平成3071日目

平成9年6月5日(木)

1997/06/05

【酒鬼薔薇聖斗事件】神戸新聞に手紙

神戸市須磨区友が丘、多井畑小6年、A君(11)殺人事件の犯人を名乗る人物の手紙が、同市中央区の神戸新聞社に届いていたことが5日、分かった。手紙にはJ君の頭部に残された紙片の内容と全く同じ文章が添えられており、兵庫県警捜査本部(須磨署)は犯人からの手紙と断定した。手紙は殺人に至った心理などを定規を使ったような角ばった文字で書き、連続殺人を予告するような内容となっており、筆跡鑑定などを急いでいる。

神戸新聞によると、手紙は4日午前11時に編集局に届いた。茶封筒の中に入った画用紙に、J君の頭部に残された紙片に記されたものと同じ「酒鬼薔薇聖斗」の文字があり、文章はすべて赤のボールペンで書かれている。

その内側にけい線入りのA4版用紙3枚が入れてあり、最初の用紙に約1200字の長文で、犯行に至った心理などを書き連ねてあった。2枚目に「P.S」(追伸)として、J君の頭部に添えた挑戦状が「雨か何かで滲んで読み取りにくかったようなので全く同じ手紙を送ることにした」として、「さあゲームの始まりです」で始まる挑戦状と同じ文面の、3枚目の用紙が同封してあった。《読売新聞》



【東京地検】第一勧銀役員ら4人を逮捕

第一勧業銀行が総会屋のK容疑者(54)側に巨額融資をしていた問題で、東京地検特捜部は5日、第一勧銀がすでに返済不能に陥っていたK容疑者側に、関係ノンバンクを通じ118億円近くの迂回融資を行っていたとして、同行元総務部担当常務のA容疑者(55)(96年6月退任)ら現・旧総務部幹部4人を商法違反(総会屋への利益供与)の疑いで逮捕、K容疑者と弟のB容疑者(52)を同法違反(利益収受)で再逮捕した。

野村證券による損失補てん行為を資金面で支えた第一勧銀融資に捜査のメスが入ったことで、総会屋への利益供与に証券会社と銀行がともに手を貸していた癒着の構図が明確になった。特捜部では、第一勧銀の上層部が関与していた疑いが強いとみて、さらに追及する方針だ。《読売新聞》

【ボクシング・川島郭志選手】現役引退を表明

世界ボクシング評議会(WBC)ジュニアバンタム級チャンピオンの川島邦志(27)=ヨネクラが5日、東京・目白のヨネクラジムで記者会見し、極度の視力低下を理由に引退を表明した。川島は「肉体的な限界は感じていないが、視力が落ちたのが引退を決意した最大の理由」と話した。今後は後進を指導しながら、スポーツキャスターを目指す。

川島は1994年5月にホセ・ブエノ(メキシコ)に判定勝ちして世界王座を獲得。卓越した防御技術で、日本選手では歴代3位となる6度連続の防衛に成功した。しかし、今年2月の7度目の防衛戦でジェリー・ペニャロサ(フィリピン)に判定負けしてタイトルを失った。試合後の検査で、両眼の視力が0.1以下に落ちていることが判明した。米倉健司ヨネクラジム会長と話し合い、再起を断念した。戦績は24戦20勝(14KO)3敗1分け。《共同通信》

【プロ野球・黒い霧事件】池永氏に名誉回復の道

プロ野球の黒い霧事件で1970年に永久失格選手となった元西鉄のエース、池永正明氏(50)の処分が解除される可能性が出てきた。5日、プロ野球の吉国一郎コミッショナーとセ・リーグの川島広守、パ・リーグの原野和夫両会長による協議で、八百長などの有害行為で永久失格となった選手などの処分解除を審議するコミッショナーの諮問機関「復権審査会」(仮称)を設置することで意見がまとまった。

「復権審査会」は実行委員会で承認を経て発足する。予定。法曹界を中心とした複数の委員で構成される見込みで、永久失格処分を受けた選手から請願があった際に審議する。ここで処分解除の方向で答申が出され、これが実行委員会で承認されると請願者に対して復権の道が開ける。

西鉄のエースとして活躍していた池永氏は八百長に誘われて100万円を受け取っていたことで70年5月に永久失格選手となった。しかし、同氏は「八百長はしていない」と一貫して主張。さらに処分から長期間を経過したことで西鉄OB会を中心とした関係者の間で同氏の名誉回復を求める機運が高まり、昨年12月には池永氏が吉国コミッショナーに処分解除を求める申請書、さらに今年3月には西鉄OB会が処分解除嘆願書を提出していた。

今回の「復権審査会」設置はこの動きに対応したもので、審議される対象は選手、審判員に限られ、監督やコーチは「指導的立場にある者は請願の余地がない」として除外される。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】建設業協会と懇談

自民党は5日、全国建設業協会との懇談会を党本部で開催、橋本龍太郎総裁(首相)、加藤紘一幹事長、山崎拓政調会長らが出席した。政府与党の財政構造改革会議が公共事業の大幅削減を打ち出したことに対し、自民党の有力な集票マシンである協会側からは業界に配慮を求める発言が相次いだ。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は5日午前、東京・西池袋の東武美術館で開催中の「古代出雲文化展」を見学。澄田信義島根県知事の案内で約50分間、国宝級の銅鐸などの陳列品にじっくり目を通した。よほど気に入ったのか、帰り際には説明員らに「すごく面白かったよ」「まだいたい」を連発。官邸に戻って記者団から感想を求められると「(説明員の)複製品が化学的に分析して本物と同じだという説明は本当かな。『神獣鏡』も本を読むと、色によって名前が違ったりする」と、うんちくをひとくさり。「細部にこだわる首相らしい」との声も。

○・・・この日昼の新進党代議士会で、衆院内閣委員会で可決されたばかりの市民活動促進法案(NPO法案)が話題に。上田清司氏が「理事会でいったん税制優遇措置の修正を決めたのに、自民党の都合でほごになった。公党として許されない。委員長の首が飛ぶ話だ」と自民党の姿勢を批判、執行部の見解を求めた。上田氏が言及した「委員長」は民主党所属の内閣委員長のことだったが、中野寛成国対委員長と勘違いした司会役の愛野興一郎氏は神妙に「国対委員長がまだ来ていないので理事に説明してもらうが、国対委員長のクビを飛ばさんようにお願いします」とやり、場内は大爆笑。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】日系人による歓迎行事に出席

ブラジルを訪問中の天皇、皇后両陛下は5日午前(日本時間同日午後)、サンパウロで在留邦人、日系人による歓迎行事に出席され、た。サンパウロには海外最大の日系人社会があり、会場の円形体育館には約1万人が出席。日系一世を中心に約1200キロ離れた遠方から、前日にサンパウロ入りした参加者もいた。

拍手と歓声に迎えられ会場に到着した両陛下はスタンド中ほどの貴賓席に着席。「今日の日系人社会の発展をもたらした各世代の人々の努力に対し深く敬意を表します」とお言葉を述べた。式典は参加者が万歳を三唱するなど約1時間続いた。

集会の前後には、日系人の子供民謡会による南部民謡や津軽じょんがら節の演奏、各地の文化団体による花笠踊りなどのアトラクションが行われた。

両陛下はこの後、州政庁でコーバス州知事主催の昼食会に出席、開拓者の慰霊碑に献花し、多数の日系人が住む東洋人街を車で一周する。《共同通信》

【北朝鮮】警備艇が韓国侵入

韓国国防省は5日、同日午後1時半ごろ、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の警備艇1隻と漁船9隻が韓国西岸の黄海にある延坪島付近の軍事境界線を越えて韓国側水域に侵入、韓国艦艇と威嚇射撃を交わすなど約50分間にらみ合った後、北朝鮮側に引き揚げたと発表した。

韓国国防省によると、双方にけが人などの被害はなかった。韓国海軍は高速艇を出動させ、北朝鮮警備艇に接近しようとしたが、同日午後2時50分ごろに北朝鮮側が韓国海軍艦艇の船尾部分に3発威嚇射撃した。これに対し、韓国側は北朝鮮警備艇の船尾に向けて、2発威嚇射撃して応じた。この後、双方はにらみ合いを続けたが、北朝鮮側は午後2時40分ごろ北朝鮮側海域に戻った。

韓国国防省は「軍事挑発とはみないが、休戦委員会に再発防止を申し入れる方針」としている。国防省によると、黄海では昨年1年間に13回の北朝鮮側による領海侵犯があった。今年は先月29日に白翎島の西側で北朝鮮警備艇が軍事境界線を約5.6キロ侵入したのに続いて二度目。この時も、韓国軍が出動すると約1時間後に北側海域へ引き揚げた。《共同通信》



6月5日のできごと