平成3465日目
1998/07/04
この日のできごと(何の日)
【ボクシング・日本スーパーフェザー級王座決定戦】
プロボクシングの日本スーパーフェザー級王座決定戦10回戦は4日、東京・後楽園ホールで行われ、同級3位の杉田竜平(畑中)が同級2位の金内豪(帝拳)に8回29秒、KO勝ち、新チャンピオンとなった。
序盤から激しいパンチの交換となり、金内やや優勢で迎えた6回、過ぎたは得意の右ストレートを再三、相手の顔面にヒット、一気のラッシュでダウン寸前に追い込んだ。
このピンチを金内もしのぎ切り、逆に7回、攻め疲れた杉田を防戦一方に追い込んだ。しかし、杉田は8回の開始早々、強烈な右ストレートを金内の顔面に決め、鮮やかにKOした。
新チャンピオンの杉田は14勝(12KO)1分け。中部ボクシング界からは、現世界ボクシング協会(WBA)スーパーフライ級チャンピオンの飯田覚士(緑)以来、4年ぶりのチャンピオンとなった。敗れた金内は10勝(6KO)2敗となった。
◇
壮絶な結末だった。第8ラウンド。杉田の右ストレートが顔面を打ち抜くと、金内は後頭部からダウン。そのまま10カウントを聞いた。「どちらが倒れてもおかしくなかった」と勝者。それほどの激しい打ち合いだった。
杉田が一昨年度の全日本新人王MVPならば、金内は「高校三冠」のタイトルを引っ提げてプロデビューした大物。だが、下馬評はパンチ力とテクニックで上回る金内有利の声が大勢だった。
しかし、杉田の防御技術は格段に進歩していた。ガードを高く上げ、上体を小刻みに動かす。決定的なダメージを避け、ついに下馬評を覆した。
会場には出身地の岐阜県古川町から大応援団が駆け付け、声援を送った。お祝いの言葉をかけられると、杉田は涙。チャンピオンになった感想を聞かれ「実感はないです」と恥ずかしそうにうつむいた。
畑中ジムの開設からわずか4年。初の日本チャンピオンを生んだ畑中清詞会長は「ボクシングで本当に頑張る少年に出会えたということでしょう」と感無量の面持ちだった。《中日新聞》
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【火星探査機のぞみ】打ち上げ成功
文部省宇宙科学研究所は4日午前3時12分、日本初の火星探査機を鹿児島県内之浦町の宇宙研・鹿児島宇宙空間観測所から大型ロケットM5で打ち上げた。宇宙研は探査機を「のぞみ」と命名した。
探査機はまず地球と月を周回する細長いだ円軌道に乗り、12月にこの軌道を離脱して火星に向かう。来年10月に火星周回軌道に達する計画。
地球の兄弟惑星とも言われる火星への探査機打ち上げは米国とロシアに続き3カ国目。日本は本格的な惑星探査に大きな一歩を踏み出した。
四段式の固体燃料ロケットM5は打ち上げ1分15秒後に一段目を分離。約3分半後には二段目も切り離し、5分21秒後に高度約190キロで三段目が燃焼を終えた。
この後、四段目が点火し、打ち上げから約23分半で探査機を分離。米航空宇宙局(NASA)からのデータによると、探査機は地球に最も近い所で約340キロ、遠い所で約58万キロのだ円軌道に乗ったと推定される。《共同通信》
【テニス・ウィンブルドン選手権】
テニスのウィンブルドン選手権第12日は4日、オールイングランド・クラブで女子シングルス決勝を行い、第3シードのヤナ・ノボトナ(チェコ)が、第16シードのナタリー・トージア(フランス)を6−4、7−6で下し、2年連続3度目の決勝進出で初優勝、優勝賞金39万1500ポンド(約9300万円)を獲得した。《共同通信》
【中日・川上憲伸投手】プロ初完封勝利
巨人0−2中日◇4日◇ナゴヤドーム
川上は切れのある速球にフォーク、スローカーブと緩急を大胆に使って5安打、9奪三振で新人の完封一番乗り。5連勝で7勝目を挙げ、中日は3連勝。《共同通信》
【東京電機大・藤中正治教授】電気自動車の無給電走行記録更新
実用型の電気自動車で、一気に東京から滋賀県まで約460キロを走行する実験に、東京電機大の藤中正治教授(電子工学)らが4日、初めて成功した。今年3月に藤中教授が達成した東京ー名古屋間約330キロを更新する新記録。
途中の給電なしで走れる距離は、通常の電気自動車で200キロがせいぜい。それを大きく上回り、性能面でガソリン車に匹敵し得ることを示して、クリーンな電気自動車の開発史に一ページをしるした。《共同通信》
【米・オルブライト国務長官】橋本首相、小渕外相と会談
オルブライト米国務長官は4日、橋本龍太郎首相、小渕恵三外相と首相官邸、外務省飯倉公館でそれぞれ会談した。国務長官は小渕外相との共同記者会見で、政府が打ち出したブリッジバンク(つなぎ銀行)を柱とした金融再生トータルプランについて「決定に意を強くしている」と評価する一方、「速やかに一体として実施することを期待する。持続的財政措置の実施で民間経済の回復が肝要だ」と指摘した。《共同通信》