平成3016日目
1997/04/11
この日のできごと(何の日)
【米軍用地特別措置法改正案】衆院通過
沖縄米軍用地の継続使用を可能にする米軍用地特別措置法(特措法)改正案は11日午後の衆院本会議で、自民、さきがけの両与党と新進、民主、太陽、21世紀など各党派による9割前後の圧倒的な賛成多数で可決された。共産党と、与党の社民党は反対した。
改正案は直ちに参院に送付され、同日の参院本会議で趣旨説明と質疑、続いて安保土地特別委員会で提案理由説明を行った。特別委は14日から実質審議を始める。橋本龍太郎首相は参院本会議で「沖縄の厳しい批判を覚悟しながら最小限の改正をお願いした」と早期成立に理解を求めた。
衆院本会議での起立採決では、社民党の村山富市前首相が採決直前に議場を出て棄権、横光克彦氏が賛成した。沖縄県選出で新進党の白保台一氏は反対、民主党からも欠席者が出るなど党方針に反する議員が出た。
改正案は遅くとも18日までには参院本会議で可決、成立する運びで、首相は米軍基地用地問題に一応の決着をつけ、24日からの訪米に臨む。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【橋本龍太郎首相】動燃について「話は聞きたくない」
自民党行政改革推進本部(佐藤孝行本部長)は11日、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)について、廃止も視野に入れた組織の抜本的見直しを検討する方針を決めた。来週にも科技庁と動燃の関係者を呼び、業務内容などに関するヒアリングを行う。
橋本龍太郎首相は度重なる虚偽報告について、記者団に「とにかく、まず本当の話を全部聞いた上で調べなければ話は進まない」と述べるとともに「動燃の話は聞きたくない。本当に怒っている」とあらためて強い不快感を示した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は11日午前、官邸で笹野貞子民改連代表から沖縄振興策の要望を聞いた。村上正邦参院自民党幹事長が「首相と会うから緊張して眠れなかったでしょう」と場を和らげると、笹野氏は「見破られたか」。首相も特措法改正案の衆院通過が確実とあって「本当?」と上機嫌に応じた。ところが、野中広務氏が本会議採決に当たって「大政翼賛会にならないようお願いしたい」と委員長報告。記者団が「大政翼賛会とは保保連合では」と聞くと、首相は急にけげんな表情になり「君たちはそうとらえたのか。逆に僕は勉強になったよ」。自民党内が微妙な中、首相に「保保」は禁句?
○・・・新進党の愛野興一郎衆院議員総会長はこの日の総会で「小沢一郎党首がご出席ですが、できるだけ今後もちょいちょい出席して下さい」と、欠席がちの小沢氏にやんわりとクギを刺した。さらに「何か発言はありませんか」と追い打ち。小沢氏が「ない、ない」と苦笑しながら手を振ると、今度は出席議員に向かって「本会議まで時間はあと6分あります。何か皆さんから発言は」と、小沢氏に注文があれば今がチャンスと言わんばかり。結局、出席者からの発言はなかったが、愛野氏のさい配に「名議長」と陰の声。《共同通信》
【兵庫県警】事故調書ねつ造
平成5年12月に神戸市東灘区で起きた交通事故で、事故処理を担当した兵庫県警東灘署交通課の巡査部長(41)が、被害者調書をねつ造していたとして、県警監察官室は11日、虚偽公文書作成の疑いで事情聴取を始めた。巡査部長は「悪いと分かっていたが、早く事件処理を済ませたくて思わずやってしまった」などと供述している、という。
監察官室の調べでは、事故は5年12月30日午後3時すぎ、神戸市東灘区北青木の市道で発生。方向転換しようと駐車場からバックしていた同県芦屋市の主婦=当時(45)=の車が歩行中の東灘区内の女性=当時(68)=をはね、左手などに1カ月のけがを負わせた。この主婦は、業務上過失傷害の疑いで書類送検され、既に罰金20万円が確定。被害女性の調書には「相手の方は毎日のように見舞いに来てくださいまして、誠意を感じておりますから処罰を望みません」などと記され、署名と母印があった。
巡査部長は「電話などで出頭要請したが出てきてもらえなかった」とした上で、面会せずに調書を作成、押印欄に自分の母印を押したことを認めたという。《共同通信》
【ザイール】「救国政府」が発足
ザイールのリクリア新首相は11日、「救国政府」が発足したと発表した。救国政府はモブツ大統領の腹心の軍人が国防、内務相を務めるなど旧体制の維持を目的としており、反政府勢力との戦闘で敗走を続ける政府軍を立て直すことを狙っている。
首相は、学界などから広く人材を登用したと強調しており、モブツ氏の「独裁」「政治」を非難する国際社会の声をかわす狙いもあるとみられる。
発表された救国政府のメンバーは、閣僚22人と次官6人。マヘレ陸軍参謀長を国防相としたほか、大統領の首席補佐官を務めていたイルンガ将軍を内相とし「国民和解を担当させる」という。和平交渉で政府側代表となったカマンダ外相は留任した。
大統領は、反政府勢力メンバーを入閣させると発表したチセケディ首相を9日に解任し、前国防相のリクリア氏を新首相に任命していた。一方、反政府勢力のラジオ放送「人民の声」は11日、既に制圧した第二の都市ルブンバシから約60キロの町カスンブレサを同日「獲得した」と伝えた。《共同通信》