平成3785日目

1999/05/20

この日のできごと(何の日)

【川崎公害訴訟】和解成立

川崎市の公害病認定患者や遺族ら約五百人が、自動車排ガスで健康被害を受けたとして、国と首都高速道路公団に損害賠償と大気汚染物質の排出差し止めを求めた「川崎公害訴訟」(1ー4次)の控訴審は20日、東京高裁(清永利亮裁判長)で和解が成立した。

国側が環境基準達成に向け取り組みを約束し、原告が賠償請求を放棄するのが和解内容の柱。訴訟で、工場排煙をめぐって訴えられた企業側は解決金を支払って既に原告側と和解しており、昭和57年の一次提訴以来17年ぶりに全面決着となった。

この日の和解手続きは非公開で行われ、清永裁判長があらためて和解を勧告、原告と被告双方が和解受け入れを表明した。原告弁護団の加藤満生団長は意見陳述で「和解は汚染解消に向けた壮大な事業のスタート台」と位置付けた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【メッツ・吉井理人投手】MLB日本人投手通算100勝目

米大リーグの日本人投手通算100勝目はメッツの吉井が記録した。20日、シェイ・スタジアムでのブルワーズとのダブルヘッダーの第2試合に先発し、7回を1失点で4勝目(3敗)を挙げ、1964年に村上雅則(ジャイアンツ)が初勝利を記録して以来、日本人投手が積み重ねてきた勝利数は区切りの数字に達した。

100勝のうち50勝は野茂(現ブルワーズ)が挙げており、伊良部(ヤンキース)が19勝、長谷川(エンゼルス)が12勝で続いている。《共同通信》

【大相撲夏場所】12日目

大相撲夏場所12日目(20日・両国国技館)綱とりをかける大関武蔵丸が闘牙との2敗対決を強烈な突き、押しからの送り出しで制し、10勝目を挙げて首位を守った。平幕の若の里も旭天鵬を寄り切って2敗を堅持した。横綱曙は蒼樹山に押し出しで圧勝して9勝目。大関貴ノ浪は玉春日に辛勝して3敗を守った。魁皇、出島の両関脇も勝って9勝3敗。闘牙を加えた5人が3敗で武蔵丸、若の里を追う展開となった。十両では和歌乃山、北勝鬨、須佐の湖の三人が3敗でトップに並んだ。《共同通信》

【華原朋美さん】マンションで倒れ病院搬送

20日午前1時40分ごろ、東京都江東区のマンション1階のロビーで、歌手の華原朋美さん(24)が倒れているのを警備員が見つけ、文京区の病院に運ばれた。容体について、所属事務所の尾木徹社長が同日夜、「原因は貧血で、本人の意識もしっかりしている」とのコメントを発表した。《共同通信》

【マレーシア】豪華客船炎上、沈没

マレーシア国営ベルナマ通信などによると、マレーシアのペラ州沖合のマラッカ海峡で20日、タイのプーケット島からシンガボールに向かっていたバハマ船籍の豪華観光客船「サン・ビスタ」(30,440トン、乗客437人・乗員631人)が火災を起こし、21日未明に沈没した。乗客・乗員は全員が救命ボートなどで救助された。乗客16人が軽いけがで手当てを受けたが日本人は含まれていない。

しかし、航行中の大型客船の沈没事故とあって、一歩間違えばタイタニック沈没の惨事の再現となるところだった。

同船はシンガポールの観光会社サン・クルーズ社が所有。クアラルンプールの日本大使館によると、大阪の京阪交通が企画したツアーの参加者5人と乗員2人の計7人の日本人が乗船していた。

サン・クルーズ社によると、乗客はいったんペナンのホテルに収容された。マレーシア海難当局は正確な数字はまだ確認されていないとしており、現場付近での捜索などを続けている。乗客は全員外国人で、国籍は日本をはじめ米国、英国、カナダなど24カ国に上るという。

同海難当局者などによると、20日午後6時40分(日本時間同7時40分)ごろ、同州パンコール島の沖合約110キロの地点を航行していた同船から火災の連絡があり、同当局や海軍の船舶、民間のフェリーや貨物船が救助した。

火災は機関室周辺から発生したとみられる。乗客の証言では20日午後2時半(同3時半)ごろに「小規模の火災」発生が告げられたといい、同日夕になって避難命令が出たという。

同船は21日午前1時(同2時)ごろから沈み始め、約20分で完全に沈没した。救助された乗客らはペナン島などに到着したという。

マレーシア警察当局は船長から火災、沈没の詳しい状況を聴いている。

同船はプールやカジノなども備えた豪華客船で、タイ、シンガポール、マレーシアの各地の港に寄りながら、域内を周遊。今回は5泊6日の日程で航行中だった。《共同通信》

【由利徹さん】死去

50年以上も喜劇一筋で活躍した俳優の由利徹さんが20日午後9時半、肝臓がんのため東京都世田谷区の病院で死去した。78歳。宮城県出身。

浅草の軽演劇で頭角を現し、1956(昭和31)年に八波むと志、南利明さんと結成した脱線トリオで大きな人気を得た。また由利さんの「カックン」などは流行語となった。62年のトリオ解散後は喜劇の舞台や映画、テレビで活躍した。独特の東北弁とナンセンスに徹した笑いが持ち味だった。《共同通信》

【この日の民主党】

参議院の日米防衛協力指針特別委は20日、ガイドライン関連法案についての一般質疑を行い、寺崎昭久、伊藤基隆両議員が追及した。

寺崎昭久議員は、最近日米両国の有識者の間に、今の日米安保体制に否定的な見解がみられるようになったことを指摘。特にブレジンスキー元米国大統領補佐官が著書の中で「日本はアメリカの保護国」と述べていることを取り上げ、「中国、朝鮮、欧州にも同様の見方が存在する。なぜこうなったのか。一面で日本に自国を守る気構えが不足し、一面アメリカに封じ込められていた部分があったと思う」と戦後日本において安全保障論議がいわゆる「憲法解釈論」に終始してきた点を批判した。

続いて寺崎議員は「後方地域支援」のうち、「戦闘活動のため発進準備中の飛行機に対する給油」が新ガイドラインの「物品・役務の提供」から除外されていることを指摘し、「戦闘活動に赴くかどうかの判断は、誰がどのように行うのか」と質問。

これに対して大森内閣法制局長官は「法案で除外されているものについての判断は差し控える」とごまかし、また佐藤防衛局長は「戦闘準備については、緊急性や秘密保持の面から日本側に知らせることは想定されない」とあいまいな答弁を繰り返した。

寺崎議員は1972年に当時の福田外相が「地上での給油は戦闘行動と非常に密接な関係がある。事前協議の対象」と答弁した事実を突き付け、矛盾をついたが、大森長官は「しかし単なる結果としての因果関係だけでは、武力と一体化しているとは言えない」などと最後まで明快な答弁を避けた。

伊藤基隆議員は、日米防衛協力指針全般に関して質問。その中で、日本有事の際の自衛隊の「後方支援活動」に触れ、「いま周辺事態での民間役務、強制措置などが議論されているが、日本有事の際の課題でもある」として、その場合の地方公共団体や民間の活動のイメージを示すよう求めた。

これに対し、防衛庁の柳沢運用局長は「後方地域支援とは異なる場面だが、まさに緊急時の日米それぞれの対応ぶりに関わるので詳しい答弁は差し控えたい」と述べただけだった。

また伊藤議員が今年3月の朝日新聞で報じられた「1994年の朝鮮半島緊張時に在日米軍が日本側に求めた支援内容」に触れ、「平素から新ガイドラインの日米相互協力計画に基づくいくつかのケースに即した実施要項メモがあらかじめ準備されているのではないか」「後方地域支援での関係省庁、自治体、民間の協力は防衛庁主導となるのでは」と迫った。

しかし野呂田防衛庁長官は「日米間で平素から意見交換は行われているが、ご指摘の報道のような事実はない」と真っ向から否定し、「基本計画は内閣の判断と決定に従って行われるもので、防衛庁主導は当たらない」と突っぱねた。《民主党ニュース》



5月20日 その日のできごと(何の日)