平成4200日目
2000/07/08
この日のできごと(何の日)
【G7蔵相会合】
沖縄サミットの幕開けとなる蔵相会合が8日昼すぎ、福岡市の市博物館で始まった。サミット全体の中核テーマである情報技術(IT)革命の経済・金融分野への影響のほか、国際金融システム改革、重債務貧困国の債務救済などが主要議題。
経済成長へIT革命がもたらす効果を先進7カ国(G7)蔵相レベルで初めて評価するとともに、経済構造変化に対応する新しい政策課題について討議。インターネットを利用した金融取引における消費者保護や、ネットを通じた音楽配信の間接税(消費税)課税問題などで国際協調を図る。
会合はまず世界経済について討議。米国経済の力強さを確認するとともに、世界経済は全体として均衡ある成長へ向かっていると評価。日本経済については、まだ持続的な成長を達成できるか心もとないとして、景気刺激策の継続が求められそうだ。《共同通信》
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主要国首脳会議(沖縄サミット)の幕開けとなる蔵相会合は8日夕、情報技術(IT)革命が「各国の潜在成長力を高める可能性がある」との認識で一致、21世紀に向けた世界経済発展の原動力になるとした「IT」と「国際金融システム改革」の二つの報告書を公表し、閉幕した。
金融緩和を含め米国から内需主導の成長政策を求められた日本は、景気回復軌道を確実にすることを約束した。犯罪への対応を確実に前進させることでも合意。これらを含めた四分野の報告書を21日から沖縄県名護市で開く首脳会議に提出する。《共同通信》
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【日米蔵相会談】
主要国首脳会議(沖縄サミット)の蔵相会合出席のため来日した米国のサマーズ財務長官と宮澤喜一蔵相は8日午前、福岡市内のホテルで蔵相会合に先立って会談。サマーズ長官は「日本の金融、財政、構造政策が重要だ」と指摘、日本に金融緩和を含め景気刺激策を継続するよう求めた。これに対し、宮澤蔵相は本年度の補正予算の検討を進める意向を表明、日米が景気刺激策の継続で一致した。
金融政策に関しては、米側から直接的な言及はなかったものの、事実上ゼロ金利政策についても維持を求めた内容となった。
日銀は企業業績の回復などを受け、早ければ月内にもゼロ金利解除に踏み切る検討を進めているが、政府部内や財界などの「時期尚早」との見方に加え、米政府の緩和維持要求で難しい判断を迫られることになった。《共同通信》
【J1】第2ステージ第3節
Jリーグ1部(J1)第2ステージ第3節(8日・国立競技場ほか=8試合)鹿島アントラーズが平瀬、柳沢の若手2トップのゴールで2−1とジュビロ磐田を退けて開幕3連勝。ジェフ市原を1−0と下して同じく3連勝のガンバ大阪と勝ち点9で並んだが、得失点差で上回って首位を守った。
FC東京はアマラオのハットトリックで川崎フロンターレに3−0で快勝、勝ち点8で3位につけている。セレッソ大阪はサンフレッチェ広島に1−3で敗れて連勝は2でストップ。
第1ステージを制した横浜F・マリノスは京都サンガを3−1で破って初白星を挙げたが、名古屋グランパスはヴェルディ川崎と2−2で引き分けて初勝利はならなかった。《共同通信》
【トントン】上野動物園のジャイアントパンダ死ぬ
上野動物園の雌のジャイアントパンダ「トントン」(14歳)が8日午後、園内で死んだ。病理解剖の結果、死因は腸の周辺にできた腫瘍による腹膜炎とみられる。同動物園のジャイアントパンダは雄の「リンリン」1頭だけになった。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、ロイヤルズの鈴木誠投手が8日、ヒューストンで行われたアストロズ戦に先発して7回を8安打1点に抑え、6試合ぶりの今季4勝目(3敗)を挙げた。五回まで無失点の好投で、7三振(2四球)を奪った。ロイヤルズは5−2で勝った。タイガースの野茂英雄投手は、ミルウォーキーで昨年在籍したブルワーズ戦に先発して6回を投げ、9安打2失点、7奪三振(1四球)。勝敗に関係なく3勝7敗のまま。《時事通信》
【テニス・ウィンブルドン選手権】第12日
テニスのウィンブルドン選手権第12日は8日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで行われ、女子シングルス決勝は第5シードのビーナス・ウィリアムズ選手(米国)が昨年の覇者で第2シードのリンゼイ・ダベンポート選手(米国)を6−3、7−6で破って初優勝した。
V・ウィリアムズ選手は強烈なストロークとネットプレーで、動きに精彩を欠くダベンポート選手を圧倒し、四大大会初制覇。賞金43万ポンド(約7140万円)を獲得した。《共同通信》
【南海電鉄・住ノ江駅】入れ替え中の電車が高架橋突き破る
8日午前0時40分ごろ、大阪市住之江区浜口東二丁目、南海電鉄住ノ江駅近くの高架線上で、同駅から車庫に入るため引き込み線を走行していた普通電車(6両編成)が誤って車止めを越えてコンクリート製の壁に衝突した。先頭車両と2両目が脱線し、先頭は線路の側壁を破って、高架から約5メートル飛び出す形で停車した。
住之江署の調べによると、同電車は難波発住ノ江行きの最終電車で、同日午前0時31分に住ノ江駅に到着、乗客を降ろしており、運転士(27)と車掌にけがはなかった。《共同通信》
【三宅島・雄山】噴火
火山活動が活発化していた伊豆諸島・三宅島が8日午後6時41分、噴火した。気象庁によると、山頂から火山灰が噴出しており、噴煙の高さは山頂から約800メートル。色は白っぽい灰色で、北東に流れ、島の東部で最大厚さ2ミリの後輩が確認された。噴煙は午後6時50分ごろには消えたという。
火山噴火予知連絡会は同日夜、「山頂部の地震と地殻変動が継続していることから、今後も山頂で噴火する可能性はあるが、山ろくへ影響を及ぼすことはないと考える」とのコメントを発表。マグマが流れ出す割れ目噴火発生を示すデータはないとの見解を示した。
井田喜明・予知連会長は「マグマが関与した噴火か、単純な水蒸気爆発なのか現段階ではわからない。今後の活動の推移を見極めるため、噴出物の調査等が必要だが、避難の必要はない」と述べた。
同庁は今月5日、火山性地震の活動が活発化したのを受け「火山灰の噴出があるかもしれない」との火山観測情報を発表していた。
予知連や気象庁によると、三宅島では、山頂が沈降する地殻変動が続いていたほか、山頂直下付近での地震も4−6日は一日で21−81回(うち有感0−7回)だった。
しかし7日は157回(うち有感5回)、8日は午前0時から午後3時の間に369回(同5回)と急増。噴火のあった午後6時台は一時間に361回に達し、その後、回数が減っていると言う。
【米国】NMD迎撃実験が失敗
米国防総省は8日、米本土ミサイル防衛(NMD)の7日の迎撃実験は、迎撃ミサイルの弾頭がミサイル本体から放出されず失敗した、と発表した。これで3回の迎撃実験は成功1回、失敗2回となった。
今回は迎撃態勢にも至らないという初歩的な失敗で、「銃弾を銃弾で撃つ」と指摘されるNMD技術の難しさがあらためて浮き彫りになった。これで、当初予想されていたクリントン政権による今年秋の配備決定は難しくなった。
NMD担当のギャンスラー国防次官は記者会見で、NMDで最初に建設するレーダー施設の工事発注の手続きは始めても問題ないとの見解を明らかにし、手続き的には工事開始を認め、本格決定を次期政権に先送りする案が今後の焦点に浮上しそうだ。
実験は、迎撃ミサイルの弾頭がミサイル本体から放出され、大気圏外を飛行しながら標的の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を捕らえ、撃墜する仕組みだったが、カディシュ同省弾道ミサイル防衛局長は「弾頭の放出に必要な電子信号が受信されなかった」と説明。迎撃ミサイルから弾頭が放出されなかったのは初めてで、原因究明には2、3週間かかると語った。
また、同局長は「ほかはすべて想定通り作動した」と述べ、次回実験を今年秋に行う方針を表明した。
NMDについてはロシア、中国が自国の核抑止力が奪われるとして反対。欧州も軍拡レースが再燃するとの懸念を示しており、今回の実験失敗で、配備断念を求める国際圧力はさらに高まりそうだ。《共同通信》