平成3255日目

1997/12/06

この日のできごと(何の日)

【安房トンネル】供用開始

岐阜・長野県境の通年通行を実現する中部縦貫自動車道安房トンネルの開通式は6日、岐阜県上宝村平湯で行われ、午後3時から一般供用が開始された。着工から17年、火山地帯を貫く「世紀の難工事」の末に完成したトンネルは、富山ー東京間を最短距離で結び、将来の石川ー首都圏4時間構想も前進させるとあって、式典では石川県関係者からも観光、物流など経済波及効果を期待する声が相次いだ。

中部縦貫道安房トンネルは全長4370メートルの安房トンネルと同383メートルの湯の平トンネルで構成する6300メートルの地域高規格道路で、長野県安曇村と岐阜県上宝村を結ぶ。総事業費は約860億円。岐阜ー長野間の国道158号安房峠越えの時間を従来の30分から5分に短縮し、積雪期も通行可能になった。

岐阜県側の湯の平トンネル内で開かれた開通式には関係者ら約700人が出席し、瓦力建設相が「アルプスの土手っ腹に穴をあけるという夢のような話が実現した。飛騨、信州、北陸の交流が促進し、21世紀の均衡ある発展が期待できる」とあいさつ。来賓の藤井孝男運輸相、吉村午良長野、梶原拓岐阜、中沖豊富山の各知事、石川県関係者では沓掛哲男参院議員が祝辞を述べた。

飛脚姿のボランティアランナーが東京からリレー形式で橋本龍太郎首相のメッセージを届け、テープカット、くす玉割りで悲願達成を祝った。この後、関係者は長野県側までパレードし、祝賀会に臨んだ。

安房トンネルの開通により、富山から主要幹線道路を経て東京まで通年通行できるようになった。さらに今後、小松市と岐阜県白川村を結ぶ加賀飛騨トンネルが開通すれば、一気に石川東京間を4時間で結ぶことも可能となる。安房トンネルの通行料金は普通車片道750円、大型車1250円などとなっている。《北國新聞》

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【慶応大・高橋由伸外野手】巨人と仮契約

巨人がドラフト1位指名した慶大の高橋由伸外野手(22)=181センチ、79キロ、右投げ左打ち=の入団が6日、決まった。東京都内のホテルで末次利光スカウト部長が交渉し、契約金1億円、出来高払い契約金5000万円、年俸1300万円で仮契約を結んだ。背番号は24に決まった。

ことしのドラフト会議の目玉だった高橋は巨人を逆指名したこともあって、この日の話し合いは未定だった背番号に終始。高橋は会見で「空いている中から選んだ。今まで着けていた人の印象があるが、早く自分の番号にしたい」と話した。この後、別のホテルで長嶋茂雄監督とも対面し「技に磨きをかけ、高いレベルでやってもらいたい」と激励を受けた。《共同通信》

【Jリーグ・チャンピオンシップ】第1戦

サッカーJリーグの年度王者を決めるサントリー・チャンピオンシップのジュビロ磐田―鹿島アントラーズ第1戦が6日、ジュビロ磐田スタジアムで行われ、磐田が延長後半のVゴールで3−2と完勝した。

第2ステージを制した磐田は中山の2ゴールで2−0とリードしたが、後半17分にビスマルク、さらに43分にはマジーニョにゴールを奪われた。延長戦ではともにチャンスをものにできない展開が続いたが、延長後半14分、磐田の清水がゴールし、接戦に決着をつけた。第2戦は13日、カシマスタジアムで行われる。《共同通信》

【ロシア】軍輸送機が住宅地に墜落

ロシア東シベリアのイルクーツクで6日午後2時45分ごろ、空軍輸送機アントノフ124が離陸直後に住宅地に墜落、炎上した。非常事態省やインタファクス通信などによると乗っていた23人全員が死亡したほか、住民約100人が死亡したもようで、乗員らと合わせ120人前後が犠牲になった恐れが強まっている。負傷者も多数出ている。現場からは23遺体が搬出された。

航空機の墜落で住民が巻き添えになった事故としては過去最大級の惨事となる可能性も出てきた。

同機は近郊の航空機生産工場内の飛行場から戦闘機スホイ27二機を積み込んでウラジオストクに向けて飛び立った後、25秒ほどで墜落。住宅地の建物に接触しながら、4階建てのアパートに激突、炎上した。アパートは全壊、入居していた64世帯、約200人をはじめ、付近住民の安否が気遣われている。《共同通信》

【インド】3カ所で列車爆破

インド南部のタミルナド州とケララ州の3カ所で6日早朝、列車が相次いで爆破された。インド南部鉄道管理局は、爆発で計8人が死亡、48人が重傷を負ったと発表した。PTI通信は、70人近い負傷者が出たと報じている。

この日は、1992年12月6日に北部ウッタルプラデシュ州のアヨドヤで起きたヒンズー教徒とイスラム教徒との大規模な衝突事件から5周年に当たる。 タミルナド州警察当局は、宗教過激派によるテロがあり得るとみて、5日に州内各地の活動家ら約5000人を予防拘束して警戒を強めていた。

PTI通信によると、同日午前5時(日本時間同8時半)すぎ、タミルナド州の州都チェンナイ(旧マドラス)の南西約360キロにあるティルチラパリ駅構内に停車中の列車内で爆発があり、女性2人と子ども1人を含む4人が死亡。ほぼ同時刻ごろ、ティルチラパリの北西約120キロのエロードでも列車内で爆弾が爆発、2人が死亡した。

さらにエロードの南西約190キロのケララ州トリチュールでは、列車内の爆発で2人が死亡した。

アヨドヤ事件は、同地にあるモスクがヒンズー教の伝説の聖地の上に建てられていると主張するヒンズー教徒の過激派がモスクを破壊、これに怒ったイスラム教徒との間で流血の抗争に発展した。抗争はインド全土に広がり、約3000人が死亡したといわれる。《共同通信》

【台湾・李登輝総統】対中政策「忍耐強く」

台湾の李登輝総統は六日、対中政策の諮問機関である国家統一委員会の全体会議で演説、「『急がず忍耐強く』が現時点での(中台)両岸交流の原則だ」と述べ、対中投資などを慎重に進めるべきだとの従来の対中政策を再確認した。

一方で「中断している双方の協議を早く再開すべきだ」とも表明、李総統の訪米を理由に1995年6月に中国側がキャンセルしたまま中断してい双方の交流窓口機関の定期協議再開を中国に呼び掛けた。

対中政策の現状維持を訴えた李総統の演説は、「独立した主権国家」としての台湾の地位を内外に再認識させ、香港返還や対米改善を背景に台湾への統一攻勢を強めつつある中国に対抗するのが狙い。《共同通信》



12月6日 その日のできごと(何の日)