平成3775日目

1999/05/10

この日のできごと(何の日)

【中国】対米デモ「激化」の兆し

北大西洋条約機構(NATO)による中国大使館誤爆による抗議デモは中国政府の「公認」の下で全国に拡大、10日も北京で規模を縮小して続行された。しかし、天安門事件10周年を来月4日に控え、デモの長期化が社会不安に発展する危険性も内包しており、中国政府は国内の「安定維持」に難しいかじ取りを迫られている。

9日は北京や上海、成都など全国で数十万人がデモに参加。米国の大使館や領事館に投石、乱入、放火など過激な行動に発展した。胡錦濤国家副主席は同日夜、「過激な行動を防ぎ(事態を)社会秩序かく乱に利用する者への警戒が必要」と呼び掛けた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【大相撲夏場所】2日目

大相撲夏場所2日目(10日・両国国技館)3場所連続全休からの再起をかける横綱曙は、関脇出島の寄りにあっけなく土俵を割り、初日から2連敗となった。ほかの横綱、大関陣はそろって2連勝。横綱若乃花は熱戦の末、琴乃若をすくい投げで下した。横綱昇進をかける大関武蔵丸は栃乃洋の猛攻をしのいで寄り切り、貴ノ浪は土佐ノ海を引き落とした。関脇魁皇は雅山を寄り切り2連勝としたが、関脇安芸乃島は千代天山に押し倒され1勝1敗。《共同通信》

【小渕恵三首相】「中国を仮想敵国とせず」

参院の日米防衛協力指針特別委員会は10日、新日米貿易指針(ガイドライン)関連法案の総括質疑を行い、本格審議に入った。

小渕恵三首相は、関連法案に対する中国の懸念について「日中が戦った経過もあるので(法案が)特定の国を企図したものでないことを説明し、理解を得たい。中国を仮想敵国として想定していない」と述べ、今後も理解を求めていく考えを表明した。《共同通信》

【小渕恵三首相】自由党・小沢党首と意見交換

小渕恵三首相と小沢一郎自由党党首は10日夜、都内の料理屋で懇談し、首相が先の訪米の様子などを伝えると同時に、景気動向などについて意見交換した。会合には京セラの稲盛和夫名誉会長、日本経済新聞の鶴田卓彦社長が同席した。

終了後、小渕首相は記者団に「(産業競争力会議などの)公の話ではなく、経済の話を(稲盛氏らから)教えてもらった。政治、経済諸般について4人でいろいろ話をした」と述べた。《共同通信》

【自民党小渕派】パーティー

自民党小渕派のパーティーが10日夜、都内のホテルで開かれ、森喜朗幹事長、加藤紘一前幹事長ら党内各派会長や経団連会長など政財界関係者約3000人が出席した。

自民党内で秋の総裁選に向けた各派の駆け引きが本格化する中、森氏は「小渕首相は橋本龍太郎前首相のファイアーマンとしてリリーフしたが、多くの国民から『先発として投げてみなさい』という声が起きてこないと、自民党そのものが駄目になってしまう」とあらためて再選支持の祝辞。

これに対し総裁選出馬に意欲を見せる加藤氏は「われわれも保守本流の中核と言われるが、その意味はやらなければならない政治は泥をかぶってもやるということではないか」と意味深長。好対照のあいさつで、現時点での小渕派との距離の違いを垣間見せた。

一方、小渕派幹部は他派を刺激し再選ムードに水を差したくないとの配慮からか、「謙虚に『一日一生涯』の思いで日本丸の全体運営に通っていきたい」(野中広務官房長官)とひたむきな姿勢を強襲した。

小渕首相は他派パーティーへの出席も自粛しているため欠席。入院中の竹下登元首相の病状については、橋本前首相が「臓が痛くて、動けないのは確かだが、お元気で、おっしゃることもしっかりしている」と披露した。《共同通信》

【この日の民主党】

自民・自由・公明の3会派による修正を加えて衆議院を通過した「ガイドライン関連法案」に対する質疑が10日から参議院の日米防衛協力指針特別委員会で始まった。初日の総括質疑には民主党・新緑風会の一番手として本岡昭次・参院議員会長が立った。

本岡議員はまず、菅代表を団長とする民主党訪中団に顧問として同行、中国要人と相次いで会談した印象を述べ、新ガイドラインについて(1)中国を仮想敵国とするのではないか(2)周辺事態に台湾を含むのではないか、という2つの懸念が中国側から出されたことを紹介。これらの懸念について、政府としての見解を改めて要求した。

小渕首相は「日本は専守防衛が基本で仮想敵国はもたない、と江沢民国家主席が訪日した際にも説明している」と弁明したが、周辺事態については、「地理的概念ではない」という従来の説明を繰り返した。

本岡議員は「なぜ的確に答えられないのか。あいまいなまま通そうとするから、周辺国が疑念を解消できないのではないか」と小渕首相など閣僚のごまかし答弁を厳しく批判した。

続いて本岡議員は、衆議院における修正の内容、特に政府原案にあった「船舶検査」条項を最終段階で削除した真意について厳しく追及。これに対して、政府委員の席に並んだ「自・自・公」の各衆院議員が、本岡議員の質問に対して交替で答弁に立った。

大野功統議員(自民)は「船舶検査の必要性はどの会派も認めたが、文言でまとまらなかったため削除した」と弁明。遠藤乙彦議員(公明)は「われわれとしては民主党と同様、政府原案でよいとの立場だ。日米安保であっても国連安保理の行動と非常に重なりあうから“安保理決議”を要件としたい」と主張。さらに東祥三議員(自由)が「国連下の船舶検査ならあくまで国際基準でやるべき。その場合、警告射撃や停船などの諸活動も含む」とバラバラな答弁を行い、「自自公」3会派が今国会で別途成立させるとしている「新法」に対するスタンスの違いの大きさを、改めて証明した。

本岡議員は最後に、民主党の修正案を改めて説明し「周辺事態はわが国が独自に判断。しかも憲法の謳う専守防衛に則って、対象範囲を日本周辺に限定することとしている」「この修正案で周辺国の疑念を払拭できる」と強調。

小渕首相が再三再四の答弁で、結局リーダーシップを示せなかったのに対して、本岡議員は「本当の国益とはできるだけ多くの国民の合意を得てこそ可能だ。今後国際的安保体制にもっていかなければならないのに、このような国論を二分するような審議では、いくら強行採決しても国際的信用は得られない。国民的合意のために民主党が努力しているのがどうして理解できないのか」と、国民合意の見地から民主党の修正案への柔軟な対応を政府に要求し、質問を終えた。 11日の委員会は柳田稔議員が質問する。《民主党ニュース》



5月10日 その日のできごと(何の日)