を待ち、問題が明らかになれば必要な対応をとる」などと、後ろ向きな態度に終始。議場から怒号を浴びた。

また、有明海問題では、直ちに水門を開けよという地元漁民を始めとした要求にもかかわらず、3月末までに「緊急調査」、その後13年度中かけて「本格調査」などと、対処の先延ばしとも言える調査計画を明らかにするにとどまった。

さらに選挙制度問題でも、「完全な選挙制度というものはない」「現行制度を頑迷に守るものではない」などと述べ、さらなる制度改悪に含みを残した。

また、機密費横領事件に関連して答弁に立った河野外相は、可能な限り調査し、抜本的な再発防止に取り組む、と述べるにとどまった。

選挙制度問題で答弁に立った坂口厚生労働相は、かねてから中選挙区制を主張してきた公明党の微妙な立場を反映し、「民意に沿ったものであることが必要」などと具体的言及を避けた。自民党の腐敗政治に与するのか、という追及に対しては、「腐敗を許さず、清潔な政治を実現するというのが公明党の一貫した姿勢」としつつも、政治の現状については「偏見を持たない冷静な議論」が必要などと、煮え切らない態度だった。

(K)金で・(S)政治家を・(D)抱き込むKSDに自民党は総汚染=上田議員代表質問

5日の衆議院本会議で、鳩山由紀夫代表に続き、上田清司衆議院議員が、民主党・無所属クラブを代表して質問に立った。

上田議員も鳩山代表に引き続きKSD疑惑を取り上げ、総額20億円以上がKSDから政治家や自民党に支出されたとして、有名女性演歌歌手の歌謡ショーチケットを400枚(200万円相当)を手にし、翌年の衆議院選でも10万円の陣中見舞いを受け取ったとされる森首相自身に、事実関係の説明を迫った。

首相は、「地元事務所が人集めの手伝いをしたのは明らかだが、枚数はわからない」とし、寄附は適正な処理を行っているとした。

また、ものつくり大学を推進する「国際技能工芸大学設立議連」には元・現首相から現職閣僚、自民党最高幹部までが顔をそろえており、まさにKSDに総汚染されているように見えると分析。さらに「施政方針演説にまで一民間人の私立大学構想が挿入されていたことは不自然」「自前の資金が3億8000万円、労働省が85億円負担では私立大学に値しない」と問いただした。

さらに、上田議員が、額賀前経済財政大臣の辞任について、森首相の任命権者としての責任を質したのに対し、首相は「閣僚辞任は結果として遺憾、国民に申し訳なく思っている」と陳謝した。

上田議員はまた、KSDの会員勧誘に金融機関が関わっている事例を指摘。「KSDがその事業目的を達成するため、カネをバラまき、政界・官界を工作してきた構図がみえる。KSDの『K』はカネ、『S』は政治家、『D』は抱き込む、KSDの別称は『カネで政治家を抱き込む』ことだ」と、言葉を強め、「金額も人数も、リクルート事件以上の疑獄事件だ」として、真相究明を首相に重ねて求めた。

質問のテーマは外務省機密費流用問題に移り、上田議員は「外務省調査は個人の犯罪と矮小化している」と批判。松尾氏のすべての銀行口座を調査するよう迫った。そして、「個人の犯罪でなく外務省ぐるみだと判断すれば大臣として責任をとるのか。着服した公金は外務省機密費なのか内閣官房機密費なのか明らかにすべき」と森首相と河野外相の見解を求めた。

首相は「機密費は内政・外政を円滑に推進する上で不可欠な経費。使途は明らかにすべきではないが、運用については総点検し、厳正かつ効果的な運用に意を用いていく」として、外務省に十分な調査を指示したと答えた。ア 上田議員は「金融問題を中心とする経済政策の失敗の10年を正しく総括しない限り、失われた10年は20年になる」と述べた上で、かつて日本経済の舵取りの主役であった首相・蔵相経験者である、橋本行政改革担当相、宮澤財務相の二人に「日本のバブルの後遺症は解消されたか」と迫った。

宮澤大臣は「かつてのような金融機関の健全性を欠いているのは事実だが、かつてのジャパン・プレミアムのような問題を生ずることは解消した」とした。橋本大臣は「バブルの後遺症は解消の方向に向かっており、金融機関においても不良債権に対する必要な手当てを行っている」と述べた。

続けて、上田議員は、昨年刊行された「犯意なき過ち-検証バブル」(日本経済新聞社)に掲載された宮澤財務相のインタビューを問題視。宮澤氏はこの中で、「野党の若い諸君が法律をつくって、日本長期信用銀行をつぶした。(中略)大銀行をつぶすのはエキサイティングなことだったんでしょうな、きっと」などと、旧長銀破たんの原因が野党にあるかのような発言をしている。上田議員は、「みずからの無能無策ぶりを省みず、我々を愚弄するとは絶対に許せない。宮澤大臣は大臣失格。いますぐ辞表を提出してほしい」と激しい口調で詰め寄った。答弁で財務相は「おわびして撤回したい」とあっさり引き下がった。

上田議員は、最後に、改正住民基本台帳法による国民総背番号制は、政府が国民を管理する社会システムを生む、として、これを廃止するよう求め、いったん質問を終えた。

その後、閣僚の答弁に対し、上田議員は再質疑を要求。再び登壇し、外務省機密費の問題について河野外相に「なぜ他の口座についての調査ができないのか」「機密費がほとんど使い切られているが、“当面の任務と状況に応じて機動的に使用される経費”である以上、本来は年によってはバラツキがあるはず」とさらに追及した。

河野外相は「外務省には強制捜査権がない」との答えを繰り返し、他の機関の捜査を待つとした。また毎年機密費を使い切っている点については「とりわけ近年は外交に力を入れている。国際情報を収集する上でもっと必要なくらい」と半ば開き直りながら答えた。

水島広子議員の懐妊受け、衆院規則で「産休」明記へ~民主党が提案

民主党の水島広子衆議院議員が3日、選挙区の宇都宮市内で記者会見し、現在第2子の妊娠8週目で、9月が出産予定であることを明らかにした。

これを受けて、民主党の国会対策委員会は5日朝の役員会で、議員が出産を理由に国会を休めることを衆院規則に明記するよう議院運営委員会で提案することを決め、同日の理事会で伊藤忠治筆頭理事が提案した。他党もこれに同意し、今国会中に衆院規則を改正することで合意した。

参院では自民党の橋本聖子参議院議員の妊娠を契機に昨年、規則を改正し、産休を明文化している。

水島議員は、「子育て世代の女性がもっと議会に参加できるようにしていくことが日本にとって重要なテーマであると思います。私自身、それを実践して頑張っていこうと思っていますが、すでに様々な立場の女性たちから『勇気が出た』などとコメントをいただいています。今回の先輩・同僚議員の素早い対応を誇りに思っています。今後、さらに代理投票制度など、民主党らしいシステムを考えていきたいと思っています」と語っている。

諫早湾の水門開放を申し入れ=菅幹事長が谷津農相に

民主党の菅直人幹事長は5日午前、佐藤謙一郎環境農水ネクスト大臣、古賀一成、原口一博両衆院議員とともに農林水産省に谷津農相を訪ね、有明海のノリ被害の原因究明のために、諫早湾の潮受堤防の水門開放を求める申入書を手渡した。

申入の内容は、(1)ノリ被害の原因究明の潮受け堤防の水門を開き海水を干潟に戻すことにより行うこと(2)昭和62年に交わされた九州農政局と佐賀・福岡・熊本の各県漁協との確認書に基づき、有明海の水産業の被害や支障について直ちに協議を開始すること(3)漁民の就労の確保や各種の経済的支援など、漁業者の生活を守るための必要な措置を講ずること–の3項目。

申し入れを受けた谷津農相は「漁民も入った検討委員会を作り、そこで調査項目に入れてもらえば水門を開放し海水を干潟に戻す形の調査も実行する」と前向きの発言。しかし大臣の横に座っていた水産庁長官は「調査は3月から」とは言ったが、水門開放には一切触れなかった。この水産庁長官は諫早干拓を進めてきた農水省構造改善局の元局長。

翌6日に党本部で開かれた有明海漁業被害対策・諫早湾干拓見直し本部の会合で、本部長の菅幹事長は「農相は前向きな姿勢だったが、しかし代表質問での森首相の答弁は、調査の結果を待ち、結果公表は9月末というものだった。この総理答弁を盾に農水省の官僚は水門開放を阻止するつもり。官僚の常套手段だ」と述べ、これに負けずに取りくみたいと意欲を示した。

対策本部では、被害に苦しむノリ産地支援と、公共事業見直しの気運を高めるために、都市住民を巻き込んだ運動を展開することや、立法、科学的な調査・研究、過去の経緯の検証、補償問題について、それぞれ担当議員を決め、取り組むことを確認した。《民主党ニュース》



2月5日 その日のできごと(何の日)