平成3271日目

1997/12/22

【韓国政府】特赦で全斗煥元大統領、盧泰愚前大統領を釈放

韓国政府は22日の閣議で、1979年の粛軍クーデターや80年の光州事件での反乱・内乱罪などで服役中の全斗煥元大統領と盧泰愚前大統領らに対する特別赦免・特別復権などを決定、両氏は同日午前10時50分、釈放された。

両氏はそれぞれ国民に心配を掛けたことを謝罪。全斗煥政権下で死刑判決を受けた新政治国民会議の金大中総裁が次期大統領選に当選したことを祝賀し、経済危機克服に全力を尽くすことを訴えた。

両氏の釈放は逮捕以来、約2年ぶりで、これで一連の事件は一応収束した。金泳三大統領の特別赦免措置は自分の任期内に全、盧氏を釈放し、次期政権の負担をなくす狙いもあった。

安養刑務所から釈放された全斗煥元大統領は「国民の皆さんに心配を掛けて申し訳ない。現在の経済大乱が国民をどれだけ不安にしているか。金大中総裁の当選を祝賀する」と述べた。ソウル拘置所から釈放された盧泰愚前大統領は「国民の皆さんの深く温かい愛情に感謝する。金大中総裁の当選を祝賀する。破たんに陥っている経済を回復することや地域や階層間の葛藤を乗り越え和合を達成することを期待する」と述べた。

金泳三大統領は「歴史の正しい立て直し」政策を実施し、粛軍クーデターや光州事件を「反乱・内乱」として断罪したが、今回の釈放により、両氏への評価と「歴史の正しい立て直し」政策は歴史的な評価にゆだ「ねられることになろう。

金泳三大統領は20日、赦免、復権の実施を発表し、金大中総裁も支持した。全斗煥氏は95年12月、盧泰愚氏は同年11月それぞれ逮捕され、全元大統領は無期懲役で、盧前大統領は懲役17年で服役中だった。

両氏は釈放と同時に復権、選挙権など公民権も復活するが、秘密政治資金事件での全斗煥氏に対する2205億ウォン(約200億円)と盧泰愚氏への2628億ウォン(約240億円)の追徴金は特赦の対象にならない。《共同通信》



【社民党・土井たか子党首】名護市海上ヘリ基地問題「関連予算削除を」

社民党の土井たか子党首は22日の与党3党首会談で、市民投票で反対が過半数を占めた沖縄の海上ヘリ基地建設問題に関連して「投票結果をどう受け止めるか。予算案計上はよくない」と述べ、関連費用を来年度予算から削除するよう主張した。

橋本龍太郎首相は「市民の意思は尊重する。大田昌秀沖縄県知事が24日から状況するので会って話す。県がどう判断するかということだ」と述べ、沖縄県の考えを尊重する考えを示した。《共同通信》

【東京株式市場】終値1万5000円割れ

週明け22日の東京株式市場は、景気の先行きや企業の経営破たんへの不安が広がってほぼ全面安となり、終値の平均株価(225種)は前週末比515円49銭安の1万4799円40銭と、1万5000円を割り込んだ。終値での1万5000円割れは平成7年7月以来2年5カ月ぶり。出来高は約6億7600万株と膨らんだ。

金融システム不安解消や景気てこ入れに向け、政府は所得税、地方税の特別減税や10兆円の国債発行などの対策を打ち出してきた。しかし、株価下支え効果は長続きせず、前週後半からこの日までの3営業日連続安で平均株価は合計1700円余り、10%以上も下落、抜本対策を求める声も出てきた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は22日、沖縄県名護市の市民投票について記者団から質問ぜめ。初めこそ「県知事や市長の受け止め方を見守る」と努めて平静な受け答えだったが、質問が繰り返されるにつれ「何べん言わせるんだい」と次第に不機嫌に。久間章生防衛庁長官との会談後も「結論は」と聞かれ、ぶっきらぼうに「出ない」と一言。午後には知事との会談予定などをしつこく聞かれ「だから知事市長の判断を待つと言っているだろう。同じことを聞くのはそろそろやめよう。もう七人目だぞ、朝から同じことを聞くのは」と、声を荒らげ、ぷっつん。

○・・・太陽党の羽田孜党首はこの日、首相官邸で橋本首相と会談。終了後、記者団に「5兆円の恒久減税の必要性などを申し上げてきました」と最初は説明口調だったが、徐々に「いま大切なのは住宅対策だ」と力説。「セカンドハウスという誤解を生むかもしれないが、わが信州なんか1700万円から1800万円で100坪の土地が買える。住宅の需要はまだまだ大きく、こういう住宅問題は古くて新しいものだ…」と、古里自慢を織り交ぜながら、とどまるところを知らない様子。最後は会談内容の説明なのか持論なのか記者団は区別不能に。《共同通信》

【故・伊丹十三監督】遺骨が別荘へ

伊丹十三さんの遺体は22日、神奈川県真鶴町の火葬場で、宮本信子さんら近親者だけが立ち会ってだびに付された。伊丹さんの生前の意向により、葬儀・告別式は行わない。宮本さんは伊丹さんの遺骨を持って午後4時すぎ、同県湯河原町の別荘に戻り、報道陣の前に初めて現れ「夢と現実がごちゃごちゃ。まだ、気持ちの整理も何もできてない」とやつれた表情で語った。

別荘にはごく少数の近親者のほかは訪れる人は少なく、著名人の弔問客はなかった。家族らは昨夜、伊丹作品のビデオを見ながら、ひっそりと過ごし、近所の人たちの花や香典も断っていた。映画関係者によると、だびに付される前、ひつぎの中で伊丹さんは浴衣姿で、愛用していた短い襟が立った洋服を上に掛けられていたという。

マンションから飛び降り自殺した映画監督伊丹十三さんの妻で女優の宮本信子さん(52)は22日夕、神奈川県湯河原町の別荘前で夫の死後初めて取材に応じ「わたしが向こうへ行ったら、また演出してもらいたい」と、悲痛な表情で現在の心境を語った。宮本さんは、映画「ミンボーの女」の公開時に襲われ重傷を負った伊丹さんが「映画の神様が守ってくれた」と語ったエピソードを紹介。「今は映画の神様のもと、向こうで(映画を)撮り続けていると思います」と話すと、こらえていた涙が一気にあふれ出した。

伊丹さんの死については「すごい決心をしてこういうことをしたんだと思います。今は事実を見つめることで精いっぱいです」と一言一言絞り出すように話し、現場のマンションや自宅周辺の住民に対するおわびの言葉も付け加えた。最後に「今これだけしか言えません。ごめんなさい」と消え入るような声で語り、やつれきった表情で別在内に戻った。《共同通信》



12月22日のできごと