平成3938日目

1999/10/20

この日のできごと(何の日)

【小渕恵三首相】西村眞悟防衛事務次官を解任

小渕恵三首相は20日午後、週刊誌上で核武装論議の必要性などに言及した西村眞悟防衛政務次官(51)=自由党=を解任し、後任に西川太一郎衆院議員(57)=自由党=を任命した。

青木幹雄官房長官は記者会見で「西村発言は個人的見解と断った上での発言と認識しているが、政務次官の要職を自覚し適切な対応をすべきだ。残念で国民におわびする」との首相談話を発表。「非核三原則は国是として堅持しており、今後も変わりない」と強調した。

首相、官房長官は同日夕、緊急の政務次官会議を招集し、言動に慎重を期すよう指示した。

今月から召集予定の臨時国会から、政府委員制度の廃止に伴い重要度の増す政務次官ポストだが、西村氏の更迭で、新制度はスタートからつまずいた。自自公連立政権は参院長野補選敗北に続き、出はなをくじかれた格好だ。

青木長官は20日朝、西村氏を首相官邸に呼び、1時間にわたり直接、事情聴取。この後、西村氏は瓦力防衛庁長官、小沢一郎自由党党首らと協議した結果、辞任を決めた。

西村氏は瓦長官に辞表を出し、同長官が首相官邸で小渕首相に提出。首相は受理し、同氏は引責辞任した。《共同通信》

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【大阪府議会】「セクハラ」一色

横山ノック大阪府知事がセクハラ訴訟で「不戦敗」を決めた問題で、大阪府議会は20日、自民、公明、など5会派が「府政に混乱を招いた」などとして知事に対する決議を別々に提出する方針を決めるなど21日の9月議会最終日をにらんだ動きが深夜まで続いた。

公明、共産は知事問責決議案、自民は「責任を問う」との言葉は使わず「知事に府政への信頼回復を求める決議案」を用意。民主党系の2会派も何らかの決議案を出す方針。各会派は21日午前に議長に提出。いずれも単独では過半数に届かないため、会期末ぎりぎりの調整が行われるが、最終的な行方は混とんとしてきた。

各会派とも「議会審議を停滞させ、府民の信頼を損なった」などの点では同様で、「問責」とするかどうかが焦点になりそうだ。

府議会は、20日も総務委員会など3つの常任委員会で、ほとんどの府議がこの問題を知事に追及。「辞職しないのか」「選挙での大量得票のおごりがあったのではないか」などい厳しい質問が相次いだ。

しかし、横山知事は「身の潔白は刑事手続きで明らかになる」などと答弁書の棒読みを繰り返すばかり。このため、問責決議に消極的とみられた公明も、知事の対応が不誠実だとして態度を硬化させた。《共同通信》

【インドネシア】第4代大統領にワヒド氏

インドネシアの国民協議会(国権の最高機関、定数700)は20日未明、ハビビ大統領の施政総括演説の承認を否決した。事実上の不信任を突きつけられた大統領は同日午前、記者会見し、大統領選への出馬断念を表明、退陣することになった。

この結果、同行われる大統領選は、6月の総選挙で勝利した闘争民主党のメガワティとイスラム系勢力が推す第四党国民覚せい党の創設者ワヒド氏の事実上の一騎打ちの様相となった。ゴルカル党は、候補者擁立を見送ったため、同党の票の行方が大統領選のカギを握るものとみられる。《共同通信》

インドネシアの国権の最高機関である国民協議会(定数700)は20日、大統領選挙を行い、国民覚せい党の創設者で最大のイスラム組織、ナフダトゥル・ウラマーのアブドゥルラマン・ワヒド議長(59)を第4代大統領に選出した。第一党闘争民主党のメガワティ・スカルノプトリ党首(52)は敗れた。ワヒド氏は同日夜、国民協議会で宣誓式に臨み、正式就任した。

1945年の独立以来、インドネシアで初めて民主的手続きによる政権交代が実現した。ワヒド大統領は宣誓式で「領土保全と国家としての統一」の重要性を訴え、国民の団結を求めた。《共同通信》

【インドネシア】東ティモール独立を承認

インドネシア国民協議会(国権の最高機関)は20日未明(日本時間同)の本会議で、独立派が圧勝した先の東ティモール住民投票の結果を受け、1978年3月に決めた東ティモール併合を撤回、独立を認めることを正式決定した。

5月に国連、ポルトガル政府と同国政府が調印した三者合意に沿った手続きで、18日の委員会審議で成立した決定案の合意通り、全会一致で承認された。

インドネシアによる75年末の軍事介入、76年の併合宣言以降、国際的に非難を浴びてきた東ティモール支配は名実ともに終わり、東ティモールは国連の斬定統治に移行、独立への歩みを始める。

国連は暫定期間中、治安維持、行政・司法や水・電気など公共サービスを全面的に担い、選挙実施によって実質的な独立を実現する方針。

東ティモール問題は、インドネシアによる併合を国連が認めず、国際問題となった。特に国軍が住民を虐殺した91年のサンタクルス事件や、96年のベロ司教らのノーベル平和賞受賞でインドネシアへの国際圧力が高まり、スハルト政権の後を継いだハビビ政権は今年1月、独立容認に路線転換した。

8月30日の住民投票では独立支持が78.5%に上ったが、併合派民兵による破壊活動が激化。ハビビ政権は多国籍軍の受け入れを余儀なくされ、9月下旬から東ティモールは多国籍軍・国連が事実上管理している。《共同通信》

【皇后陛下】65歳の誕生日

皇后さまは20日、65歳の誕生日を迎えられた。宮内記者会の質問に文書で回答を寄せてこの一年間を振り返り、うれしいニュースとして「国境なき医師団」のノーベル平和賞受賞のほか、柔道の世界選手権での日本人選手団の活躍を挙げ「世界の中で日本の国技を担っていく人々の苦労には、ひとしおのものがあることでしょう」と健闘をたたえた。

キルギスの日本人技師拉致事件に触れ「寒さが厳しいと聞くキルギスの山岳地に、いまだ捕らわれている日本人技術者のあることは悲しく、一日も早い解放を望んでいます」と述べた。

環境問題などに関し「最近、集中豪雨がひときわ激しいものとなり犠牲者が出ていることが心配です」とし、特にダイオキシンと母乳の関係を挙げて「母乳による育児への不安が少しでも取り除かれるよう願っています」と述べた。

6月に死去した父の正田英三郎氏については「父らしい一生でした」と振り返るにとどめられた。《共同通信》

【民主党ニュース】

参議院でも東海村放射能漏れ事故追及/福山哲郎・郡司彰両議員

参議院産業・経済委員会は20日、19日の衆院に引き続き、JCO幹部2名を参考人に、東海村の原子力燃料施設事故に関する質疑を行った。民主党・新緑風会の福山哲郎、郡司彰両議員が政府の対応を中心に厳しく追及を行った。

福山議員は、「今回事故を起こした施設に適用されるべき個別安全指針が無く、包括的な基本指針と、基準が甘い別の個別指針を恣意的に併用していた」と、そもそも安全審査がおろそかだったと指摘。また設置が義務化されている臨界警報装置についても、ガンマ線測定装置での代用を認めていたことなど、政府の安全管理がずさんだった点を厳しく追及した。

間宮原子力安全局長は個別安全指針が無かったことを認めながら、「ガンマ線測定装置で対応可能であり、必要最低限の条件は満たしていた」と同じ弁明を繰り返したため、福山議員は「答弁になっていない」と質疑を一時中断。再開後も「許可の際、政府が臨界対策は不要と判断した以上、始めからあったガンマ線測定装置は臨界警報装置の代用になり得ない。矛盾している」とさらに迫ったが、局長の答えは弁明に終始した。

続く郡司議員は、今回の臨界事故にともなう賠償ついて、国の責任でしかるべき処置をとるよう迫ったのに対し、中曽根科学技術庁長官は「事業者の負担能力を超える場合、政府が必要な援助を行う。損害認定の手続きについてもサポートしたい」と前向きな姿勢を示した。

また郡司議員は、「救急車の到着から被爆者の都内移送に時間がかかった。JCOにも対応マニュアルがなかった」と現場作業者の移送が後手に回ったことを指摘したが、間宮局長は被爆者の移送が遅れたことを認めたものの、医療体制の強化については「鋭意進めている」との答弁にとどまった。



10月20日 その日のできごと(何の日)