平成3901日目

1999/09/13

【神戸空港】着工

神戸市が2005年秋の開港を目指し、神戸沖に計画していた神戸空港の建設工事が13日、始まった。1982年の新空港計画発表から17年たっての着工となった。地方公共団体が設置、管理する第三種空港で、総事業費は3140億円。財源は、67%に当たる約2108億円を市債発行で賄うほか、用地売却益677億円などを充てる方針。

空港建設をめぐっては、市民の間に「阪神大震災で財政が悪化しており、市債という借金頼みの大規模公共工事は不要だ」との反対論が根強くあり、反対派の市民団体が海上や陸上で抗議活動を行う中での着工となった。《共同通信》



【小渕恵三首相】政権協議後に人事断行

小渕恵三首相は13日夜、ニュージーランド・オークランド市内で同行記者団と懇談し、自民党総裁選再選後の党執行部人事と内閣改造について「ルールは別にない。(党執行部の)任期は決まっているが、延ばしたこともある」と述べ、連立政権発足に向けた自自公政権協議を現執行部で決着させた上で、一連の人事を断行したいとの意向を表明した。

首相は「全部が関連することだ。党人事をやって何日かやって改造するというルールはない」と指摘、内閣改造と党執行部人事を同時に行うのが望ましいとの考えを示した。また「全党挙党体制をつくる」として、総裁選を争っている加藤、山崎両派にも配慮する考えを示した。《共同通信》

【民主党代表選】

●首相の地元で自自公批判・党の結束をアピール

民主党の代表選挙に立候補した鳩山由紀夫、菅直人、横路孝弘の3候補が13日夕、高崎市(群馬県)で街頭演説と立会演説会を行い、地方遊説をスタートさせた。

3候補は同じ新幹線で高崎駅に到着。通りがかった女性たちから握手を求められながら、駅西口の演説会場へ向かった。駅前の広場や歩道橋の上には約300人の聴衆が集まり、蒸し暑い中、真剣な表情で演説に耳を傾けていた。中島政希さんの司会で、まず伊藤英成・中央代表選挙管理委員長と地元選出の角田義一参議院幹事長があいさつ。

続いて、菅直人候補がマイクを握り、「日本の行き詰まりの原因は、今さえよければそれでいいという自民党政権のばらまき、税金の無駄遣いだ」「自自公が通した法案は、盗聴法など国や役人が国民を管理、コントロールするものばかり」と批判、「大政翼賛体制との戦いの先頭に立ちたい」と訴えた。

次に横路孝弘候補は、「公共事業投資と福祉への投資を比べると、雇用への波及効果は後者の方が高い。必要なところへ必要なお金を使い、日本の歳出構造を変えることが大事だ」「医療改革も、特定の集団に利益を与える自民党では改革は何も出来ない」などと具体例を示しながら、「福祉や医療、年金、雇用への安心感があれば、経済は活性化する」と主張した。

鳩山由紀夫候補は、「(夏の甲子園で優勝した群馬の)桐生第一高校の全員野球に見習って、菅さんひとりに頼り切っていた民主党を反省し、党のいろんな顔や個性、政策を知っていただくために立候補した」「守旧と保身だけのいつわりの保守政治から、国民のためを思い、無私の気持ちで行える政治を取り戻していきたい」と呼びかけた。

3候補はこの後、市内の宴会場での立会演説会に出席。会場は用意した400席の座席がたちまち埋まり、100人以上の立ち見まで出る盛り上がりだった。

菅候補は「小渕さんはいい人かもしれないが、自由党のいうちょっと危ない話も、公明党のいうちょっと無責任な話も何でも受け入れてしまうこわさがある」と小渕首相の政治姿勢を批判。「大臣は役所の代表ではなく、国民の代表」という持論や、厚相時の経験談を交えながら、情報公開法などを利用して国民が権限を持って役所をコントロールする必要性を訴えた。

横路候補は「アメリカ型の市場主義は『ライオンの自由』=強い者の自由が強調された社会。日本には、協力し合う文化、社会がある」として、北海道伊達市で知的障害者施設「太陽の園」を中心に、市民や地元企業が一体となってノーマライゼーションを進めている実践例を紹介。「今までの福祉は、施設を作って入れるだけ。これからは、多様な選択があって、自分が決定できる社会が必要だ」と、目指す政策の方向性を示した。

鳩山候補は、上野公園でホームレスの方々のテントが並ぶ様子に衝撃を受けたり、大阪・西成のあいりん地区を訪問した体験談を紹介。「政治の責任を痛感した。仕事さえあればいきいきできる人たちを支援し、自立を助ける政策を真剣に進めなければならない」と訴え、「強い経済を作ろうとせず、カンフル剤だけをうち続け、依存体質を強める」小渕政権の経済政策を批判した。

この後、会場からの質問に答えた3候補は、最後に「3人の考えの基本は同じ方向を向いていることが理解されたと思う」(鳩山候補)「総選挙は近い。戦う相手は自民党だ」(横路候補)「これでバラバラになるようでは頭を剃るくらいでは済まない、本当に腹を切らねばならない」(菅候補)と述べ、結束ぶりをアピールし、演説会を終えた。

民主党代表選告示3日目の13日、鳩山、菅、横路の3候補はTBSの報道番組「NEWS23」にそろって生出演した。番組の中で筑紫哲也キャスターは、支持率低下の理由、自自公路線、憲法改正論議のなどのテーマについてストレートに質問、3候補の違いを浮き彫りにしようとした。 ●番組の中での筑紫キャスターとの主なやりとりは次の通り。 ◇ 支持率低下の理由

筑紫キャスター
「参院選に大勝したのに、その後なぜこんなに絶不調なのか?」

鳩山候補
「4党が1つになったので、分裂を恐れて激論を避けてきた。自分たちの土俵を作らず、相手の土俵に乗ってしまった」

横路候補
「自民党の違いが明確にできず、政策の違いをしっかり示せなかった」

菅候補
「参院選大勝後、金融再生法、情報公開法の成立など、それなりに頑張った。ただ自自公になって、国会で思うように意見が通らなかくなった。今は踏ん張りどころで、やることをキチンとやればわかってもらえる」

筑紫キャスター
「菅代表のリーダーシップに問題はなかったか?」

鳩山候補
「菅代表だけでなく執行部全体が遠慮しすぎた。まだ完全な信頼関係がまだ生まれていない」

横路候補
「確かに党全体の問題だが、もっとチームプレーはやれたとの思いはある」

◇自自公路線について

筑紫キャスター
「菅さんを首相に推した自由・公明両党を自民党に押しやったことはないか?」

鳩山候補
「自自公両党とももともと与党志向だった。自由党は(昨年秋の)金融国会当時から自民党に顔が向いていた。われわれがいくら努力しても、結局自民党に行ったと思う」

横路候補
「自自公の動きはよく理解できない。しかし支持層は明らかに平和を大事に考える庶民で、自由党の考えと違うはず。われわれの全く考えの及ばないところで選択したとしか思えない」

菅候補
「両党ともかつて新進党という野党第1党だった。でありながらわざわざ解党したところに、選挙を待たずに与党化する布石があったのかなと思う」

筑紫キャスター
「民主党がやったことのリアクションとしてこうなった面はないか?

鳩山候補
「自民党から公明党に対して、脅しも含めた勧誘が相当あったに違いない。過去の苦い体験から無難だとの発想があった」

横路候補
「われわれは選挙という王道を歩いてきた。確かに自民党の戦略戦術にしてやられたが、国民の立場から見れば全く無責任な選択。次の衆院選で闘うしかない」

◇ 憲法改正論議

筑紫キャスター
「自民党は改憲が党是。その対抗軸として、鳩山さんはなぜ野党なのに改憲を出してきたのか?」

鳩山候補
「国民の大多数は改憲。従来の“護憲=ハト派、改憲=タカ派”は古い分け方。大事なのは今の日本にどのような憲法が必要かだ。国権主義的な小沢自由党党首の改憲論に対して、われわれリベラルの側からの改憲論が必要だ」「衆議院で3分の2の勢力を持つ自自公が危ない方向に行こうとしているのに、こちらが何も議論をせずに護憲に凝り固まっていたらもっと危ない」

菅候補
「東ティモールなど新たな事態への対応で大いに議論はすべきだが、戦争放棄の考えは大切で、改正は慎重であるべき。今は自自公という巨大与党があり、民主党まで危ないことを言えば丸呑みされるだけ。経済や生活の問題を対抗軸とすべきだ」

横路候補
「旧民主やさきがけでは現憲法を尊重する方針だったので、今回突然、自自公との対立軸として出てきて驚いた。憲法は歴史的な存在。またアジア諸国との関係でも存在してきたので、やはり大事にした方がいい」

筑紫キャスター
「鳩山さんの改憲の内容は9条で軍隊の保持を明記するということだが?」

鳩山候補
「それは世界の流れだ。どう考えても世界第2位の軍事力があって、憲法に明記していないのはおかしい。しかしやらないものはやらない、徴兵制、侵略戦争はしないと明記した方がしっかりと平和を守る立場から大事だ」

横路候補
「文藝春秋の論文を読んだが、特にリベラルな改定とは思わない。例えば9条があったからこれまで武器の輸出をしてこなかった。戦後積み重ねてきた原則が崩れて、一からやり直すことになる。どんな戦力・装備になるのか心配」

菅候補
「かつての自主憲法・自主防衛の議論ではなく、新時代の平和秩序への対応でどう参加できるかは大いに議論する。例えばまだ純粋な国連軍も存在しない。10年位時間をかけて議論したい。短兵急にいくのは好ましくない」

筑紫キャスター
「憲法への意見がこれだけ違う政党が長持ちするだろうか?」

菅候補
「私案として出したのならいい。自民党も意見が幅広いのだから、わが党も大いに議論すべきだ」

筑紫キャスター
「代表によって改憲論が一つの方向が決まることは起きないか?」

横路候補
「もちろん党内の議論は大切だから、議論した上での結論は大切だ」

菅候補
「代表だからといって全て私思う通りになっているわけではない。議論して手続きを経た上で決めることになる」《民主党ニュース》



9月13日のできごと