平成3031日目

1997/04/26

この日のできごと(何の日)

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】フジモリ大統領、終結を宣言

ペルーのフジモリ大統領は26日夕(日本時間27日午前)、特殊部隊の武力突入で解決した日本大使公邸人質事件について、日本の報道機関と記者会見、「事件は成功に終わり、満足している」と述べ、救出作戦の成果を強調しながら事件の終結を宣言した。

大統領は「日本の企業人を狙った誘拐事件で身代金が支払われた例を知っているが、こうしたテロへの譲歩は決してすべきではない。ひきょうだ」と、人質事件などでの安易な解決を強く批判、武力行使の成功を強調した。

また、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループの一部が投降したにもかかわらず特殊部隊に処刑された、と元人質らがペルー政府を非難していることについては「救出作戦史上、これほど完全な作戦はなかった。72人の人質を救出することを命じた。そのような批判は知らない」などと退けた。

日本政府に武力突入を事前に知らせなかったことや武力突入を選択したことへの一部日本側からの批判には、日本政府の了承を待つつもりはなかったと明らかにした上で、「これ以上、人質を放置しろというほど日本国民が自虐的だとは思わない」と明言、すべてペルー政府の責任で行うと決心したことを強調した。

また、事件の保証人のシプリアニ大司教が、武力突入でMRTA武装グループ全員が死亡した後、「MRTAメンバーも私の兄弟だった」などと、涙ながらに、暗に武力介入を非難したことについて、大統領は、「彼は今も友人だ。(武力突入の決断は)ペルー(国民)が安全に暮らせるかどうかの問題。私は大統領だ。感情の問題ではない」と話した。

一方、日本政府の謝意を伝えるためリマを訪問していた池田行彦外相は同日午後10時(日本時間27日正午)前、リマ空港から政府チャーター機で帰国の途に就き、昨年12月に発生以来、4カ月を超えた人質事件は幕を下ろした。同機には青木盛久大使と駐ペルー大使館員2人の元人質と家族らも乗り込んだ。

「また帰ってくる。出張ですから」―。人質生活から解放された青木盛久駐ペルー大使は26日夜(日本時間27日午前)、笑顔で池田行彦外相のチャーター機に乗り込み、一時帰国の途に就いた。宿泊先のホテルから空港に向かう際、青木大使は人質だった日本大使館員や日本政府現地対策本部員ら約40人の見送りを受けた。報道陣から「ペルーを去るに当たって気持ちは」と問われた大使は「ペルーを去るつもりはない」ときっぱり。直子夫人も数分遅れで姿を現し、同じ車に乗り込んだ。空港では機体の真下に乗り付け、車いすごとリフトで機内へ。乗り込む直前にも、リフト上でにこやかに報道陣に両手を振った。

同機には人質だった木本博之公使、三村晴夫一等書記官兼医務官とその家族も同乗した。木本公使は不自由な人質生活で痛めた腰に手を当て「体調万全とはいきませんが、落ち着きました」と言い残し、日本から駆け付けた夫人と寄り添い、飛行機のタラップを上った。《共同通信》

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【いすゞ・ビークロス】発売

1997 平成9年4月26日【いすゞ・ビークロス】発売
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【Jリーグ第1ステージ】第5節

Jリーグ第1ステージ第5節(26日・駒場スタジアムほか=8試合)鹿島アントラーズは1−1の後半終了直前に代わったばかりの真中が鮮やかな決勝ゴールを決めて4連勝をマーク。勝ち点を12として首位を奪った。横浜フリューゲルスも名古屋グランパスを破って勝ち点12。得失点差、総得点も鹿島と並んだが、当該チームの対戦成績で2位につけた。前節まで首位のガンバ大阪はエムボマの欠場が響き、アビスパ福岡に敗れた。福岡は初勝利。《共同通信》

【自民党・山崎拓政調会長】改革断行へ解散回避を

自民党の山崎拓政調会長は26日午後、福井市で講演し、橋本龍太郎首相が掲げる行財政改革に関連して「今後3年間は集中改革期間だ。選挙をやれば族議員が(利益誘導に)動くので、やってはいけない。首相も代えてはならない」と述べ、改革断行のためには政権交代や衆院解散・総選挙は回避すべきだとの認識を示した。

また政権の枠組みについて「(自民、社民、さきがけ、民主4党の)医療保険制度改革協議会を見ていると、4党が与党になっている。今後の政権の枠組みを示唆するのかなと思った」と指摘し、将来的に民主党加えた4党体制もあり得るとの認識を明らかにした。

同時に、山崎氏は「日本の将来を考えると、重要政策でできるだけ幅広い支持があった方がいい。テーマによっては新進、太陽とも(政策協議を)やり、安定した協力な政治を展開する」と述べ、政策別の部分連合路線を進める考えを強調した。《北國新聞》

【橋本龍太郎首相】米副大統領、国防長官と会談

橋本龍太郎首相は26日午前(日本時間同日夜)、ワシントン市内の副大統領公邸で、ゴア副大統領と朝食をともにしながら会談した。

副大統領は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の情勢について「いろいろ懸念はあるが、全体としては希望的、楽観的見通しを持っている」と述べ、朝鮮半島安定化のための四者会談に北朝鮮は最終的に参加するとの見通しを示した。副大統領は、北朝鮮に対する楽観論の理由として「北朝鮮は結局、いろいろな(国際的)会合に参加している」と指摘した。

環境問題などで日米両国が地球的規模の協力(コモン・アジェンダ)を進めるため、来年初めに東京で途上国や非政府組織(NGO)も参加した世界会議を開催することで一致。副大統領は「NGOの参加は重要なポイントだ」と積極的に協力する考えを示すとともに、テーマごとに作業部会を設けることを提案した。

首相と副大統領はコモン・アジェンダに関連して①ハイチの民主化支援②カリブ海の環境保全で協力③地球の温暖化対策やフロンガス規制、アジアの酸性雨モニターシステム創設―などでも合意した。《共同通信》

橋本龍太郎首相は26日昼(日本時間27日未明)、ワシントンのブレア・ハウスでコーエン米国防長官と会談し、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)見直しに関連して「中間報告を公表して一部の国の誤解を解くことが大事だ」と、中国などが抱いている日米安保強化への懸念を取り除く努力が必要との考えを強調した。

コーエン長官は中国との関係について「軍の交流によって、中国の懸念や誤解を解くことが大事だ」と指摘。首相も日本の防衛事務次官が昨年訪中したことなどを紹介して「軍と軍の交流により、誤解が解けることは結構なことだ」と同調。日米両国が中国との安保対話を拡充することが重要との認識で一致した。

首相と長官は指針の見直し作業を今年秋までに完了させることを確認。今後とも東アジアなど、国際情勢について緊密に協議していくことでも合意した。《共同通信》



4月26日/のできごと