平成3673日目
1999/01/28
この日のできごと(何の日)
【オウム・松本智津夫被告】第104回公判
オウム真理教松本智津夫被告(43)=教祖名麻原彰晃=の第104回公判が28日、東京地裁(阿部文洋裁判長)で開かれ、松本サリン事件の実行行為にかかわったとされる元幹部遠藤誠一被告(38)が証人として出廷、犯行後に大きな被害が出たことを知った松本被告が「うまくいったな」と話していたと証言した。
遠藤被告は検察側の尋問で、サリン噴霧時の状況などを詳細に証言。犯行後、山梨県上九一色村の教団施設に戻る途中の車内で、幹部新実智光被告(34)が携帯電話で話していた様子について「修行の言葉を使っていたが(サリン)噴霧の状況を松本被告に説明しているようだった」と述べた。
また教団施設に戻り結果を報告した際、松本被告は「ご苦労」と声を掛け、数日後には事件を新聞などが事故として報道していたことから「まだ原因が分からないようだな」と話していたという。
さらに遠藤被告は松本被告に対し「ほかの被告と同じようにわたしも聞きたいことがある。そのうち話してくれるのかなと期待している」と現在の気持ちを語った。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【柿澤弘治元外相】都知事選出馬に意欲
自民党の柿澤弘治元外相は28日夕、東京都知事選への出馬問題について「党内調整の結果を待ってから態度を決めたい」としながらも「東京がニューヨークやロンドンと対抗できる世界の中核都市になるかはこの4年間に懸かっている」と述べ、出馬に強い意欲を示した。
青島都政については「非常に大事な街づくりの時間を浪費したとの懸念を持っている」と批判した。自民党本部で記者団の質問に答えた。《共同通信》
【政界談話室】
自民党の河野洋平元総裁は28日、横浜市での講演で、正月の東京箱根間往復大学駅伝が東京・日本橋を経由してゴールするようコース変更されたことを紹介。「日本橋のしにせのだんな衆があきらめなかった。自分も今年は新しい気持ちで努力してみたい」と、曲折の多い政界レースで新たなゴールを目指す意欲をのぞかせた。さらに「参院選惨敗で当時の党執行部の責任は大きい」「自由党との連立が嫌だと言って、ほかに選択肢はあるのか」と、たもとを分かった加藤紘一前幹事長を批判し、対抗心をあらわにした。《共同通信》
【フォード】ボルボを買収
自動車世界第2位の米フォード・モーターは28日未明、スウェーデンの自動車メーカー、ボルボとの間で、同社の乗用車部門を64億5000万ドル(約1500億円)で買収することで合意したと発表した。
フォードは買収で欧州での高級車市場を強化、乗用車のシェア(占有率)は約12%となり、フォルクスワーゲンに次ぐ2位に躍り出る。ボルボはトラックや建設機械などの分野に資本を集中する。
自動車業界では昨年のドイツのダイムラー・ベンツによる米クライスラー合併、ドイツのフォルクスワーゲンによる英ロールスロイス買収など、国境を超えた企業再編が相次いでいる。今回のフォードのボルボ買収で、ダイムラークライスラーと日産自動車との提携交渉など、大競争時代の生き残りを掛けた合従連衡の動きは急となり、国際的な再編がさらに加速しそうだ。《共同通信》
【この日の民主党】
衆議院予算委員会総括質疑で28日、小林守議員は名古屋市の「藤前干潟」の問題を取り上げ、環境庁が埋め立て申請を最終的に認可せず名古屋市が計画を断念したことについて、「人工干潟を造ったとしても、全く埋め立ての代償たり得ないことが科学的に証明された」と評価し、代替地確保についての政府の対応をただした。
川崎運輸相は「広域的な検討を運輸省としてもサポートしたい。2ヶ月以内に誠意を持ってやろうと事務局に言い渡した」と前向きな姿勢を示した。小林議員は「今後ごみの解決は国・県・市町村各々が責任を持ち、対等協力で行う前例としたい」と民主党の立場を地方分権と関連させて主張した。
また小林議員は、徳島市の吉野川第十堰改築問題について、住民投票条例請求に有権者の約半数の署名が集まったことを取り上げ、「(住民投票が行われれば)河川行政の大きな転換期だ。川が誰のものか、なぜ地元住民の意向とかけ離れるようになったのかが問われている」と従来の公共事業の決定の仕組みに疑問を呈した。
そして「従来の(建設推進の答申を出した)知事が指名するダム審議委員会方式では、責任の所在が不明瞭で民主主義と逆行する。また責任を取らない官僚が計画に参画している」として、人選・構成のあり方を変えるよう求めた。しかし、関谷建設相や小渕首相は消極的な姿勢を示しただけだった。
また小林議員の質問で、建設省が徳島県で進める吉野川可動堰(ぜき)建設問題で、現在の第十堰は撤去しなくても、堤防の安全ラインとされる「計画高水位」を超えないとする推測結果を、同省が1976年度の外部委託調査で得ていたことが明らかにされた。また別の調査では、堤防かさ上げなど別の治水対策の方が割安であるとしていた。いずれも「第十堰を撤去して新たに可動堰の建設が必要」とする現在の建設省の説明とは、矛盾する内容となっている。
この資料は、同可動堰事業を再検討したダム等建設事業審議委員会にも報告されておらず、小林議員は「不信の原因になるので、誠実に情報公開してほしい」と求めた。
また環境汚染物質排出移動登録(PRTR)の法律化について、小林議員は「わが国のダイオキシンなどによる大気・土壌汚染は欧米の十倍といわれている」と強調し、わが国の対策の遅れを批判。「この法律は有害性が判明しているものを対象としているが、現在は生殖毒性が心配されている」として、「杉並病」など化学物質が原因とされる病気の調査の重要性を訴えた。与謝野通産大臣は「化学物質の対象範囲については、国際情勢や科学者の意見を聞き今後検討する」と答弁した。《民主党ニュース》