平成2652日目

平成8年4月12日(金)

1996/04/12

【マツダ】フォード傘下入りを決定

国内5位の自動車メーカー、マツダ(本社・広島県府中町)は12日、取締役会を開き、和田淑弘社長が代表権を持つ会長になり、後任社長に米フォード・モータースから出向しているヘンリー・ウォレス副社長が就任するトップ人事を内定、発表した。

フォードはマツダ支援強化のためマツダに追加出資を行い、現在25%の持ち株比率を33.4%まで引き上げる。業績不振に陥っているマツダは、フォード傘下で経営再建を図ることになった。

系列化により、日米欧三極に、韓国メーカーを巻き込んだ世界規模の自動車産業再編に拍車が掛かり、そのうねりが国内業界へ波及するのは確実だ。《共同通信》



【TBS系連続ドラマ・若葉のころ】放送開始

【薬害エイズ問題】原告ら国会で陳述

薬害エイズ問題を審議する衆院厚生委員会が12日午前開かれ、東京HIV(エイズウイルス)訴訟の原告である川田龍平さん(20)ら5人が参考人として意見陳述、楽害エイズの真相究明やエイズ治療体制の充実を訴えた。薬害エイズをめぐり原告らが国会で陳述するのは初めて。

川田さんは、危険な非加熱製剤の使用禁止を検討した1983年7月の厚生省の内部文書を踏まえ「この内容が実行されていれば、僕たちはHIVに感染せずに助かった。その方針がなぜ、覆されたのか。真実を明らかにしてほしい」と訴えた。

3年前にエイズで息子を亡くした大阪HIV訴訟の岩崎和美さん(44)は「3月29日の和解成立の日、厚生省の荒賀泰太薬務局長は笑顔で握手を求めてきた。しかし、あの後資料を隠していたことが分かった。あの笑顔は何だったのか」と同省に対する不信感をあらわにした。

また大阪訴訟原告団長の家西悟さん(35)は、約1800人の血友病患者がHIVに感染、うち400人以上が死んでいる現状を紹介し「多くの情報が知らされていれば、危険な非加熱製剤を自分や子供に注射することほなかった」と、国に情報を公開させる法律の制定を求めた。《共同通信》

【政界談話室】

橋本龍太郎首相は12日、記者団から予算案の衆院通過から一夜明けた感想を聞かれて「毎日一晩明けるよ。夜が明けなかったら困るよ」とすげない返事。正午前に参院予算委が休憩に入ると、たばこを一服しただけで衆院本会議へ。50分後に本会議場を出た際、記者団が「予算のめどがついて、やっと春らしさを感じられるのでは」と水を向けても「すきっ腹の方が優先だ」と大臣室へ駆け込み、食事をわずか8分間で済ませ午後の参院予算委へ向かった。ハードスケジュールの中、予算の衆院通過の喜びに浸っている暇はない。

○・・・加藤紘一自民党幹事長はこの日の役員連絡会で予算案の衆院通過への謝辞の後「耐え難きを耐えやっとここまできた」と、自らの証人喚問を執ように迫られ厳しかった折衝過程を振り返った。しかし、ほっとできたのもつかの間、午後は週刊文春の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)へのコメ支援をめぐる疑惑報道に関して「全く荒唐無稽。厳重に抗議する」との声明を発表。記者団に「これまでは有名税だと思ってきたが、もう我慢できない」と憤まんを隠さなかった。証人喚問要求に週刊誌のバッシングまで加わり、顔が晴れ晴れする日は遠そうだ。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】モンデール駐日米大使と会談

橋本龍太郎
https://www.kantei.go.jp/

橋本龍太郎首相は12日夕、首相官邸でモンデール駐日米国大使と会談し、沖縄米軍基地の整理・統合・縮小問題で大詰めの協議を行い、焦点の普天間飛行場(宜野湾市)を5年から7年かけて全面返還することで合意した。首相と大使はこの後、官邸で共同記者会見し、発表した。

首相は記者会見で、返還に当たって(1)普天間飛行場のヘリコプター部隊(約70機)を、嘉手納飛行場など沖縄県内の既存の米軍基地内にヘリポートを建設して移転する(2)空中給油機部隊(KC130、12機)を山口県の岩国飛行場に移転する(3)嘉手納飛行場内に追加的な施設を整備し、普天間飛行場の一部機能を統合する――ことを条件とした。

政府筋によると、ヘリポートの建設場所は嘉手納弾薬庫地区内で合意した。

今後は返還に向けた部隊移転や新たな施設整備の実現が課題となるが、17日のクリントン大統領との首脳会談を前に大きな課題に一応の決着がついた形だ。《共同通信》

【イスラエル】レバノン空爆本格化

イスラエル軍報道官によると、同軍の攻撃ヘリが12日午後、前日に続きベイルート南部のイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラ(神の党)拠点をミサイルで空爆、破壊した。また同日午後5時(日本時間同11時)、南レバノンのヒズボラ拠点への本格的な空爆を開始、当面、同勢力の拠点を徹底的にたたく姿勢を見せている。

ヒズボラはこれに先立つ12日朝、イスラエル軍による前日のベイルート空爆への報復として、イスラエル最北部キリアトシェモナ一にロケット弾十数発を撃ち込み、住民4人を負傷させた。ペレス・イスラエル首相は、「このロケット攻撃で、わが軍の作戦は新しい段階に入った」と強調した。

イスラエル軍と、親イスラエルの民兵組織、南レバノン軍(SLA)は同日、レバノン南部のイスラエル軍占領地に隣接する村45カ所への攻撃を通告、同日夕までに住民に退避するよう警告した。

レバノン南部の村落に対する警告後の空爆は、93年7月イスラエル軍が約1週間にわたりレバノンのヒズボラ拠点に大規模な攻撃を任掛けた「アカウンタビリティ作戦」以来。この戦術は村民を大量に難民化し、レバノン政府がヒズボラ統制に本腰を入れるよう圧力をかける狙いがあるとみられる。1993年の作戦の際には、約25万人がベイルート方面に流入した。

ベイルート放送は12日、同国東部ベカー平原の村2カ所が攻撃され、8人が死亡したと伝えた。一方、AP通信などによると、ベイルート南郊のシリア軍陣地がイスラエル軍ヘリの攻撃を受け、シリア兵12人以上が負傷した。

イスラエル軍報道官は、「対空砲火を浴びたヘリがやむなく応戦したが、シリア軍の目標を攻撃してはいない。しかし、さらに調査する」と述べた。《共同通信》

【米国】商務長官にカンター氏

クリントン米大統領は12日、先週クロアチアでの空軍機墜落事故で死去したブラウン商務長官の後任にカンター通商代表(56)を指名し、バーシェフスキ次席通商代表(45)を通商代表代行に任命した。議会休会中のためカンター氏は直ちに商務長官に就任した。

今後、海外市場開放を求める二国間、多国間交渉の直接の責任はカンター氏からバーシェフスキ氏に移るが、大統領選を控えて米通商政策は現在、過去の合意の成果を誇示する「収穫期」に入っており、バーシーェフスキ氏は対中知的所有権交渉などの積み残し案件処理と、過去の合意の履行監視などに重点を置くことになりそうだ。

制裁をちらつかせながら譲歩を迫るというクリントン政権の基本的な通商交渉姿勢に変わりはないものの、大統領選に向けて柔軟姿勢に転じた米国の最近の対日通商交渉の路線に大きな変更はないとみられる。

カンター氏は1992年の前回大統領選挙でクリントン陣営の選挙対策責任者を務め、政権発足と同時に通商代表に就任、日本との自動車協議やウルグアイ・ラウンドの最終局面での交渉を妥結に導いた。クリントン政権の通商政策の立役者として大統領の信任が厚く、今秋の大統領選挙でのクリントン再選に不可欠とされる産業界の支持を固めるため、個別業界ごとの輸出振興や産業政策を統括する商務長官に起用された、との見方が出ている。《共同通信》



4月12日のできごと