平成3921日目

1999/10/03

この日のできごと(何の日)

【蒲原鉄道】77年の歴史に幕

「かんてつ」の愛称で親しまれ、新潟市近郊の五泉市と周辺の町を結んできた蒲原鉄道(4.2キロ)が3日、77年の歴史に幕を下ろした。

新潟県内では今年4月、新潟市と近郊を結ぶ新潟交通の電車線が廃止されたばかり。相次ぐ私鉄廃止に、地元住民らは「残念だが時代の流れには逆らえない」と別れを惜しんでいた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【東海村臨界事故】科技庁、JCOに立ち入り検査

茨城県東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)東海事業所で起きた臨海被ばく事故で、科学技術庁原子力安全局は3日夕、JCO本社(東京都港)と東海事業所の2ヶ所を原子炉等規制法に基づき強制的に立ち入り検査した。

国に承認された作業手順を組織ぐるみで勝手に変えた行為が、炉規制法に違反する疑いが強いと判断した。検査で違法行為が裏付けられれば、刑事告発に発展する可能性が高い。

また茨城県警は同日、刑事、生活安全の両部合同で捜査本部を設置した。同県警は炉規制法や業務上過失傷害容疑などで核燃料担当責任者らの事情聴取を行っており、事故現場の安全が確認され次第、家宅捜索や現場検証を実施する。《共同通信》

【小渕恵三首相】厳重な捜査を指示

小渕恵三首相は3日夕、東海村臨界被ばく事故で、科学技術庁が核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)に立ち入り検査したしたことについて「厳重な検査を行うよう指示した。重大な被ばくを受けた3人の方の治療に、あらゆる手立てを尽くして万全を期すようあらためて指示した」と述べた。

首相は「会社が安全確保を軽視して操業し、事故に至ったと聞いているが、許されないことと思っている」と述べ、作業手順に重大な問題があったとの認識を示し、厳しく批判した。《共同通信》

【自民党、自由党、公明党】幹事長会談

自民、自由、公明3党は3日夜、連立政権樹立に向けて幹事長会談を行い、衆院定数削減問題など残されていた課題について最終合意した。3党は4日午後1時から小渕恵三首相、小沢一郎自由党党首、神崎武法公明党代表が会談し、連立合意書に署名する運び。首相はこの後、人事で最終調整を図ったうえ、5日に内閣改造を行う方針。

衆院定数の合意内容は、50を削減することとし、比例代表20削減は次期臨時国会冒頭で処理し、次の総選挙から実施する。残り30は「来年秋の国勢調査結果を基に小選挙区などを中心に所要の法改正を行う」としている。

自民党は3日夜、首相公邸で小渕首相も出席して緊急五役会議を開き、合意内容を了承した。自由、公明両党も党内手続きを経たうえ、自自公3党は4日午前、あらためて幹事長会談を開き合意内容を確認する。《共同通信》

【ゴルフ・日本オープン選手権】

日本オープン選手権最終日は3日、北海道小樽CC(7200ヤード、パー72)で行われ、初日から首位を守っていた尾崎直道が78で回り、通算10オーバーの298で初優勝した。5月の日本プロ選手権に続く今季3勝目で、ツアー通算28勝目。賞金2400万円を獲得、国内賞金ランキング1位に立った。日本オープンと日本プロの同一年制覇はツアー制が施行された1973年以降では3人目(4度目)。また尾崎直の298は、ツアーの最多ストローク優勝記録となった。

昨年2位で43歳の尾崎直は、一時は湯原信光に4打差をつけられたが、終盤にリードを奪い返す粘りを発揮。17番で約6メートルのバーーディーパットを沈めて抜け出し、18番をパーにまとめて勝った。

湯原と細川和彦が2打差の2位。さらに1打差の4位に尾崎将司、高見和宏が入った。《共同通信》

【競馬・凱旋門賞】

フランスのロンシャン競馬場で3日、欧州競馬の伝統レース、凱旋門賞(2400メートル芝、14頭、国際GI)が行われ、日本から蛯名正義騎手とのペアで挑戦したエルコンドルパサー(5歳牡馬)は、惜しくも1/2馬身差の2着だった。優勝はモンジュー(マイケル・キネーン騎乗)。日本馬、日本人騎手の同レース初制覇はならなかった。

エルコンドルパサーは不良馬場の中、最内枠から好スタート。そのままトップをキープして最後の直線へ。ゴール前で追い込んだ今年のフランス・ダービー馬モンジューと馬体を合わせて競り合ったが、わずかに差された。

エルコンドルパサーは昨年、ジャパンカップ(国際GI)を制し、今年4月に渡仏。1920年創設の凱旋門賞に照準を合わせ、7月のサンクルー大賞、9月の前哨戦フォワ賞と重賞を連覇。このレースでも三番人気で優勝候補の一角に挙げられていた。

先に行われたアベイユ・ド・ロンシャン賞(1000メートル直線芝14頭、GI)では日本の武豊騎乗のアグネスワールドが優勝。武騎手は、シーキングザパールで昨年のモーリス・ド・ギース賞を勝って以来、海外G1で3勝目。ドージマムテキ(蛯名正義騎乗)は着外だった。日本人騎手と日本馬による海外GI勝利は通算4勝目。《共同通信》

【ラグビー・W杯】

ラグビーの第4回ワールドカップ(W杯)第3日は3日、レクサム(英国)で予選リーグD組を行い、日本はサモアとの今大会初戦に9−43で完敗した。日本はノートライに終わった。

日本は前半、風下で雨が降るコンディションの下、ミスを重ねた。開始早々に広瀬(トヨタ自動車)のPGで先制したものの、その後は相手ペース。6−6の同点の後、ラインアウトからボールを奪われ、2トライ(1ゴール)で前半を6−18とリードされた。後半も、相手の突進を止められずに防戦が続く展開。3トライなどで突き放され、34点の大差で敗れた。《共同通信》

【MLB】

米大リーグのレギュラーシーズンは3日、ア・リーグが終了し、ナ・リーグは4日のワイルドカード(最高勝率の2位)決定戦を残すだけとなった。もつれていたナの中地区はアストロズが最終戦に勝って3年連続地区優勝を決定。同地区2位のレッズと東地区2位のメッツは96勝66敗で並び、4日にシンシナティでワイルドカード決定戦を行う。

プレーオフの地区シリーズは5日に始まり、アはヤンキース−レンジャーズ、インディアンス−レッドソックスと、昨季と同じ組み合わせで、ナは未定。

注目のナの本塁打争いはマグワイア(カージナルス)が歴代3位の65本で2年連続のタイトル。ソーサ(カブス)は63本で及ばなかった。アは48本のグリフィー(マリナーズ)が3年連続で本塁打王に輝いた。

アの首位打者はガルシアパラ(レッドソックス)で打率3割5分7厘。打点王は歴代12位の165打点を記録したM・ラミレス(インディアンス)。投手ではP・マルティネス(レッドソックス)が23勝4敗、防御率2.07、313三振で3部門を独占した。

日本人投手では、メッツの吉井とブルワーズに移籍した野茂がともに12勝を挙げ、ヤンキースの伊良部は11勝7敗。エンゼルスの長谷川は64試合に登板し4勝6敗2セーブ、今季からタイガースに加入した木田は1勝1セーブに終わり、レッドソックス入りした大家は1勝2敗だった。《共同通信》

【盛田昭夫さん】死去

ソニーを世界的な大企業に育て、戦後日本を代表する国際派経済人として知られる同社ファウンダー(創業者)・名誉会長の盛田昭夫氏が3日午前10時25分、肺炎のため東京都港区の東京都済生会中央病院で死去した。78歳。名古屋市出身。

大阪大理学部卒。1946年に故井深大氏らとソニーの前身の東京通信工業を創立。「大会社のできないことをやり、技術の力で祖国復興に役立てよう」と進取の気風をうたった設立趣意書は有名。

テープレコーダーや世界最小のトランジスタラジオをはじめ、トリニトロンカラーテレビ、ウォークマンなど独創的な製品を次々と発売。優れた対外マーケティングを発揮し、技術を支えた井深氏と二人三脚で「世界のソニーブランド」を確立した。

35年、米国法人を設立し社長に。米放送大手CBSと提携し音楽分野に参入するなど事業の国際化に努めた。46年ソニー社長に就任、51年から会長。日米賢人会議のメンバーを務め、キッシンジャー米元国務長官らとの交友も知られる。

昭和61年から平成4年まで経団連副会長。5年に脳内出血で倒れ、6年にファウンダー・名誉会長に退いた後はハワイなどで療養を続けていた。3勲一等瑞宝章受章、5年に英国王室から名誉大英勲章を受けた。《共同通信》



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