平成3080日目

平成9年6月14日(土)

1997/06/14

【カンボジア】ポル・ポト氏、本拠脱出

カンボジア政府軍高官などが14日明らかにしたところによると、最高幹部の処刑や拘束などを続け、混乱状態に陥っている同国反政府ゲリラ組織ポル・ポト派の指導者ポル・ポト氏本人が、本拠地から脱出した。これにより、1970年代後半の政権時代に、虐殺などで約200万人のカンボジア国民を死に追いやった同派は冷戦後、中国やタイの支援を断たれ、一気に崩壊へ突き進む公算が強まった。

元首相は10日、担架に乗せられてタイ国境近くの本拠地アンロンベンを脱出したという。カンボジア政府軍のニャク・ブンチャイ副参謀総長は14日、「拘束されたキュー・サムファン議長らは近く処刑され、ポル・ポト(元首相)も自殺するだろう。同派は数日以内に消滅する」と語った。

最高指導者ポル・ポト元首相は10日未明、配下の離脱問題を協議するため幹部会を招集。ソン・セン元副首相が出席に難色を示したために激しく怒り、夫人や子供も含めた殺害を命令したという。さらにキュー・サムファン幹部会議長やタ・モク参謀総長、ヌオン・チア元人民代表議会議長ら、60年ごろのカンボジア共産党結成当時からの「盟友」の身柄拘束を命じたという。

10日以降、同派からの離脱を企てる部隊と、これを阻止しようとする部隊との戦闘が断続的に続き、ポト派中核部隊は14日現在、ポル・ポト元首相の親衛隊とアンロンベンに残る兵士を併せてわずか数百人程度になっているもようだ。

ポト派を支えてきた国外からの支援が途絶えていることも、同派を窮地に追い込んだ。反ベトナムの立場で一致する中国とタイは、ポト派政権崩壊後の80年代以降も一貫して同派を支援してきたが、冷戦終結と95年のベトナムの東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟で、支援の名目を失った。その後のポト派はタイ国境貿易などで資金を得ていたが、93年の新生カンボジア誕生後は、人員と資金の不足で政府軍との戦闘で劣勢に立たされ続けてきた。《共同通信》

カンボジア政府軍のニャク・ブンチャイ副参謀長は14日、プノンペンで会見し、同国の反政府組織ポル・ポト派の最高指導者ポル・ポト氏(元首相)が本拠地のアンルンベンから逃走した後、約20キロ東の森林地帯に潜伏、同派のタ・モク参謀総長、ヌオン・チア元人民代表議会議長、キュー・サムファン幹部会議長ら幹部を「人質」にしていると語った。

ポト氏に率いられているのは、250人前後の兵士と家族で、約1000人の兵士がポト氏から離反、同氏を逮捕しようと潜伏地帯を包囲しているという。同参謀長は今後の見通しについて、「ポト氏の兵士も投降するか、ポト氏が全員を殺し、自分も自殺するかだ」と語った。《読売新聞》



【民主党・鳩山由紀夫代表】年内に「非自民」結集

民主党の鳩山代表は14日、那覇市内のホテルでの記者会見などで、今後の政界再編について「(来年の)参院選までに非自民的な勢力の結集を成就させなければならない。そのために今年暮れまでに礎は作り出しておかないと間に合わない」と述べ、年内にも太陽党や新進党の反「保・保連合」グループとの連携を具体化させる考えを示した。

鳩山氏は9月上旬に訪米し、国防関係者に沖縄海兵隊の米国への移転などを要請する考えを明らかにした。《読売新聞》

【自民党・加藤紘一幹事長】「橋本総裁の無投票再選の可能性高い」

自民党の加藤紘一幹事長は14日午後、都内のホテルで開かれた党研修会で今秋の総裁選について「今のところ橋本龍太郎総裁(首相)に対抗して立候補する人の音は聞こえてこない」と述べ、橋本総裁の無投票再選の可能性が高いとの見通しを表明した。

加藤氏は「(総裁選に)どなたかが出るかもしれないので、総裁公選規定やスケジュールを変えることなく、予定通り淡々とやっていった方がいい」とあらためて強調。通常国会終了前後に橋本首相から総裁選についての考えを聴く意向を表明した。《共同通信》

【香港】返還式典会場がお披露目

6月30日夜から7月1日未明にかけての一連の香港返還式典の会場となる香港島中心部の会議展覧センター新館が完成し、14日夜、予行演習を兼ねた慈善夕食会が開かれた。

ビクトリア港に突き出した埋め立て地に建てられた新館は、羽ばたこうとする鳥をイメージしており、総工費は埋め立て費用も含め約48億香港ドル(約768億円)。1994年3月の計画着手から3年以上かけて完成した。

慈善夕食会には返還後の行政長官となる董建華氏を主賓に約2800人が出席し、30日夜に各国代表ら4000人を集め公式夕食会が開かれる第二ホールで開催された。

董氏は冒頭「7月1日にこの美しい新館は全世界が注目する場所になる。われわれはここで香港の新しい夜明けを見ることになるだろう」とあいさつ。その後、新館全体がライトアップされ、董氏や返還後の政務官となる陳方安生(英語名アンソン・チャン)行政長官らがステージに立ち、シャンパンで乾杯した。

この日のメニューは、100人以上のコックが腕を振るったという料理3品の西洋料理のコースディナー。計237の円卓の周りを200人以上の給仕がせわしなく動き回った。返還式典の公式夕食会も西洋料理が用意される。

7月1日午前0時を挟んだ中英合同の公式返還式典は、海峡を隔てて九竜半島側を望む巨大なガラス張りの大ホールで、各国来賓が見守る中で行われる。返還後の暫定議会である臨時立法会に反対して英米が参加を拒否する7月1日未明の特別行政区創設式典は、合同式典会場からエスカレーターを一つ上がった最上階の第三ホールで行われる。

両式典会場では、14日も舞台や階段状の観客席、同時通訳者用の小部屋などの設置工事が続いた。公式返還式典での中英両国代表の江沢民国家主席、チャールズ皇太子の位置などは未定だ。《共同通信》



6月14日のできごと