平成3424日目
1998/05/24
この日のできごと(何の日)
【酒鬼薔薇聖斗事件】被害男児の父がコメント
神戸の連続児童殺傷事件で小六男児=当時(12)=が亡くなってから24日で丸一年。男児の父親はこの日に際してコメントを発表、心情を吐露するとともに「少なくとも被害者側には(審判を)公開すべきだ」と述べ、現行の少年法に強い疑念を投げ掛けている。
コメントはA4判の用紙一枚にワープロ打ちで全文約900字。代理人の弁護士が読み上げた。
冒頭で「1997年5月24日という日を私たちは一生忘れることばできない」「当初は時間が過ぎれば、少しは良くなってくると思っていたが、家族の悲しみは治まるどころか、増大してきている」と胸のうちを明かした。
少年法については「基本的な精神には賛同する」としながらも「傷害や殺人などの重大な非行と、他の軽微な非行を同列に扱うことは許されない。非行少年に人権がある以上に、被害者には守られるべき人権がある」と遺族の立場から不満を示した。
弁護士によると、父親は事件をきっかけに少年法改正問題に関心を持ち、検事調書とみられる文書が月刊誌に掲載されたことについては「興味本位」と批判。少年の両親から昨年二度、謝罪の申し入れがあったが、父親は「気持ちの整理ができていない」と断ったという。《共同通信》
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【大相撲夏場所】千秋楽
大相撲夏場所千秋楽(24日・両国国技館)単独トップの大関若乃花が大関武蔵丸を破り、12勝3敗で2場所連続5度目の優勝を果たした。若乃花は1差で追っていた武蔵丸を落ち着いて押し出し優勝を決めた。武蔵丸は10勝5敗。曙と貴乃花の横綱同士の対戦は曙が貴乃花を寄り切り、それぞれ10勝5敗で今場所を終えた。十両は大碇が10勝5敗で並んだ巴戦による決定戦を制して初優勝した。名古屋場所は7月5日から愛知県体育館で行われる。《共同通信》
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史上初の兄弟横綱誕生へー。大相撲夏場所千秋楽は24日、東京・両国国技館で行われ、東大関若乃花(27)=東京都出身、二子山部屋=が2場所連続5度目の賜杯を手にし、場所後の横綱昇進が決定的になった。
単独トップの若乃花は大関武蔵丸を押し出し、12勝3敗で優勝。先場所の優勝と合わせ日本相撲協会は諮問機関である横綱審議委員会(横審)に25日、横綱昇進を諮問する。横審も賛成する見通しで、27日の名古屋場所番付編成会議と理事会で66人目の横綱が正式に誕生し、来場所は横綱を務める。《共同通信》
【サッカー・キリン杯】チェコ、初優勝
サッカーの国際親善大会、キリン・カップ最終日は24日、横浜国際総合競技場で日本−チェコを行い、0−0で引き分けた。通算1勝1分けのチェコが初優勝し、日本は2分けの2位で大会四連覇はならなかった。
日本はワールドカップ(W杯)を想定して戦った。全体的に守備の意識が浸透し、骨折の秋田(鹿島)らに代えて斉藤(清水)中西(市原)を起用した3バックの布陣も手堅かった。攻撃では高さのあるチェコの守備陣を崩すことはできなかったが、後半に名波(磐田)のミドルシュートなどで脅かした。日本は国内での調整、試合を終え、W杯直前合宿を行うスイスに向けて27日に出発する。《共同通信》
【社民党・土井たか子党首】3党体制、そろそろ限界
社民党の土井たか子党首は24日午後、新潟県長岡市などで講演し、政治腐敗防止法制定問題に関し「(3与党で)約束してきたことを守るということが、うまくいっていない。(3党体制は)そろそろ限界に近づいていると言わなければいけない」と述べ、与党離脱の近いことをあらためて示した。
土井氏は、比例代表選出議員の政党間移動の原則禁止など与党3党が基本合意した5項目についても「社民党としては法案を用意して、明日にでも出せる準備をしているが、根本的に自民党の考え方と違い、与党としての案にならない」と述べた。《共同通信》
【村山富市前首相】南京大虐殺記念館を訪問
戦後日本の首相経験者として初めて中国南京市を訪問した村山富市前首相は24日午後、南京大虐殺記念館を訪問し「一時期、日本軍の侵略によって、中国やアジア諸国の皆さんに多くの損害や苦痛を与えた事実は厳粛に受け止めなければならないと思う」と述べた。
中国では、東条英機元首相を描いた日本映画「プライド 運命の瞬間」の23日封切りで、対日反発が強まっている。中国人記者が同映画への感想を質問すると、村山前首相は直接的な回答は避けつつ「多くの(日本)国民の中には、戦争観や歴史観について誤った考え方を持っている者もいることは否定できないが、国民の良識がそんなものは許さないと思う」と語り、中国側の疑念払しょくに努めた。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】インドネシア「早期総選挙が本筋」
橋本龍太郎首相は24日午後、インドネシアのギナンジャール経済担当調整相が「できるだけ早期に総選挙を実施すべきだ」と発言したことについて「それが本筋だと思うし、そういう形で改革が進展してくれることを望む」と述べ、歓迎する意向を示した。
ただ国民協議会の議席のうち半分が大統領指名で、総選挙で選出されるメンバーが少ないことを指摘した上で「そういうルールでやるのか、そこまで含めて改革をやるのか分からない」と述べ、改革が議会制度の改革につながるのか注目していることを明らかにした。首相公邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》
【民主党・菅直人代表】全国遊説スタート
全国遊説のトップを切って、5月24日に札幌入りした菅代表は、市内のライブハウスで開かれた勝手連「菅が首相でええじゃないか!どさんこ連」主催のパーティに出席。参加者約150人に埋め尽くされた会場で「菅さんこそ首相に!」の熱い声援に笑顔でこたえた。
「ええじゃないか運動」の加賀城幹嗣代表は、「市民が主役になるために一票を使いたい。『ええじゃないか運動』も北海道から全国の大きなうねりになるように、がんばっていきたい」と、市民の側から政治を変えるという意気込みを、菅代表を前にあいさつ。参加者からも「今の状況を改革できるのは菅さんしかいない」と、熱いメッセージが送られた。
菅代表は、市民運動からスタートした自らの経験を振り返りながら、「今はこのような立場にいるが、気持ちはその頃と変わっていない」と市民派を強調した上で、「日本ではまだ市民革命の経験がない。もしできたら、日本で最初の市民革命になる」と、民主党がめざす政権交代への流れを担う市民一人ひとりの力にエールを送った。
最後に加賀城代表から「首相指名書」が読み上げられると、会場から一層大きな拍手がわき起こり、「菅首相」実現へ大きな期待が寄せられた。《民主党ニュース》