平成2565日目

平成8年1月16日(火)

1996/01/16

【社会党委員長選挙】村山富市氏が再選

村山富市委員長(前首相)の任期満了に伴う社会党委員長選挙は16日、全国の都道府県本部で開票が行われ、村山氏が5万7591票を獲得、1万440票の秋葉忠利衆院議員に圧倒的大差をつけ再選を果たした。《共同通信》

社会党委員長に再選された村山富市氏は16日午後、党本部で記者会見し、「可能な限り早い時期に新しい政治勢力、もう一つの政権を担い得る政党をつくるために全力を挙げて頑張っていきたい」と述べ、党委員長として新党づくりに取り組む決意を強調した。

同時に村山氏は自らの任期について、規約上の2年ではなく、新党が結成されるまでと明言した。

村山氏は19日の党大会で協議される綱領(基本理念)と規約(党則)の改正、党名変更に関連して「党自らが姿勢を示すために、できれば満場一致で大会が成功するよう努力したい」と述べた。

焦点の新執行部人事に関して、「何よりも全党が一致して当たれるような基盤をしっかりつくることを前提に適材適所で考えていく」と挙党体制を確立する観点で検討する考えを示した。《共同通信》

橋本龍太郎首相は16日午後、社会党委員長に村山富市前首相が再選されたことについて「良かった。社会党は新しい方向に向かって脱皮しようとしているわけだから、それがうまく行って同時に3党の枠組みが強固になればと思う」と述べた。首相官邸で記者団に答えた。



【大相撲初場所】10日目

大相撲初場所10日目(16日・両国国技館)横綱貴乃花は立ち合いの変化で朝乃翔をはたき込み、10戦全勝で依然単独首位。大関貴ノ浪は琴別府を寄り倒して1敗を守ったが、新入幕の玉春日舞の海の上手投げに敗れて2敗。平幕の貴闘力は剣晃を押し出して8勝2敗と勝ち越した。大関武蔵丸は安芸乃島を引き落として7勝目。両関脇は、魁皇が旭豊を寄り切り、琴錦は湊富士を押し倒してともに6勝4敗。小結同士のライバル対決は、武双山が土佐ノ海を寄り切って7勝目、土佐ノ海は5勝5敗となった。十両は大善が8勝2敗で単独トップに立った。《共同通信》

【吉永祐介検事総長】退官

「特捜の鬼」の異名をとり、検察組織のトップとしてオウム、旧2信組事件などの捜査を指揮した吉永祐介検事総長が16日退官し、東京・霞が関の最高検察庁で記者会見した。

吉永氏は在任中を振り返り「ゼネコン汚職から始まって治安の根幹を揺るがしたオウム教団事件や、2信組事件で、国民が十分納得していただける成果を上げたと思う」と述べた。

吉永氏は昭和30年任官、東京地検検事正、東京高検検事長などを経て平成5年12月、検事総長に就任した。

41年間の検事生活のうち14年近くを東京地検特捜部で過ごし、捜査の最前線に立った。「日通事件、共和製糖、ロッキード、リクルートなど著名事件に関与でき、検事みょうりに尽きる」と語った。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は16日、官邸に表敬で訪れた「世界青年の船」の各国代表らを前に、「私が学生のころから夢見ていたことは一度でいいからヒマラヤ登山に挑戦することだった。昭和48年のエベレスト登山への参加で夢が実現した」と経験談を披露。さらに「夢に挑戦できるのは若さ。皆さんも夢を大事にしてください」と、橋龍スマイルで語り掛けた。エベレスト登頂のときには頂上に登れなかった首相だが、政界では頂点に登り詰めた。58歳と政界では若い首相の次の夢は長期政権か、それとも自民党単独政権か。

○・・・この日の閣僚懇談会で、中尾栄一建設相が各報道機関の世論調査で橋本内閣の支持率が高いことを取り上げ、「ありがたいことだが、それだけにわれわれもしっかりとしなければならない」と内閣の結束を強調した。すると梶山静六官房長官が「しかし前車の轍(を踏むこと)もある。非常に高い支持率を取ったけれど、急速に落ちていった例もある」と旧竹下派だっただけに竹下内閣末期に支持率が急降下したことが思い浮かんだようだ。最後に「問題は高い支持率を持続し向上させていくことだ」と内閣を支える自分に言い聞かせるふうだった。《共同通信》

【与党3党首】住専予算執行停止せず

与党3党は16日昼、首相官邸で橋本龍太郎首相(自民党総裁)、村山富市社会党委員長、武村正義新党さきがけ代表の3党首会談を開き、住宅金融専門会社(住専)の不良債権処理のための財政資金投入について、予算の一時的な執行停止や修正などは行わず、通常国会で当初予算案の成立を図る方針を確認した。

党首会談には3与党の幹事長、書記長、正副官房長官も同席。橋本首相が「スキーム(枠組み)を変更すれば、国際金融に対して大きな影響を与える」と従来方針通り、財政資金を投入する考えを表明した。

村山氏も「現内閣の中で、住専処理の予算執行を保留するという意見を持っている閣僚がいることは大変遺憾だ」と「凍結」論を批判、久保亘蔵相(社会党書記長)は「政府が意思を変更するのは良くない」と強調した。

こうした声を受けて梶山静六官房長官は「政府与党は一致している。凍結などという話はない」と、住専予算を執行停止する可能性を表明したとの見方を否定し、自らの発言を事実上、軌道修正した。

梶山官房長官は同日午前の記者会見で、住専処理策に関して与党内で財政資金投入の執行停止を求める声が出ている点について「基本姿勢に変わりはないが、国会運営や立法府内の考えもあろうし、(執行停止を)視野に入れながら検討しなければならない」と、住専予算の一時執行停止に含みを持たせていた。《共同通信》

【若田光一宇宙飛行士】米の衛星を回収

米スペースシャトル「エンデバー」に搭乗している若田光一さん(32)は飛行6日目の米中部時間16日午前4時すぎ(日本時間同日午後7時すぎ)米国の衛星「オースト・フライヤ」をロボットアームでつかみ、貨物室に固定する回収作業に成功した。

今回の飛行で衛星の回収は日本の実験衛星「宇宙実験・観測フリーフライヤ(SFU)」に次いで2度目。若田さんはいずれでも的確にアームを操作、高い技術力を実証した。《共同通信》

【トルコ・黒海】客船乗っ取り

アンカラ発のタス通信などによると、トルコの黒海沿岸のトラブゾンで16日、ロシアのソチに向かう予定だったパナマ船籍の客船「アブラジア」(3838トン)が「チェチェン出身のトルコ人」などと名乗る武装グループに乗っ取られた。

グループはトルコのテレビ局に対し、ロシア・ダゲスタン共和国で人質をとり、ロシア軍と戦闘を続けているチェチェン人武装勢力のチェチェンへの帰還や、ロシア軍のチェチェン共和国からの撤退を要求していると伝えた。受け入れられない場合は、ボスポラス海峡で客船を爆破すると警告している。

グループとダゲスタンの人質事件との詳しい関連は不明だが、一昨年のチェチェン共和国へのロシア軍の進攻は、国際テロに発展する可能性も出てきた。

トルコ内務省によると、客船にはロシア人164人を含む乗客・乗員計255人が乗っている。客船は16日夜、トラブゾン港を出港、武装グループによると、イスタンブールに向かうという。

現地の警察当局によると、グループは5、6人とみられる。この事件で警官1人が負傷。乗客らの安否は不明。《共同通信》



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