平成2902日目

平成8年12月18日(水)

1996/12/18

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】

橋本首相、フジモリ大統領と電話会談

橋本龍太郎首相は18日午後、ペルーの日本大使公邸占拠事件の発生を受け、フジモリ・ペルー大統領と電話で会談し「事件の報を聞き、日本国民も大変心配している。邦人を含め人質の安全確保に務めてほしい」と述べ、人質の安全と早期解放に向けた努力を強く要請した。同時に「大統領を全面的に信頼し、万全の取り組みが行われると確信している」と強調した。

これに対し、フジモリ大統領は「事件解決のため最善の努力をしたい」と早期解決の決意を表明。事件の状況について①公邸内の人質は約200人②女性や老人の人質はほとんど解放された②犯人グループは十数人とみられる–と説明した。《共同通信》

ペルーの日本大使公邸が極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)の武装グループの提撃を受け、占拠された事件で、立てこもっている十数人とみられるゲリラグループは18日午前11時15分(日本時間19日午前1時15分)、ペルー政府に対し、1時間以内にフジモリ大統領が交渉に応じるよう最後通告。その後「大統領が連絡をよこさなければ日本人外交官から最初に処刑する」と警告した。

ゲリラ側は18日午後6時半(同午前8時半)、人質のうちカナダ大使ら5人を解放。大使らはゲリラの要求文書を携えて大統領府に向かい、ペルー政府の交渉担当者に任命されたパレルモ教育相と人質の解放交渉を始めた。

ゲリラの要求で食料、飲料水のほか、携帯電話10台や医薬品などが公邸内に運び込まれた。

日本政府は19日午前、橋本竜太郎首相を長とする対策本部の設置を決定、同日午後に池田行彦外相を現地へ派遣し、ペルー政府との対応協議に当たる。橋本首相は自らフジモリ大統領に電話して人質の安全確保を要請した。フジモリ大統領から橋本首相に入った電話連絡などによると、人質の人数は約200人で女性や年配者の約80人は解放された。解放された青木大使夫人によると、天皇誕生日祝賀パーティーには約600人が出席していた。ゲリラは人質数を490人としている。

日本外務省などによると、日本人の人質は大使館員十数人と三井物産など在リマ企業関係者ら120人程度。トゥデラ外相らペルー閣僚やカナダ、EUなど17カ国・機関の大使らが含まれており、関係各国政府も事態の推移に重大な関心を寄せている。

ゲリラ側は外国人記者を通じて要求書を提出、仲介者としてゲリラの釈放運動をしているランシエ神父らの派遣を求め、1992年に逮捕されたMRTAの指導者ビクトル・ポライ服役囚ら約450人の仲間の釈放を要求している。

地元テレビによると、ゲリラ側は釈放されたメンバーを人質とともにMRTAの活動拠点、北部サンマルティン県まで護送することも求めている。《共同通信》

ペルーの日本大使公邸占拠事件で、犯人のゲリラグループは18日正午(日本時間19日午前2時)すぎ、新たにペルーの閣僚や外国外交官を含む4人の人質を解放した。《共同通信》

ペルーの日本大使公邸が極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動の武装グループに占拠された事件で、ゲリラグループは18日夜、カナダ、ドイツ、ギリシャ各大使を解放、ペルー政府との交渉にあたらせた。要求文書を携えたビンセント・カナダ大使らは大統領府などで、ペルー政府の交渉担当、パレルモ教育相と人質解放をめぐり協議した後、19日未明再び大使公邸に戻り、政府見解をゲリラ側に伝えた。《共同通信》



【橋本龍太郎首相】常任理事国に意欲

日本の国連加盟40周年となった18日午前、都内の国連大学で外務省、日本国連協会主催の記念式典が行われ、皇太子ご夫妻、橋本龍太郎首相らが来賓として出席した。橋本首相はあいさつで日本の安保理常任理事国入りについて「憲法が禁ずる武力行使は行わないという基本的な考えの下で、常任理事国として責任を果たす用意がある」との意欲をあらためて表明した。《共同通信》



12月18日のできごと