平成3595日目

1998/11/11

【自民党】自由党に連立を要請

自民党は11日の自由党との幹事長会談で、連立政権への参加を正式に要請、その後の両党の政策協議で消費税率引き下げを除き、日米防衛協力の新指針関連法案の早期成立など基本政策について大筋合意した。

焦点の消費税については16日の小渕恵三首相と小沢一郎党首の党首会談で決着を図ることになった。これにより11月末の臨時国会召集前の「自自連立政権」樹立を目指す動きは大詰めを迎えた。

同日の幹事長会談で、自民党の森喜朗幹事長は野田毅自由党幹事長に対し「連立で助けてほしい」と、明確に政権参加を要請した。

野田氏は「数合わせはよくない」と即答を避けたが、連立政権に向けた包括的な政策協議を行うことで一致。これを受け、両党は同日午後、政策責任者レベルの会合を開き、幅広い政策分野で基本合意した。《共同通信》



【自民党・YKK】森氏に猛反発

「消費税率引き下げという定見のないことは責任政党のやるべきことではない。菅直人民主党代表の方が小沢一郎自由党党首より定見がある」「小沢氏と組んでうまくいったことがあるのか」−。

自民党の山崎拓前政調会長、加藤紘一前幹事長、小泉純一郎前厚相の「YKK」トリオは11日夜、都内で森喜朗幹事長と会談し、森氏が進める自由党との連立路線にそろって猛反発した。

自由党との協議経過を説明した森氏に対し、三氏は「まず公明党との関係を重視すべきだ。政権を維持したいならば自民党内をがたがたさせずに、政権基盤を固めることが大切だ」(山崎氏)、「多少議席が増えても余りあるほどマイナスがある。小渕政権は崩壊する」(小泉氏)と批判。森氏はもっぱら「聞き役」に徹し、16日の小渕恵三首相と小沢党首の会談後に再度意見交換することになった。《共同通信》

【神戸地裁】離婚原因は執拗な嫁いびり、元夫の両親に賠償命令

結婚生活が破たんしたのは夫(35)の両親の執拗な嫌がらせが原因として妻(29)=神戸市在住=が夫の両親に慰謝料800万円の損害賠償を求めた訴訟で、神戸地裁は11日までに「夫婦で同居して平穏な生活を送るという、妻の地位を侵害したことは明らか」として、両親側に240万円の支払いを命じた。

判決によると、夫の両親は乗り気でなかったが、2人が強く希望したことで1995年2月に結婚。新婚旅行から帰ってきた直後、両親が大阪府市内の新居を訪れ妻に対し「実家に帰りなさい。一緒に住んだら大変なことになる」などと強く迫り、無理やり車に乗せて実家に送り返した。

その後も96年10月までの間、週末などにたびたび家に押しかけ、怒鳴り散らしたり夫を木刀で追いかけ回して離婚届の作成を強要、同居を妨害した。住所を告げずに2回引っ越ししたが、その都度車で追跡するなどして新居を突き止められ、結局97年7月までに2人の結婚生活は実質的に破たんした。《共同通信》

【小渕恵三首相】モスクワ入り

小渕恵三首相は11日夕(日本時間同日深夜)、ロシア公式訪問のため政府専用機でモスクワに到着した。首相の公式訪口は、旧ソ連時代を通じて田中角栄元首相以来25年ぶり。首相は12日午前(日本時間同日夕)、クレムリンでエリツィン大統領と会談する。

訪口に引き続き首相には、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の非公式首脳会議への出席、クリントン米大統領と江沢民中国国家主席の来日など重要な外交日程が控えている。内閣支持率が低迷する中、訪ロで先鞭をつけて「一連の外交で政権浮揚につなげたい」(周辺)との思惑もあるようだ。

最近の日ロ関係は橋本龍太郎前首相とエリツィン大統領との個人的信頼関係を軸に進展してきたが、首相は外相として橋本前首相を支え「二人三脚で日ロ関係改善に努めてきた」との自負心がある。

今年2月、外相として訪ロした際、大統領が「あなたがロシアに来るときは、いつでも会う」と発言した経緯もあり、大統領との個人的信頼関係にも自信をのぞかせる。日本輸出入銀行による八億ドルの年内の対ロ緊急融資を決断したのも、平和条約交渉進展に向けて環境整備を図りたいとの狙いからだ。

ただエリツィン大統領は自身の健康不安に加え、ロシアの政治・経済情勢は混迷の一途で、領土問題で大胆な政治決断ができるかは疑問。逆に領土問題で予想外の対案が示され、首相が難しい決断を迫られる可能性もある。《共同通信》

【民主党】「緊急経済対策案」を協議

民主党は11日、所属全議員を対象とした政策懇談会を国会内で開き、景気・雇用対策本部(羽田孜本部長)の緊急経済対策案について意見交換した。この議論を受け、12日午前の同対策本部で民主党の緊急経済対策を最終的に取りまとめる。

政策懇では海江田万里・緊急経済対策プロジェクトチーム座長が20兆円規模の「減税!安心!未来への投資!『構造改革につながる緊急経済対策』の提唱(案)」について、「民主党の経済対策は構造改革につなげること、国民・勤労者が安心して暮らせる『セーフティーネット』を整備、充実すること、地方財政に負担を及ぼさず国の責任で実施することなど、6点を基本姿勢にしている」と説明。

さらに海江田議員は6項目にわたって詳細に検討された具体策を解説したが、「特に、(1)所得税一率2割引き下げ(2)基礎年金国庫負担率引き上げによる保険料引き下げ(国民年金で年間3万6千円下げ、厚生年金で本人負担分年間平均2万1600円下げ)(3)児童手当の西欧水準並みへの拡充(18歳未満、学生は23歳未満、第1子・2子は月額1万円、第3子以降2万円)――によって国民の過重な負担、将来への不安を払拭し、消費刺激、景気回復につなげることが重要だ」と強調した。

議論では「消費税の凍結か廃止を打ち出してほしい」「消費税は来春で10年になるので、もうモデルチェンジすべき時期だ」「自公、自自公と言われ、景気対策が政局絡みで論じられているため、政治に不信感を持たれている。民主党は真面目に日本の将来を考えているということを打ち出すべき」などの意見が出され、羽田本部長が「我々は公平な税、見える税を主張し、直間比率是正を求めてきが、消費税のリフォームが必要だという意見は重く受けとめ、(税調で)将来像を示していく」とまとめた。《民主党ニュース》

【淀川長治さん】死去

テレビの映画解説などでお茶の間に親しまれた映画評論家の淀川長治氏が11日午後8時7分、心不全のため東京都文京区内の病院で死去した。89歳。神戸市出身。

幼い頃から映画を見始め、旧制中学を卒業後、映画会社宣伝部などを経て映画評論家になった。テレビの洋画劇場の解説を担当、作品の魅力を分かりやすく伝え、テレビの映画批評のジャンルを開拓。また「すごかったですね」「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」など独特の語り口で人気を得た。《共同通信》



11月11日のできごと