平成3414日目
1998/05/14
この日のできごと(何の日)
【オウム裁判】教祖の妻に懲役7年
オウム真理教松本智津夫被告(43)=教祖名麻原彰晃=の妻で、信者Oさん=当時(29)=殺害の共犯として殺人罪に問われた幹部松本知子被告(39)に対し東京地裁は14日、懲役7年(求刑懲役10年)の判決を言い渡した。
判決理由で仙波厚裁判長は「智津夫被告を中心とする組織的な犯行」と指摘、「教団幹部らとの共謀を認定した上で「知子被告は教団最高幹部であり、また妻という立場で智津夫被告らの暴走を止める責任があったのに、Oさん殺害の提案に賛成した」と述べた。
公判で知子被告は「現場にはいたが、殺害の謀議には加わっていない」と無罪を主張していたが、仙波裁判長は判決理由で「知子被告は智津夫被告らがOさんを殺害しようとしていると分かっていたのに『自分のまいた種ですからね』と賛意を表し、その後も反対したり立ち去ったりしていない」と述べた。
判決によると、知子被告は智津夫被告らと共謀。平成6年1月、山梨県上九一色村の教団施設で、Oさんを殺害した。Oさんは元信者Y被告(30)=一審有罪、控訴=の母親を連れ出すため、Y被告とともに施設に侵入したが、発見され、智津夫被告がY被告にOさん殺害を指示した。
弁護側は公判で智津夫被告を証人申請したが、元幹部林郁夫被告(51)の公判に証人として出廷した智津夫被告が宣誓も拒否するなどしたため、証人尋問を断念し申請を取り下げた。
◇
Oさん殺害事件 平成6年1月30日、山梨県上九一色村のオウム真理教施設で、信者Oさん=当時(29)=が殺された。東京地裁判決によると、教団施設で病気療養中だったY被告の母親を救出しようと、Y被告とOさんが施設に侵入、信者に見つかり拘束された。松本智津夫被告が「ポアを行うがどうだ」と意見を求めると、妻の松本知子被告は「自分でまいた種ですから」と殺害に賛同した。智津夫被告からOさん殺害を指示されたY被告は、Oさんの首をロープで絞めて窒息死させた。犯行後、知子被告は「法則通りだと思う」と述べたとされる。《共同通信》
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【大相撲夏場所】5日目
大相撲夏場所5日目(14日・両国国技館)横綱、大関は全員白星。横綱貴乃花が蒼樹山を落ち着いた相撲で送り出し、10場所ぶりに初日から5連勝をマークした。横綱曙は小結千代大海を突き倒し、白星を先行させた。3大関はいずれも4勝目。綱とりを目指す若乃花は激しい攻防からの切り返しで栃乃洋を下し、連敗を追れた。武鉄丸は土佐ノ海を押し出し、貴ノ浪は琴の若を寄り切った。武双山、魁皇の両関脳はともに3連敗となった。小結安芸方島は4勝1敗。全勝は貴乃花に平幕の貴闘力、旭鷲山の3人。十両は時津洋が敗れ、全勝はいなくなった。《共同通信》
【インドネシア・ジャカルタ】暴動が激化
インドネシアの首都ジャカルタは14日、暴動が一層激化、商店の略奪、放火が続き、中央銀行は業務を停止、治安部隊が郊外への道路をすべて封鎖するなど首都機能がほぼまひ状態に陥った。街頭には軽戦車が出動、約200人が逮捕された。
日本人学校では生徒らが足止め、日本政府は在留法人救出の検討を開始した。進出企業は事業見直しも始めており、市場ではアジア金融不安の再燃が懸念されている。
15日からの主要国首脳会議(バーミンガム・サミット)でもインドネシア問題が重要議題となる見通し。スハルト大統領退陣を訴える学生運動と暴動が拡大し、15日急きょ帰国するスハルト大統領の対応が最大の焦点となっている。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】財革法改正凍結を拒否
衆院の緊急経済対策特別委員会は14日、財政構造改革法(財革法)の改正案や減税法案など5法案をめぐる総括質疑を行った。
民主党の菅直人代表が「財革法の改正案は中途半端だ。2年間凍結して、恒久減税を含む構造改革につながる経済対策をとるべきだ」と迫ったのに対し、橋本龍太郎首相は「凍結には賛成といえない」として野党が共同提案する予定の凍結案を拒否した。《共同通信》
【政府】駐印大使を召還
政府は14日夕、地下核実験を再び強行したインドに対し①平林博駐インド大使の一時帰国②新円借款の凍結③世界銀行などの国際金融機関を通したインド向け融資には慎重に対応−を内容とする追加制裁措置を村岡兼造官房長官談話として発表した。
平林大使については「今後の対応を協議するための一時帰国」としているが、再赴任の時期は明示しておらず、事実上の大使召還で、日本としては異例の措置で強い抗議の姿勢を示した。
政府は日本を含めた国際世論を無視して2回目の核実験を実施したことを深刻に受け止め、経済的影響が格段に大きい円借款凍結に踏み切った。1995年に核実験を行った中国に対しては無償資金協力の凍結にとどめていた。
橋本龍太郎首相は記者団に対し、今回の追加措置で「インドが核拡散防止条約(NPT)や包括的核実験禁止条約(CTBT)に入り、核廃絶に向けたステップになることを願ってやまない」と述べた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は14日、インドの核実験強行など山積する外交問題で頭がいっぱいなのか「ノーコメント」を連発。まず、首相官邸でインドに対する追加制裁措置を協議後「ノーコメントにしようや」。記者団が発表の時間だけでもと、食い下がるが「だからノーコメントにしよう。頼む」と付け入るすきを与えないまま。その後、小渕恵三外相と話し合った後も「ノーコメントだ」「それもノーコメント」の一点張り。ただ得意の外交のひのき舞台と言える主要国首脳会議(バーミンガム・サミット)を控えているせいか、普段とはうって変わってニコニコ顔だった。
○・・・民主党の熊谷弘参院選対本部事務総長はこの日、旧民政党議員の会合で「民主党には阪神タイガース現象が見られる。バラバラでチームとしてまとまっていない」と結束を訴えたが、元阪神タイガースの江本孟紀参院議員が「認識が違う」と反論した。江本氏は「阪神タイガース現象というのは、フロントやごまをすって監督になった人が選手の気持ち、プレーも知らないまま指揮をして勝てないこと。選手が悪いわけではない」と解説。さらに「これは党のことではないので誤解のないように」と皮肉ると笑いに包まれたが、自ちょう気味なのも阪神タイガース現象では?《共同通信》
【フランク・シナトラさん】死去
50年以上もステージで歌い続け、世界のエンターテイナーとして君臨した米国の歌手フランク・シナトラ氏が14日午後10時50分、心臓発作のため米ロサンゼルスのシーダーズ・サイナイ医療センターで死去した。82歳。
「マイウェイ」「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」などヒット曲は多数。出演映画も多く、1953年の「地上より永遠に」ではアカデミー最優秀助演男優賞を受賞。サミー・デイビス・ジュニアやディーン・マーチンを従え、シナトラ一家を成したことでも知られた。《共同通信》