平成3474日目

1998/07/13

この日のできごと(何の日)

【橋本龍太郎首相】退陣表明

橋本龍太郎首相(自民党総裁)は13日午後、自民党本部で記者会見し、参院選での自民党惨敗に関し「すべてひっくるめて私自身の責任、力不足だ」と述べ、引責退陣を正式に表明した。首相はこれに先立つ党役員会でも退陣の意思を伝え、了承された。参院選敗北の責任による首相退陣は、平成元年の宇野宗佑元首相(故人)以来となる。

役員会では首相の退陣を受けて、21日に党大会に代わる両院議員総会を開き、後継総裁を選出する方針を決めた。加藤紘一幹事長ら現執行部も新総裁誕生を受けて辞任する。その後、党の新体制を決めるとともに、月末召集予定の臨時国会で首相指名選挙を行いたい考え。

首相は記者会見で、19日から予定していたフランス、米国公式訪問について「非礼に当たる」として、取りやめる考えを表明。13日午後、両国に伝えた。

後継総裁をめぐっては、引き続き小渕恵三外相を軸に調整が本格化したが、梶山静六前官房長官のほか、新たに小泉純一郎厚相を推す動きも一部に出てきており、各派閥がそれぞれ対応を協議した。《共同通信》

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【プロ野球オールスターゲーム】ファン投票結果発表

プロ野球のサンヨーオールスターゲーム運営委員会は13日、ファン投票の最終結果を発表。巨人の高橋が新人としては史上最多の51万4351票を獲得してセ・リーグの外野手部門の2位で選出された。また、セの投手は中日の川上がトップで1972年の中村、望月(ともに阪神)以来26年ぶりに2人の新人が選出された。

最多得票は4年連続でオリッグズのイチローで66万833票。有効投票枚数は史上最多の251万8602だったが、イチローの票数は史上最多の票を得た95年の99万4933票を大幅に下回り、昨年よりも16万票余り少なかった。

セでは巨人から高橋のほか清原、仁志、元木、松井の5選手が7年ぶりに選出された。外野にコンバートされた中日の立浪が外野手部門の3位で選ばれ、捕手は古田(ヤクルト)で三塁手は江藤(広島)だった。

パ・リーグではダイエーから14年連続ファン選出の秋山と城島、小久保の3人が選ばれたが、故障で戦列を離れている小久保は出場を辞退した。投手は近鉄のストッパー大塚で、西武からは高木大、松井の2選手。フランコ(ロッテ)ローズ(近鉄)の両外国人選手は選ばれた。《共同通信》

【大相撲名古屋場所】9日目

大相撲名古屋場所9日目(13日・愛知県体育館)5場所ぶりの優勝を狙う横綱貴乃花は栃東を寄り切って9戦全勝、単独トップを守った。貴乃花を星一つで追う三力士も勝ち越しを決めた。横綱曙は敷島を問題にせず押し出し、大関武蔵丸は濱ノ嶋を寄り切って連続勝ち越しを47場所に伸ばした。平幕の琴の若も朝乃翔を寄り切り、2日目から8連勝。新横綱若乃花は小結魁皇を押し出し、大関貴ノ浪は栃乃和歌を寄り切ってし7勝2敗とした。十両は安芸ノ州に土がついたが、8勝1敗で依然単独首位。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】ロシア・キリエンコ首相と会談

橋本龍太郎首相は13日午後、首相官邸で同日来日したロシアのキリエンコ首相と会談し、互いの国内情勢が変動しても着実に進展してきた両国関係は揺るがないことを確認し、橋本首相の退陣後も日ロ関係は不変との認識で一致した。

その上で、両首相は平和条約交渉について「平成12年までに締結するよう全力を尽くす」としたクラスノヤルスク合意の実現に向け、交渉を加速させることで一致。環境整備のため「橋本・エリツィン・プラン」を着実に実施していくことを確認し、日本側は北方四島への人道支援も強化する考えを表明した。

首相は、退陣後の日ロ関係について「関係強化の流れは内閣総辞職後も変わらないし、後戻りさせることもできない」と強調。キリエンコ首相は「日本は国際舞台でのロシアの最も重要なパートナー」としたエリツィン大統領の親書を手渡した上で「日本の国内情勢、ロシアの国内政治にどんな変化があっても(両国関係が)変わらないことを期待したい」と述べた。

橋本首相はロシアの金融危機に関し「国際通貨基金(IMF)の追加融資を日本政府として支持する」と表明、ロシアの世界貿易機関(WTO)加盟を支援する考えを伝えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は13日午後、首相官邸で、母校慶大OBによる後援会「慶龍会」の川田善朗会長から好物のあんばんの差し入れを受け、手を合わせて「ありがとう」と相好を崩した。首相はこの日昼の自民党役員会で退陣を表明、その後の記者会見で退陣が外交政策などに与える影響を追及され厳しい表情が続いていただけに、慶大OBの気遣いには感激した様子。首相はペルー日本大使公邸人質事件当時、対応に追われる外務省に自らあんぱんを差し入れて「あんばん首相」とあだ名を付けられたが、最後まであんぱんとは縁があったようだ。

○・・・民主党の菅直人代表はこの日の記者会見で、首相の退陣表明について「(私は)かつて橋本政権の厚相として内閣を共にした」と思い出話。「(橋本氏)本人はそれなりに改革をやりたい思いがあった」と首相の胸の内を推し量ってみせ、「すべての改革が中途半端に終わったが、個人的にはご苦労さまと言いたい」とねぎらいの言葉を贈った。さらに「官僚組織に乗った自民党の政権運営が行き詰まった。首相個人としては(改革を)やりたくてもできなかった。構造的な問題だ」として、政治家の真の敵は官僚組織と言いたげ。《共同通信》

【この日の民主党】

第18回参議院議員選挙の結果、民主党は公認候補27人、推薦候補13人の当選を果たした。自民党は過半数にはるかに及ばず、当選者数44人という大惨敗を喫した。

菅直人代表は13日午前1時から党本部で記者会見し、「国民に2重の意味で感謝したい。ひとつは多くの皆さんが投票所に足を運んで行動を起こしてくれた。行動を起こすことで日本の政治は変えることができると示してくれた。もうひとつは、結成されて2か月少ししかたたない民主党にチャンスを与えてくれた」と、参院選を総括した。

さらに「国民が橋本政権、自民党政権、官僚主導政権では何も変わらないばかりか、日本全体を危うくしているということを見破ってレッドカードを突き付けた」として、「自民党の中では後継者云々という話になるかもしれないが、国民の手で政権を選ぶ機会を衆議院解散総選挙によって早急に実現するべきだ」と述べました。

民主党の役割としては、「今回、行動を起こしてくれた無党派層の皆さんとのネットワークを作りたい。これまで政治に対して発言の機会を持てていないと思っている人々も含め、国民が政治に参加する道具としての政党として機能しなければいけない」「既成の政党との連携の前に市民とのネットワークが先」と強調。また、「解散総選挙になれば野党第1党として、民主党が軸となった政権をめざしていく」と野党共闘にも意欲を示しました。《民主党ニュース》



7月13日 その日のできごと(何の日)