平成3697日目
1999/02/21
この日のできごと(何の日)
【インド、パキスタン】核戦争防止の協調で合意
パキスタン訪問中のバジパイ・インド首相は21日、ラホールのパンジャブ州知事公邸でシャリフ・パキスタン首相と公式会談を行い、両首相は偶発的な核戦争の防止など核政策の調整を共同で進めることや、核兵器・通常兵器分野での情報交換、信頼醸成などの措置を取ることで合意した。
ロイター通信によると、両首相は、弾道ミサイルの発射実験を事前通告することでも合意した。
両国首相の一方が、相手国を訪問し公式首脳会談を行うのは1989年以来、10年ぶり。シャリフ首相は「象徴的意味を超える結果をもたらした」と、会談の成果に満足の意を示した。
昨年5月の核実験で事実上の核保有国となった両国の首相が直接対話、前向きな合意に達したことで、両国は緊張緩和へ大きく前進した。合意には、核実験後強まった国際社会の批判を和らげ、日米などからの経済制裁解除を取り付けたい狙いもある。
両首相の合意内容をまとめた「ラホール宣言」や共同声明によると、両国はカシミール問題など相互の未解決問題を協議してきた次官級定期協議を外相級に格上げ、核管理問題も話し合うことで合意。バジパイ首相はシャリフ首相にインド訪問を招請した。《共同通信》
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【米空母・キティホーク】初の一般公開
米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)で21日、基地の一部を一般市民に開放する親善行事「フレンドシップデー」が行われ、同基地を母港とする空母キティホーク(81,123トン)が昨年8月の配備以来、初めて一般公開された。
この日、基地は艦船ファンらで早朝からにぎわい、約5万人が訪れた。ゲートでは地元の反基地市民団体が、将来の原子力空母配備反対などを呼び掛けるビラを配った。
キティホークは米第七艦隊の他の2隻とともに公開され、見学者は格納庫や全長320メートルの飛行甲板を歩き、記念撮影する姿も。展示されたF14戦闘機の周りには人だかりが絶えなかった。《共同通信》
【自民党・森喜朗幹事長】「選挙制度の改革を」
自民党の森喜朗幹事長は21日、栃木県塩原町で講演し、選挙制度改革に関し「(衆院)小選挙区制を一度やったが、多くの矛盾点が出てきた。多くの政党が一緒になって(自民、自由両党が合意している)定数削減の問題を含め議論する必要がある。一党、二党でやるべき問題ではない」と述べ、与野党間で協議機関を設けて、抜本的な改革に取り組むべきだとの考えを強調した。
その上で「梶山静六元官房長官らが定数3で全国150選挙区の中選挙区制度を検討している。それらを含め、議論すべきだ」と述べた。
森氏は柿澤弘治元外相の都知事選出馬に伴う衆院東京15区補欠選挙で、旧新進党の比例代表候補が繰り上げ当選する見通しとなっていることについて「名簿の順位から上がってくるのだろうが、新進党は既にない。それは少しおかしいのではないか」と指摘した。《共同通信》
【民主党・菅直人代表、自由党・小沢一郎党首】安全保障問題について論戦
民主党の菅直人代表と自由党の小沢一郎党首は21日、フジテレビの番組で安全保障問題について論戦を展開した。7日の別のテレビ番組に次ぐ第2ラウンド。
新たに焦点となったのは、邦人救出のための自衛隊の海外派遣の在り方。小沢氏は救出のためには明らかに武力行使が必要と想定されるケースでも「国連が相手国の行為を侵略と認定した場合は救出できる」と、国連決議があれば武力行使を伴う派遣は可能との認識を示した。
菅氏は、戦闘でなく救出が目的なら「いっさい(派遣)できないことではない」とした上で、相手国が自衛隊の入国を拒否した時などに「攻撃してでも助け出すというのは憲法上不可能だ」と述べた。
自衛隊による敵国のミサイル基地への攻撃に関して、小沢氏は「日本が直接ロケット弾攻撃を受ければ当然自衛権の発動はできる」と断言。菅氏も「先制攻撃はできないが、直接攻撃を受けての反撃は自衛権の範囲だ」と述べ、専守防衛の観点からも可能との考えを示した。《共同通信》
【高村正彦外相】ロシア・イワノフ外相と会談
高村正彦外相は21日夜、ロシアのイワノフ外相と都内の外務省飯倉公館で会談した。
日ロ関係筋によると、高村外相が「国境線画定方式」によって北方領土問題を解決し、2000年までに平和条約を締結するとの川奈提案を受け入れを重ねて求めたのに対し、イワノフ外相は「不可能」との認識を示し、日本側提案を事実上拒否した。ロシア側当局者が公式の会談で日本側提案拒否の認識を示したのは初めて。
イワノフ外相はその上で、領土問題を切り離して「平和友好協力条約」を結ぶとのロシア側提案の受け入れを求めた。日本側は「慎重に検討し、小渕恵三首相とエリツィン大統領との首脳会談で回答する」と答え、協議は平行線に終わった。
ただ、両首脳が合意した「モスクワ宣言」に盛り込まれている2000年の目標期限を目指して平和条約交渉を精力的に継続することは確認した。《共同通信》