平成3356日目
1998/03/17
この日のできごと(何の日)
【中国】新首相に朱鎔基氏
中国の第9期全国人民代表大会(全人代―国会)第1回会議は17日午前の全体会議で、経済担当の副首相として手腕を発揮してきた朱鎔基氏(69)を新首相に選出した。朱氏に対する賛成票は、有効投票2950票中2890票と全体の98%を占める圧倒的多数で、朱氏の手腕に対する期待が大きいことを示した。
全人代は既に江沢民国家主席を再選しており、アジア経済危機を教訓に①中央政府機構②国有企業③金融システム―の三大改革を強力に推進、21世紀に向け強く豊かな国づくりを目指す「江−朱新体制」がスタートした。
しかし、企業合理化で失業問題は悪化、デモや労働争議の多発が伝えられる一方、アジア通貨の下落で人民元の割高感が強まり、輸出企業にも陰りが出始めている。「内憂外患」の経済運営を誤れば、社会の混乱を招く恐れもあり、多難の船出といえる。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
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外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
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【フジ系連続ドラマ・きらきらひかる】最終回
【大相撲春場所】10日目
大相撲春場所10日目(17日・大阪府立体育会館)大関若乃花は栃乃和歌をあっさりはたき込んで10戦土つかずの単独トップ。一人2差で追う横綱曙は左四つから巌雄を寄り切って3日目から8連勝、勝ち越しを決めた。大関武蔵丸は琴の若に寄り切られ、大関貴ノ浪は土佐ノ海に押し出され、ともに4敗に後退。武蔵丸の場所後の横綱昇進はなくなった。魁皇も小結同士の一番で琴錦に敗れ6勝4敗。若乃花、曙に続く3敗は土佐ノ海、蒼樹山、肥後ノ海の平幕3人となった。十両は闘牙と久島海が8勝2敗で並んだ。《共同通信》
【新・民主党】党首決定は25日以降
民友連をつくる民主党の菅直人、民政党の羽田孜、新党友愛の中野寛成、民改連の笹野貞子の各代表は17日、国会内で会談し、焦点の新「民主党」の党首人事について、理念、基本政策の原案取りまとめなど統一準備会の作業が一段落する今月25日以降に協議を先送りする方針を確認した。
党首には菅氏の就任が有力視されているが、羽田氏も意欲をにじませており、慎重に調整する必要があるのに加え、党首人事が先行すれば、新党準備作業に影響が出かねないと判断した。これに関連し、細川護熙元首相は国会内で記者団に対し「党首は今月中に決まればいい」との認識を示した。《共同通信》
【衆院東京4区補選】告示
証券取引法違反容疑事件で、逮捕許諾請求された新井将敬衆院議員の自殺に伴う衆院東京4区(大田区中南部)補欠選挙は17日、告示され、6人が立候補を届け出た。届け出は午後5時で締め切られ、投開票は29日。大蔵省などの金融汚職事件で明らかになった政官財の癒着や長引く不況に対する政治の在り方などが争点。各党とも今夏の参院選の前哨戦として全力投球の構えで、衆院補選で4連勝の自民党に、野党がどう戦うか首都決戦が注目される。
立候補したのは届け出順に、民友連統一候補の新人で民主党、新党平和、民政党、新党友愛、改革クラブ、民主改革連合、公明推薦の元都議松原仁氏(41)=無所属、自民党公認の新人で前参院議員森田健作氏(48)、自由党公認の新人で大学助教授佐竹弘靖氏(37)、新人で不動産鑑定士山口節生氏(48)=無所属、共産党公認の新人で党都副委員長徳留道信氏(45)、団体理事長上田哲氏(70)=無所属。
松原氏は「いまの金融政策は誤り」と政府を批判、改革勢力の結集を呼び掛け、森田氏は中小企業の支援強化や子供が健全に育つ教育の実現を主張した。佐竹氏は政策不況が国民の政治不信を招いたとして橋本龍太郎内閣を追及。徳留氏は政治腐敗の一掃とともに「国民の側に立った不況対策を」と訴え、上田氏は「株取引など政治倫理が問われている。国民の怒りを国会に」と強調した。山口氏も第一声を上げた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・鈴木宗男北海道、沖縄開発庁長官は17日の閣議後の記者会見で、自民党沖縄県連が11月の同県知事選に社民党の上原康助氏を擁立する動きを見せていることについて「村山富市氏を首相に担いだこともある。一つの見識だ」と、全く問題ないといったふう。それどころか「上原氏は与党の一員だし、沖縄では一番キャリアのある政治家だ」と持ち上げることしきり。米軍普天間飛行場返還に伴う海上ヘリ基地建設が大田昌秀知事の反対で暗礁に乗り上げているだけに、他党でもいいから勝てる候補が欲しいという切実な気持ちがありあり。
○・・・自民党の野中広務幹事長代理はこの日の自民党役員連絡会について、記者団に「政治倫理風化の現状を深刻に受け止めなければならないという意見が相次いだ」と紹介。村上正邦参院幹事長がオレンジ共済組合詐欺事件で公判中の参院議員友部達夫被告の例を挙げ「何らかの規定をつくり(参院から)除名できるようにしないと、国民の信頼は得られない」などと発言したのが発端だったよう。野中氏によれば、出席者の矛先はさらに、同事件との関係が取りざたされた「細川護熙元首相が政界再編の表舞台に立っている」ことにも向けられたが、ここまでくると野党攻撃の色彩も。《共同通信》
【白雲楼ホテル】破産
金沢市湯涌温泉の老舗旅館「白雲楼ホテル」を経営している日本観光(登記上本社・東京、坂上勝社長、従業員40人)は17日までに、2回目の不渡りを出し、経営の行き詰まりが表面化した。帝国データバンク金沢支店の調べでは、負債総額は約160億円とみられる。白雲楼ホテルは同日から休業し、静岡県熱海市の姉妹館「起雲閣」は同社労組主導で今後も営業継続する構え。負債額では今年に入って石川県内で最大規模の倒産となった。
帝国データバンク金沢支店によると、日本観光は日本タイプライターの経営者で代議士も務めた桜井兵五郎氏によって昭和7年4月に設立された。白雲楼ホテルは湯涌温泉でリーダー的な存在となり、「金沢の奥座敷」として栄え、昭和天皇をはじめ吉田茂元首相ら数々の著名人が宿泊したことで知られる。
平成9年3月には北欧、南欧の建築様式を取り入れた白雲楼ホテルの本館と貴賓館が国の重要文化財に指定された。しかし、経営権の譲渡を巡る経営内部の混乱から、2年7月に栃木県宇都宮市の不動産開発業者にいったん渡った自社株の買い戻しに約60億円のノンバンク資金借り入れを余儀なくされ、財務体質が急激に悪化した。
このため、経営多角化による立て直しを狙い、奥能登でのリゾート開発に手を出したが、本業でも施設の老朽化で客離れが進み、加えて景気低迷に伴う客単価と稼働率の低下が追い打ちを掛けた。9年4月期決算では売上高が約13億2200万円にとどまり、経常損失約2億4800万円と経営不振に陥っていた。
この間、起雲閣の売却による債務の圧縮計画も不調に終わり、今月11日には4月からの休業を大手旅行代理店などに連絡して新たな経営参画者を探していたが、各方面で支払い遅延が発生し、支えきれなくなったらしい。《北國新聞》