平成4026日目

2000/01/16

【民主党・鳩山由紀夫代表】民主党で単独政権を

民主党は16日、神戸市で定期党大会を開き、民主党を中心とした政権樹立に向けた2000年度活動方針と、比例代表で2000万票獲得などの目標を掲げた次期衆院選対策の基本方針を採択した。

1月16日のできごと(何の日)【民主党・鳩山由紀夫代表】民主党で単独政権を
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鳩山由紀夫代表は「2000年に新しい政権をつくる可能性があるのは民主党しかない。大事なのは民主党自身の力で、単独政権を取るという意思と政策を世の中に問うことだ」と強調、小渕政権を早期の衆院解散・総選挙に追い込み、政権交代を目指す決意を表明した。《共同通信》



【TBS系連続ドラマ・ビューティフルライフ】放送開始

【民主党ニュース】

民主党定期大会、神戸で開く/次期衆院選の必勝、民主党単独政権めざす

民主党は16日、兵庫県神戸市のポートピアホテルで2000年度定期大会を開いた。大会では活動方針や次期衆院選の基本方針、総選挙政策などを採択。活動方針は、政権交代を実現する選挙体制の整備や、ネクストキャビネットを中心とした政策課題への取り組みや国会活動が柱。衆院選基本方針では、小選挙区で250人以上を擁立し、比例代表選挙で2000万票の獲得、80名以上を当選させ、政権交代を可能にする議席の獲得を目標に掲げ、政権奪取に全力を尽くす方針を決定した。

大会には国会議員、地方代議員、公認候補代議員や招待者、傍聴者など約600名が出席した。

大会に先立って、神戸市の御影インターナショナル・プレスクールの先生と子どもたち12人がゴスペルソングを合唱して、大会参加者を歓迎した。

続いて総合司会の原口一博衆議院議員と円より子参議院議員が開会を宣言し、議長に土肥隆一衆議院議員(兵庫県1区)と水島広子衆議院議員候補(栃木県1区)の2名を選出した。

まず全員が起立して、阪神淡路大震災の犠牲者に黙祷を捧げ、土肥議長が出席代議員数を確認し、大会の成立を宣言した。

最初に大会実行委員会を代表して企画委員長の本岡昭次参議院議員・党兵庫県連代表があいさつ。「大震災から5年たち、国内外の支援で街は整備され仮説住宅も姿を消したが、復興についていけない被災者も多い」と現状を報告。さらに「最後の一人まで手を差し伸べるということを民主党の真の復旧に向けた基本とし、そしてどんなに厳しくとも苦難に立ち向かっている被災者の姿を、新しい時代に挑戦する民主党の原点にして欲しい」と要請した。

[党大会#1]鳩山由紀夫代表あいさつ

ご来賓の皆様方のご来臨を含めお集まりのすべての皆さん、おはようございます。今日まで日本という国を愛し、日本人そして世界の人々を愛してこられた、それが ゆえに日本という国をいま変えなければならないとご努力されておられる皆さん方 に、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

2000年という新しい千年紀のスタートに、民主党がご当地神戸で党大会を開催する ことができるということを、その意義を、私たちはしっかりと見つめていきたいと思 っています。

本岡会長のお話もございましたが、私も昨日一日、神戸の視察をしてまいりまし た。たしかに道路もよくなり、港も整備をされて、さまざまな復興住宅、支援の工場 も立ち上がってきています。モノという意味においては8割復興、まさにそれが実現 されたと言えると思います。

しかし、まだまだ人の心の中まで必ずしもこの思いがついえ去ったわけではありま せん。完全にいえたとはまだ言えない状況でございます。だからこそ、いまでも残念 ながら孤独に耐えかねて命をみずから絶たれる方が続出しているのが現実でございま す。私たちはご冥福を先ほどお祈り申し上げたとともに、いかにして心のケアという ものをもっと政治の立場からしっかりと行っていかなければならないかを認識しなけ ればいけないと思いますし、同時に、徹底的に市民の側に立った政治というものはい かにあるべきか、そんな視点から、きょうご来会の皆さん方にも、私ども民主党の原 点の問題でありますから、ご理解を深めていただきたいと思っています。

と同時に、日本自体がいま総崩れの状況じゃありませんか。この総崩れの状況か ら、いかに早く日本を立て直すかという大きな命題、私たち政治にかかわるすべての 者の責任だと思います。そんななかで、きょうの党大会、ぜひ皆さん方に積極的にご 参画を願いたいと思っています。

さて、その日本総崩れの大きな原因、私は4つの危機感に分類をしてみました。日 本はいま4つのモンスター、怪物が暴れ回っていると言うべきでしょう。

その1つは、総保守化の危機感でございます。数にものを言わせ、大政翼賛政治、 まさにそれに匹敵するような政治を行いながら、盗聴法の成立を図り、住民基本台帳 改正法案を成立させてきた。国民総背番号制への移行、このような、国の権限をいつの間にか徐々に徐々に強めていくという方向に、私たちは強い危機感を覚えます。

2つ目には、まさにばらまきの政治、自分たちの保身のために、国家財政、国民の ためと言いながら、自分の選挙目当てでばらまく。結果として景気は完全な回復には ならない。ツケは600兆をはるかに超えてしまう。このようななかで私たちはまさに 日本全体が経済的にも沈没してしまうのではないかという大きな危機感を持たなけれ ばなりません。

いま1つは、対米べったりの危機感でございます。アメリカに依存をしてきた、そ れで日本は安全だった。たしかにそうかもしれない。しかし、世の中は変わってきて いる。アジアの一国としての日本のあり方をいま一度見つめ直すときになっているの ではないか。にもかかわらず、相も変わらず経済においても安全保障においてもアメ リカの声ばかり聞こうとする。それに対する危機感を強く持たなければなりません。

4つ目の危機感は、まさにモラルの破壊でございます。国全体、大きくモラルが問われてきている。ポルノの問題もあるでしょう。警察の不祥事もあるでしょう。科学技術は世界一だと威張ってきた日本が、あのJCO、臨界事故を起こしてしまった。科学技術もモラルが崩れてきている。それもあるでしょう。同時に、最も根源的に問題なのは、自民党を中心とする日本の政治、政治自体のモラルが崩れていることであります。つい先日も宮城で小野寺議員、自民党の議員でありますが、金品をたくさんばらまいた結果、辞職をせざるを得なくなりました。一方で藤波議員はいまだに議員辞職をされていません。自民党が銀行に対して献金を要請したのではないかというようなうわさもございます。まさにカネがすべてだと言わんばかりの政治が、このような総崩れ現象を引き起こしてしまったということを、私たちは強く危機として認識しなければならないと思う。 だとすれば、その解決の道、私ども民主党としては大きく5つの柱を立てていきたい。

強い経済の回復に向けては、私が常日ごろから申し上げておるような情報技術革命 (IT革命)や規制改革ということを断行する勇気を持ちながら、一方では財政規律、いまこそ規律を持った財政をしっかりと国民の皆様方とともに運営をしていかなければならない。その覚悟を持つことだと思います。

同時に2つ目には、社会政策を重視する。私の言葉で言わせていただければ、友愛の市場経済というものを、いかにあるべきか、新しい労働環境のなかでいかに私たち がしっかりとした雇用環境を見出していくことができるか。大変に大きな課題だと言えましょう。

あわせてNPOの皆様方への活用。国民全体をしなやかな経済・社会構造にするた めのNPOというものの発展を私たちは強く求めていかなければなりません。

4つ目の自立した外交政策は、私ども何度も申し上げておりますからここであえて 強調するつもりはありませんが、きわめて必要な日本の外交姿勢だと思っています。

国の形というものを大いに議論しようじゃありませんか。特に個というもの、個人 というもののしっかりとした位置づけ、権利というものを私たちは求めていく方向か らの、リベラル側からの国のあり方というものをしっかりとつかみ取っていきたいと 思います。それは連邦分権国家がそれであり、国民投票、住民投票、いま吉野川の可 動堰問題で徳島県で住民投票が行われておりますが、まさにそれが1つの大きな例だ と思っています。このような議論を行いながら、さらに首相公選制の是非などもしっ かりと問うていく。そんな対応を国のあり方のなかで求めていくのが民主党ではない かと思う。

「自民党と民主党、どこが違うの? さっぱり違いが見えないじゃないか」、そん なことを言われて久しい。しかし、いま申し上げたようなことを自民党に求めても、 残念ながらできない。なぜできないか。自民党は、日本の未来をしっかりしなければ ならないとわかっていても、その方向に向かっては手直ししかできないから、残念な がら目的を到達させることはできない。既得権益に守られている政党、そのような既 得権益の発想から脱却することができない政権には、私たちは未来を任すことができ ない。そんな思いのなかで、民主党こそ未来に対してしっかりとした責任を自覚しな がら、既得権益というものからは解放された、えこひいきのない公平・公正な社会 を、不条理に対しては徹底的にその除去に向けて努力ができる、そんな政党をつくっ ていかなければならないと思っています。

アメリカではスローワールドとファーストワールド。遅々として進まない、そんな 世界に対して、迅速な結論を出す、そんな世界、それが求められています。いままで の日本の政治というものは、まさにスローワールドの象徴ではなかったか。だとすれ ば私たち民主党は、しっかりとした政策を国民の皆様方に示しながら、一刻も早く迅 速な意思決定ができる、そんな社会をつくるために努力をしようではありませんか。 それができるのは民主党しかありません。2000年のこのときに新しい政府をつくる可 能性があるのは、民主党しかありません。

ならば、どのようにして政権をつくり出していくのか。しばしばマスコミの皆様方 からお尋ねがあります。あの党はどうだとか、この党を分裂させるとか、私も勝手に いろんなことを申し上げていることがございますが、いま一番大事なことは、民主党 みずからの力をしっかりと蓄えていくということ。民主党自身の力で単独でも政権を 取るぞという、その意思としっかりとした政策を世の中に問うことではないでしょう か。(拍手)

それができたときに、必然とした流れが起きてきます。国民の皆様方が「こんな民 主党では」と思っておられるときに、政権というものはめぐってきません。国民の皆 さんが、「この自自公の化け物をなんとか早く倒しなさい。早く解散に追い込んで、 新しい政権を民主党を軸につくってください」というメッセージを出していただくと きに、新しい政府を民主党を軸につくることができるんじゃありませんか、皆さん。 (拍手)

その声をいかに国民の皆様方からいただくことができるようになるか。それはまさ に民主党自身の努力がなければいけません。気概を持たなければなりません。

2000年という大変大きな節目のとき、国民の皆様方が「この日本を変えなければい けない。自自公政権を倒さなければいけない」。大きな宇宙意識のなかでー私は「宇 宙人」と呼ばれていますからあえて申し上げるならば、地球を超えた宇宙意識のなか で、この国に生まれ育ったことに感謝を申しながら、だからこそこの日本、いまこそ 変えるチャンスだ。千載一遇のチャンスがめぐってきたと。そんなご理解のなかで、 お互いに気概を持って頑張っていこうじゃありませんか。

不可能なことはありません。20000年のこの年に民主党が頑張れば、日本はもっと もっとよくなれる。日本をもっとよくしようじゃありませんか。皆様方のご協力を心 からお願いを申し上げて、代表としてのごあいさつといたします。ありがとうござい ます。(拍手)

[党大会#2]活動方針提案と質疑応答

次に党本部を代表して羽田孜幹事長が活動方針案など大会承認事項について報告と提案を行った。この中で羽田幹事長は、「21世紀の社会に明るい展望を開くためには、私たち民主党が軸になり、新しい政権を樹立する以外道はなく、その責任を自覚しなければならない」と述べ、次期総選挙での勝利に最大の力点を置いた全党的な取り組みと国会での戦いを強く要請した。

続けて仙谷由人企画局長が「新しい政府を実現するために」と題した総選挙政策を発表。「選挙時には政策、あるいは選挙スローガンとしてより鮮明なものに仕上げたい」と提起した。

★代議員による質疑要旨――――――――――

○内海太代議員(宮城)は、自民党小野寺議員の辞職に伴い行われる衆議院宮城県6区の補欠選挙について、「総選挙の前哨戦に位置づけて勝利をし、民主党飛躍の第1歩を宮城から発信したい。全国の仲間の皆さんの圧倒的な支援をお願いする」と、公認予定候補の大石正光さんへの支援を呼びかけた。

○藤田一枝代議員(福岡)は、「今世紀中の出来事は今世紀中に総括する意味でも、アジアの近隣諸国との信頼をする意味でも、国立国会図書館法の改正案である「恒久平和調査局設置法案」を成立させるべき」と述べ、党本部の決意をただした。

○岩城明代議員(奈良)は、「自自公政権の対抗軸として、具体的な形で党を説明できる、わかりやすく心に届く政策が必要」と述べ、「全国から政策を募るなど、本部と地方が力をあわせていけるような政策づくりのシステムをつくってほしい」と要望した。

○田中良代議員(東京)は、「党の意思決定機関への地方議員の登用を」「次期衆院選で重複立候補をする現職と新人はすべて同一順位に」「衆参国会議員の単独比例総支部には本部からの交付金は不要ではないか」と3点を要請した。

○山口繁代議員(神奈川県)は、政治家個人への企業団体献金を禁じた政治資金規正法改正についての民主党本部の対応について質問。市区町村単位の支部の取り扱いや、一行政区に複数の議員がいる場合での複数支部の設置について質問した。

○当麻よし子代議員(埼玉県)は、自治体での男女共同参画条例制定への党本部のサポートと、地方自治体議員の情報交換や研修の場の充実を求めた。

○藤本欣三代議員(兵庫県)は、阪神淡路大震災の被災地からの声として、民主党がまとめた自然災害対策の実現を期すよう、関係団体との連携などを要望した。

これらの質疑を受けて、まず羽田幹事長が「宮城6区の補選が行われる背景には、政治改革に背を向ける自民党の体質がある。その体質を打ち破ることが何より大事だ。『恒久平和調査局設置法案』については、真剣に取り組みたい。政策づくりにおける本部と地方の連携は大事な指摘なので、そういう機会をつくるよう努力する」と答えた。

次に菅政調会長が「全国政調会長会議のような場で意見交換したい。また、政策はホームページにきちんと掲載し、全国からアクセスできるようにする。将来的にはインターネットで意見交換をできるようにもしたい」と述べた。

続いて、熊谷幹事長代理が、「地方代表の常任幹事会参加については吟味する。比例名簿の候補者は同一順位を原則としているが、現実には調整が必要な選挙区もでてくる。そういう地域については調整をし、調整した以上は議席を必ず奪還し、その結果として単独比例候補が当選を果たせるよう、お互いに協調・努力しようではないか」と訴えた。

自然災害対策法案の実現について取りまとめにあたった本岡昭次参議院議員が「民主党は超党派の取り組みのリーダーとしてやっていきたい」と語った。

また、質疑に関連して川端達夫国会対策委員長が登壇し、今月20日に召集される通常国会について「わかりやすく、めりはりのついた国会運営をやっていく。自自公の数の横暴や、政権維持のための国会の私物化は許さない。この国会から本格的に始まるクエスチョンタイムもので、民主党の主張がわかりやすく伝えたい」と方針を述べた。

さらに、ネクストキャビネットの横路孝弘予算・決算担当大臣が「今国会の最大の目標は小渕内閣打倒だ。予算委で追及する課題は数限りなくあるが、全衆参国会議員の力を結集して解散に追い込んでいく」と決意を示した。 また横路担当大臣は、「各地で自民党が行っている業界団体や公的補助を受けている団体を通じての締め付けは目に余るものがある。予算委でも追及したい」として、具体的な事実についての情報提供を各地の代表者に要請した。

これらの答弁を受けて鳩山代表が登壇し、「私の集約は大石さんの勝利だ」と、衆院宮城6区補選に立候補する大石正光さんを壇上に招き、紹介した。大石さんは「2000年の光を宮城から民主党にあてていきたい」と訴え、声援と拍手を浴びた。最後に、水島議長が議案への賛否を諮り、満場の拍手で承認され、午前の部を終えた。

[党大会#3]「ネクストキャビネットin神戸」で公共事業のあり方を熱く議論

党大会は、午後からは一般にも公開され、会場には多くの皆さんが詰めかけ、1700名収容のポートピアホールはほぼ満席に。

オープニングで神戸太鼓のメンバー7人が勇壮な響きを会場いっぱいにとどろかせたのに続いて、大会実行委員長の石井一副代表が、「なぜ神戸での大会なのかB震災の苦悩の都市から未来に向かってスタートする決意を全国の皆さんに知っていただくためだ」と宣言した。

次に、ネクストキャビネットの閣僚15人がステージに勢揃いし、「ネクストキャビネットin神戸」と題した催しが行われた。

まず各大臣がステージバックのスクリーンで紹介されながら、ひとりずつ登壇。政策シンクタンク「構想日本」運営委員の西田陽光さんが、一日官房副長官として加わり、閣議がスタートした。

冒頭、ネクスト総理大臣の鳩山代表が、「これからの議論を聞いて、この党に未来を感じていただければありがたい」とあいさつ。

ネクスト官房長官の菅政調会長が「現実の閣議の実態は法案へのサイン会でセレモニーに過ぎない。私たち民主党が鳩山内閣を作ったら、本当に重要なことを一人ひとりの国務大臣がチームとして議論し、その中から総理がリーダシップをもって方向性を示せるようにしたい」と述べた。

この日の議題は「公共事業のあり方・日本の福祉社会保障・財政問題」。まず前原誠司社会資本整備担当大臣が、「島根県の中海干拓や徳島県の吉野川河口堰など無駄で過大な事業を見直し、5年で2割から3割の公共事業を減らすべき。16本の公共事業長期計画を一本化し、『あれもこれも』から『あれかこれか』という体制に変えたい」と問題提起。

これを受けて、小沢鋭仁情報通信担当大臣が「不況の時は公共セクターの役割は必要だが、好況時はやらないという政策姿勢を持つべきだ。情報通信分野は今後必要な社会インフラだが、従来型の公共事業ではできない。自民党の既得権益型政治ではシェアの変更すら不可能」と発言。

さらに今井澄雇用・社会保障担当大臣が「福祉重視と感覚的に言うのではなく、社会インフラ、生活基盤、産業基盤としての社会保障制度を作り上げなければならない」と提言した。

これらを受けて、各担当大臣がさまざまな視点から意見を述べ、会場からも「民間資本を活用するPFIにも情報公開が必要」「政策の優先順位を決める上で、コスト意識が必要。党の政策集にコストが明示されていない」などの指摘が出された。

最後に菅政調会長が、「国会の場での戦いと同時に、これからいろいろな地域にも出かけていってネクストキャビネットを開きたい」と結んだ。

休憩をはさんで、ステージでは「日本のジャズ発祥の地」神戸で演奏活動をしているジャズピアニストの小曽根実さんのグループが、ゴスペルコーラスとスタンダードを中心にしたジャズを演奏。会場はしばしリラックスムードに包まれた。

[党大会#4]次期衆院選候補者紹介

大会は大詰めを迎え、岡崎トミ子NPO委員長のアナウンスで次期衆院選の公認候補者が北海道から順に一人ずつ紹介され、スポットライトを浴びながら登壇した。

候補者を代表して、民主党候補者公募第1号の津川祥吾さん(静岡2区)と、女性候補公募で選ばれた高井美穂さん(徳島2区)が決意表明。津川さんは「笑顔を忘れず、しかし死に物狂いになって次の選挙に必ず勝って日本を必ず変えていく」、高井さんは「熱意は力、情熱は改革を生み出す。今こそ皆様とともに新しい日本をつくり出したい」と堂々と宣言し、会場に集まった地元市民は二人の若さ(津川さん=27歳、高井さん=28歳)にどよめきながら、盛んな拍手をおくった。

[党大会#5]「日本を変えよう=YES!」「政権をとるぞ=GO!」

勢揃いした候補者をバックに、羽田幹事長が「自民党を中心とする無節操で無定見な自自公政権に日本の未来を任せることはできない。これに民主党がとって代わる責任をひしひしと誰もが感じているはずだ。国民と連帯して勝利を得ることが我々の責任であり、改めてその使命感に燃えている」と宣言。幹事長のリードで「日本を変えよう=YES!」「自自公小渕政権=NO!」「政権をとるぞ=GO!」と必勝の決意を示す掛け声を全員で3度繰り返した。

大会の締めくくりとして鳩山代表が閉会あいさつに立ち、「すぐれた同志とともに新しい政府を樹立する大きな事業に取りかかれることをともに喜び合いたい」と謝辞を述べるとともに、「頭の中に選挙のことしかない、勝つことだけを考えている候補者は選挙に勝てない。選挙よりも皆さん一人ひとりの心を大事にしたいとの思いで努力する人が選挙に勝つ」と場を引き締め、「わたしたちは市民の方を向いた政治をめざす」と力強く結んだ。

ダイジェスト版:民主党選挙政策「新しい政府」を実現するために

民主党は16日の定期党大会で、次期総選挙に向けた選挙政策「『新しい政府』を 実現するために–民主党は『最良の国・日本』を創る」を採択した。 この政策は、民主党政権政策委員会(座長・中野寛成副代表)が昨年8月にまとめ た政策提言を元に、鳩山代表を座長とした選挙政策委員会が、作業委員会(主査=玄 葉光一郎衆議院議員)を中心に、加筆・修正、編集し直したもの。総論にあたるサマリーと7章からなる各論で構成されている。冊子はコンパクトなB6変形版・174 ページにまとめられた。

ダイジェスト版として党大会で配られた「民主党主軸政権のための政策のポイント」の全文を掲載する。

◆「民主党主軸政権のための政策のポイント」

1 政権を奪(と)るために

この政策集は、来るべき総選挙において、民主党が政権を奪りに行くとの決意を込 めてとりまとめたものである。

国民は、先送りとばらまきを繰り返し、積年のしがらみを断ち切ることのできない 自民党中心の政権がこれ以上続くことに強い危惧を抱いている。国民の立場に立った、現在と未来に責任を持つ「新しい政府」を実現することが、いま、最も求められている。

600兆円を越える巨額の財政赤字の垂れ流しは、小渕自自公政権の無責任と無節操を最も端的に表している。一体、この巨大なつけ回しの責任を誰が負うというのであろうか、国民は将来に強い不安を抱いている。

民主党主軸の「新しい政府」には、この不安を解消し、安心できる日本社会を築き上げる仕事が期待されているとわれわれは思っている。

2 基本理念

基本理念は、昨年秋にとりまとめた民主党政権政策をベースにしたものである。

(1)日本を「最良の国」とする。

「最良の国」とは、「最強の国」でも「最大の国」でもなく、世界の国々や人々から敬愛され、国民の多くがこの国に誇りを持つことができる、品位と活気のある国のことである。

民主党は、何よりも、子ども育てるのに最良の国、年を取るのに最良の国、仕事を するのに最良の国をめざす。そのために、いま必要なことはこの新しいミレニアムの 到来にふさわしい最良の政府を創り出すことである。

(2)民主党は「社会の再生」に挑戦する。

当面する「経済の再生」はもとより、国民に将来不安をもたらしている社会基盤の ゆらぎとモラルの荒廃を解消するため、「社会の再生」にチャレンジすることが重要 である。

日本の組織社会に蔓延しているモラル・ハザードの防止や犯罪に対する厳格な対 処、コミュニティの再生と活性化、とりわけ学校選択の自由化などによる学校改革 や、幼児から成人まで多様な教育機会を提供する生涯学習社会の確立に全力をあげる。

(3)社会の再生は、「IT革命促進」と「新・民主主義」によって達成する。

「社会の再生」は、独り政府のみによって達成できるものではなく、ましてや官僚 主導の政治を続けている限りはその実現を望むことも困難である。国民一人ひとりが 参画し責任を持つ新しい民主主義を確立することを通じて、この課題の達成に挑戦する。

IT(情報技術)革命の成果をよりよく活かし、「人間の顔をした市場経済」の実現 を進める。誰もが公平に安価で必要な情報にアクセスできるインターネット社会の形 成を促して、ネットワーク時代にふさわしい参加型政治の実現を目指す。 民主党 は、IT革命促進と新・民主主義の実現にチャレンジする。

3  7つの挑戦課題

(1)中央集権の時代は終わった、日本を「分権連邦型国家」へ転換する。

民主党は、国のかたちを現在の中央集権型から分権連邦型へと転換する。国の役割 を限定し、地域に身近な政府をつくり出し、小さな中央政府を確立する。これによ り、地域の自己決定と自己責任に基づく新しい社会を創り出す。

国と地方の税源比率が「1対1」になるよう、大胆な税財源の配分に着手する。基 礎自治体の合併促進については、画一主義をとらず、自治体の自主性にゆだねるものであるが、概ね、全国1000程度の基礎自治体と10前後の広域自治体を将来の姿とし て展望することができる。

(2)社会の未来を決定づける「学校改革」を推進する。

次代の人材を育てる教育がいま大きな困難を抱えている。その大きな要因に、急速 な社会変化が子どもたちの世界を様変わりさせてきたことに加え、メディアの氾濫の 中で旧態依然たる画一主義的で中央統制的な教育制度を続けてきたこれまでの教育行政がある。

地域の責任と創意によって子どもたちを教育する社会的な力が失われている。現在 の文部省は解体し、いま再び、学校経営や学校教育をコミュニティに取り戻し、学校 長の公募化を含めて、地域の自主性と自己責任で時代に応える教育が実現できるようにする。

時代の変化に対応できるたくましい子どもたちを育むため、初等教育の段階から起 業の基礎知識を身につけるなどの改善にも取り組む。また、大学教育に民営化や公立化などを促して競争原理を取り入れ、その活力の中からより創造的な人材が生まれる 仕組みへと移行する。

(3)不正と犯罪には厳しく臨み、「ルール重視の公正社会」を実現する。

日本では、いま、お年寄りや女性をねらった通り魔事件や猟奇的犯罪、児童ポルノ の横行などに象徴されるように、社会のモラル的基盤が底から崩れようとしている。 大人社会で社会的地位にいる人々が責任をとらず、企業や役所の中でもモラル・ハザードが生まれている社会に、こうしたモラル以前の犯罪を蔓延させる勢いを止める力 はない。

民主党は、社会の基本的モラルを確立するという前提に立ち、犯罪には厳しく対処 し、犯罪の原因にも厳格に臨んで、社会の再生に挑む。インターネット犯罪などに対 応できるサイバーポリス機能の充実を進める。児童ポルノには厳罰を以て対処する。

不正の温床、官僚の天下りを厳しく規制し、税金の不正な使用を認めない仕組みを確立する。

(4)介護・育児の社会化を進めて、「徹底した安心社会」をつくる。

国民の多くはいま、介護制度問題に強い不安を抱いている。介護保険をめぐる自自 公政権の右往左往ぶりは、その国民の不安によりいっそうの拍車をかけるものとなっている。

民主党は、高齢社会で誰もが直面するこの問題に真正面から挑むべきだと考えてお り、先送りや小手先の調整で事を済ますことなく、介護の社会基盤をしっかり確立す ることを最優先する。無駄な公共事業は大胆に削減し、その財源を集中的に投入する 決断力も示さなくてはならない。

介護とともに育児の社会化を徹底する。24時間保育やゼロ歳児保育の整備に全力を あげる。介護や育児のための休業についてはその所得給付を充実する。

(5)民主党は、多様な働き方を受け入れる「新しい完全雇用」を確立する。

大量の失業と雇用不安をもたらす政府は「責任ある政府」とは言えない。雇用の開 発と平等な雇用機会の保障は社会の責任であり、政府の基本的任務でもある。

現在放置されている募集・採用時における雇用の年齢差別を原則禁止する。また、失業なき労働移動を促進するため、人材移動を支援する職業紹介や職業能力開発事業 の拡充と民間解放を積極的に進める。残業の規制や抑制、長期休暇の取得促進などを 通じて、互いに仕事を分け合うワークシェアリングを促進する。パートタイマーやフ リーター、人材派遣事業による雇用を含めて多様な就業形態の仕事が公平な条件で確保できる、「新しい完全雇用」体制の実現に挑む。そのために必要な年金のポータブ ル化など職業移動しても継続可能な制度への改革に取り組む。

IT革命に基づくデジタル経済の確立やスモール・ビジネスの起業家を支援して、 雇用の創出に全力をあげる。

(6)世界のモデルとなる「循環型社会」の実現をめざす。

21世紀は、「環境の世紀」である。すべての政策や事業の上位に「環境」を位置づ け、持続可能な経済を支える循環型社会の確立につとめる。このため、環境基本法に 「将来世代に対する責任」を明記するとともに、ゴミ排出の削減と資源の再利用を促し、不当な投棄を厳格に規制する「資源循環・廃棄物管理法」の制定をめざす。ま た、政治の強いリーダーシップを発揮して環境税の導入を実現する。

世界にも誇ることのできる省エネ技術の開発を戦略的重点として位置づけてその科 学技術研究に集中投資し、「省エネルギー国家・日本」の確立にとつめる。とりわ け、風力や太陽光などの再生可能エネルギーが総発電量に占める割合を2025年までに 10%以上とすることをめざし、ポスト化石燃料の時代に備える。

東アジア地域の環境保全に対する国際協力に全力をあげるなどして、日本が世界の 環境法制をリードする役割を果たしていく。

(7)主体性ある外交を確立し、「平和を創る国・日本」を構築する。

日本を「平和を享受する国」から「平和を創造する国」へと転換する。このため、外 交に国としての主体性を取り戻し、積極外交を展開していく。とりわけ、2002年のワ ールドカップの共同開催を一つの梃子として、日韓間の経済協力及び文化交流を飛躍 的に前進させる。また、中国、アセアンとの外交を通じてアジアにおけるリーダーシ ップを発揮し、地域の平和と繁栄に寄与する。

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)との対話を促進し、日本から積極的に信頼関係を 創り出していく。また、ロシアや中央アジアの国々との協力にも力を入れ、その友好 関係を深めて信頼の構築につとめる。

安全保障政策については、日米関係を基軸としつつ、日本の主体的な政策展開の推 進をめざす。また、国連の機能をより活性化するために日本としてなすべきことを明 らかにして、その役割を果たしていく。

以上の未来に向けた新しい課題にチャレンジするためにも、目先のことにとらわれ ることなく、将来に備えた財政基盤の確立をはからなければならない。民主党は、 「財政健全化10年計画」を策定し、当面の経済活性化とともに財政の建て直しを同 時並行的に進めていく。



1月16日のできごと