平成2997日目

平成9年3月23日(日)

1997/03/23

【米・ゴア副大統領】沖縄海兵隊削減に否定的

ゴア米副大統領は23日午後、羽田着の専用機で来日。同日夜、池田行彦外相と外務省飯倉公館で夕食を挟んで約2時間会談した。副大統領は沖縄の米軍用地強制使用問題と絡んで、焦点となっている沖縄米海兵隊の削減について「朝鮮半島情勢を考えると、今は(在日)米軍を削減するのに最悪の時期だ。私もクリントン大統領も現在の兵力水準が適切と考えている」との認識を表明した。

池田外相も「米軍の存在は東アジアの安定要因になっており、現時点で削減を論じるのは不適切だ」として、海兵隊削減を求める考えがないことを強調した。

外相は強制使用問題で、米軍用地特別措置法(特措法)改正を念頭に「安保体制に支障が生じないよう努力する」と約束。副大統領は「日本政府が成功裏に対処することを希望する」と述べた。

外相は、在日米軍の兵力構成について「国際情勢のすう勢を視野に入れつつ、慎重に協議していくべき」だと指摘、朝鮮半島情勢の好転など国際情勢の変化によっては、在日米軍削減も検討課題にすべきだとの考えを示した。

沖縄米軍基地の整理・縮小問題に関し、副大統領と外相は昨年12月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告を実施に移すことで沖縄の負担軽減を進めるべきだとの認識で一致。「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)の見直し方針を再確認した。このほか、中国、朝鮮半島、ロシア情勢などについて意見交換した。

副大統領は24日午前、天皇陛下と会見。同日午後、橋本龍太郎首相と会談した後、次の訪問国の中国に向かう。《共同通信》



【大相撲春場所千秋楽】貴乃花関、16度目の賜杯

大相撲春場所千秋楽(23日・大阪府立体育会館)横綱貴乃花が4人による優勝決定戦を制して3場所ぶり16度目の優勝を果たした。

本割でまず魁皇が小結土佐ノ海に勝ち12勝目を挙げた。その後、大関武蔵丸が大関貴ノ浪に寄り切られ、結びで貴乃花が横綱曙を破って4人が12勝3敗で並んだ。決定戦1回戦で貴乃花は魁皇を左上手投げ、決勝では武蔵丸に勝った曙を右上手ひねりで下した。優勝16度は史上4位。

三賞は優勝決定戦に進出した魁皇が7度目の殊勲賞、10勝を挙げた玉春日が2度目の敢闘賞を獲得。新入幕で11勝の出島が敢闘賞と技能賞を受賞した。十両は千代大海が11勝4敗で初優勝した。

【W杯・ジャンプ】東輝選手、今季初制覇

ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプは23日、プラニツァ(スロベニア)で最終戦(個人第25戦)のフライング(K点185メートル)を行い、1回目に202メートルを飛んで3位につけた東輝(ニッカ)が、2回目も203メートルをマークして逆転。392.0点で今季初優勝し、1992年12月の札幌大会以来4シーズンぶりにW杯通算2勝目を挙げた。

日本選手は今季の個人戦で9勝し、過去最多だった昨季の5勝を大きく上回り、国別対抗初優勝に花を添えた。地元スロベニアのプリモジュ・ペテルカが2位に入り、3位はラッセ・オッテセン(ノルウェー)だった。船木和喜(デサント)は327.3点で5位になり、個人総合で93年シーズンの葛西紀明(地崎工業)と並ぶ日本選手最高の3位になった。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】防衛大卒業式で訓示

橋本龍太郎
https://www.kantei.go.jp/

橋本龍太郎首相は23日午前、神奈川県横須賀市の防衛大学校で行われた卒業式で訓示し、5月14日で使用期限切れとなる沖縄の米軍用地強制使用問題で「日米安保体制を堅持するためには使用権原のない状態となることは何としても避けなければならない」と述べ、特別措置法改正を念頭に期限内の使用権原取得に全力を挙げる考えを表明した。

同時に、沖縄の負担軽減のため(1)普天間飛行場の移転など日米特別行動委員会(SACO)最終報告に盛り込まれた措置の実施促進(2)沖縄の経済、社会の振興策–に取り組む強い決意を示した。

日本周辺の軍事情勢について、首相は朝鮮半島の緊張に加えて「多くの国で目覚ましい経済発展を背景とした国防力の拡充、近代化の動きがみられる」と中国をはじめ各国の動向に懸念を表明、アジア太平洋地域の信頼醸成に役割を果たす意向を表明。

また首相は日米安保体制の重要性を指摘し、その信頼性向上のため「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)見直しに積極的に取り組む考えを示した。一方、ペルーの大使公邸人質事件で「一刻も早く平和的に解決し、人質が全面解放されるよう全力を傾ける」と強調した。

続いて訓示した久間章生防衛庁長官は、国際社会の平和と安定に向け「安保対話、防衛交流を通じて各国軍備、国防政策の透明性を高め、信頼関係を深める努力を行っていく」と述べた。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】対話再開は復活祭以降

ペルーの日本大使公邸人質事件の保証人、シプリアニ大司教とカナダのビンセント駐ペルー大使は23日午後、カナダ大使公邸で日本政府現地対策本部の寺田輝介顧問を交えて約2時間会談した。

大司教は会談後、「わたしの心は公邸と(教区の)アヤクチョの二つに分かれている」と述べ、27日からの復活祭の宗教行事のため教区に帰ることを明らかにした。このため、当面の焦点であるペルー政府とトゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループの直接対話再開は復活祭明けの31日以降の見通しとなった。

23日の会談では、直接対話に向けたMRTA服役囚の釈放問題などが話し合われたもようだ。日本政府現地対策本部筋によると、保証人委員会が今週前半にペルー政府、MRTA武装グループとそれぞれ個別協議を行う可能性があるが、双方は釈放人数などで依然対立している。このため、シプリアニ大司教は双方に「復活祭の間、熟考して(歩み寄って)ほしい」と要請していた。大司教は23日、公邸に入ったが、日曜恒例のミサを行っただけという。《共同通信》



3月23日のできごと