平成3856日目
1999/07/30
この日のできごと(何の日)
【小渕恵三首相】がむしゃらに、はたらきし、汗ぬぐうかな
がむしゃらに、はたらきし、汗ぬぐうかな–。小渕恵三首相は政権発足から一周年を迎えた30日、首相官邸で報道各社のインタビューに応じ、現在の心境を俳句に託すとともに、今後の政権運営に自信をのぞかせた。首相は久保田万太郎の句を引用しながら「まさに毎日が一生涯、という気持ちで過ごしてきた」と1年を振り返り、宮澤喜一蔵相や野中広務官房長官の名を挙げて協力に感謝した。
また政権発足当初の金融不安解消を目指し、金融2法や日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法などを成立させた成果を誇示。特に自由、公明両党との協力関係に触れて「多くの法案を成立させることができて、大変うれしく思っている」と述べながら連立政権樹立の意義を強調した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【自民党・森喜朗幹事長】北陸新幹線「南越まで着工体制に」
北陸新幹線建設促進同盟会の総会と整備新幹線5線の関係府県による合同要望会は30日、東京都内のホテルで相次いで開かれ、長野ー敦賀間の7年後完成と若狭ルートを前提とした「整備計画通り」の全線整備が決議された。また自民党の森喜朗幹事長は新スキーム策定に向けて「少なくとも南越までは、すぐに着工できる体制にしたい」と述べた。
北陸新幹線の同盟会総会には、沿線10都府県の知事や県会議長、市町村長、関係国会議員ら約150人が出席。同盟会会長の中沖豊富山県知事は「極めて重要な時期を迎え、これまで以上に一致団結した果敢な取り組みが必要」とあいさつ。
来賓の森幹事長(建設促進議連会長)は「8月上旬には、党としてのスキーム案を作りたい。少なくとも南越まではすぐに着工できる体制に。南越ー敦賀も環境アセス終了後には、すぐ着工できるようにしたい」と述べた。《福井新聞》
【政界談話室】
○・・・自民党の森喜朗幹事長は30日の記者会見で、小渕恵三内閣が発足から丸一年を迎えた感想を聞かれ、「経済再生や景気回復を第一に、的確に懸案を処理したと思う」と評価。ラグビー好きの森氏らしく、小渕首相を「前へ前へと出るフォワード型」と解説。自民、自由、公明3党の連立政権に向けた「猛牛」ぶりをたたえてみせたが、最後に「党が処理してここまでやってこれた」とさりげなく一言。学生時代にはバックスを務めた森氏だけに「球さばき役の幹事長をお忘れなく」と言いたかった?《共同通信》
【巨人・松井秀喜外野手】フルイニング出場止まる
巨人の松井秀喜外野手(25)が右わき腹痛で30日の広島16回戦(広島)の先発メンバー外れ、1995年5月20日のヤクルト戦以来の、現役選手最多の連続試合フルイニング出場は574で止まった。しかし、九回に代打で登場して、連続試合出場記録は782試合に伸ばした。
松井は風邪による発熱を押して出場した27日の一オールスター第3戦の八回、代打で左飛を打ち上げた際に右わき腹を痛めた。29日の練習を休んだが、この日になっても痛みが引かないため、先発出場辞退を首脳陣に伝えた。
松井は「走っても響くし、スイングすると痛い。無理をすればできるかもしれないが、回復が遅れてもいけないので、フルイニング出場(記録)はあきらめた」と残念そうだった。萩原トレーナーは「一週間、様子を見れば大丈夫」と広報を通じてコメントした。《共同通信》
【国旗・国歌法案】参院特別委で質疑
国旗国歌法案を審議する参議院の国旗・国歌特別委員会が30日から始まった。民主党・新緑風会から本岡昭次参議院議員会長と江本孟紀参議院議員が質問に立った。
本岡議員は、冒頭「戦後の重要問題を次の世紀に積み残さないとする官房長官の姿勢には賛成だが、戦争責任、軍属、従軍慰安婦、強制連行労働者などの問題を解決することも我々の責任」と述べ、特に従軍慰安婦問題解決への認識を野中官房長官にただした。これについて、野中長官は「尊厳を深く傷つけられた女性たちの心を癒すためのアジア女性基金の活用を幅広く行うが、積み残された問題だと強く認識している」と述べた。
次に、本岡議員が自身の戦中・戦後体験や小学校教員としての経験を披露し、野中長官の体験談を引き出しながら、「それぞれの体験を持つ人間がいることを認識しあうべき」と述べた。君が代の解釈については、本岡議員は「君=天皇でなく、広い解釈を認めるべき」「学校での指導も、君が代の歌詞の理解などを評価の対象にすべきではない」と主張した。
これに対し、有馬文相は「歴史的背景を教えることは大切だ。個々人の解釈の幅はけっこうだが、今回の君が代の政府解釈は教育の上で、ぜひとも教えていただきたい」と述べ、「国の解釈に絶対的権威づけがあると考えるとおかしくなる」と反論する本岡議員とはかみ合わなかった。
また本岡議員は、「法制化は強制ではない」と主張する政府側に対して、「法制化が各学校で出される職務命令の根拠となる恐れがある。より不幸な結果をもたらすのではないかと疑問と危惧を覚える」と述べ、今後の動きを注意して見守りたいと表明した。
午後から質問に立った江本議員は冒頭、「過去の政治家は国旗・国歌について議論せず、怠慢だったのではないか」と指摘。さらに「私は戦後生まれの世代。国旗・国歌について、戦争時代の傷を背負っていない。ごく自然に体の中に入っている。教育現場での混乱はこれを機会に改善すべきことは改善すべき」「日の丸・君が代の強制と言われるが的外れだ。法制化されていないことを理由に、歌わせないことが逆に強制されていた」と主張した。
また民主党内の議論にふれ、「大半は日の丸・君が代そのものは認めている。今すぐ法制化するのはどうかとの声が大きい」と、国民合意のプロセスをおろそかにし、性急な法制化を進めてきた政府の姿勢を問題視した。君が代の歌詞を問題とする意見に対して、江本議員は「意味が難解な歌は他にも多い。これほど戦いの臭いがない国歌はない」と見解を表明した。《民主党ニュース》