平成2559日目

1996/01/10

この日のできごと(何の日)

【ロシア・ダゲスタン共和国】武装勢力、人質解放

口シア南部ダゲスタン共和国のキズリャルで市民多数を人質に取って病院に立てこもっていたチェチェン人武装勢力は10日朝、大半の人質を解放して病院を退去、「安全確保」のため約160人の人質を伴いバス、トラックに分乗して隣のチェチェン共和国に向け出発した。同行の人質は目的地に着き次第、解放される見通し。

病院内で拘束された人質は当初は1000人以上とされたが、実際は約3000人もいたことが判明。エリツィン政権を脅かした事件は大規模な流血を招くことなく発生から2日目で解決に向けて動き出した。9日のキズリャルの戦闘では警官や市民20人以上が死亡した。

インタファクス通信によると、ロシアからの分離独立を主張するドダエフ政権派の武装勢力約250人と、市民やダゲスタン政府、議会の代表ら人質は大型バス11台、トラック2台に分乗してキズリャルの南のペルボマイスコエからチェーチェン側に入ろうとしたが、境界を流れる川に架かる橋が破壊されており、立ち往生した。

武装勢力は進路を変更してダゲスタンのハスブユルトからのチェチェン入りを要求。この間、上空をロシア軍のヘリが旋回、威嚇射撃をしたため、武装勢力らはチェチェン帰還が妨害されれば、人質を射殺すると警告、緊張が再び高まった。《共同通信》

ロシア南部のダゲスタン共和国のキズリャルの病院を襲った後、約160人の人質とともにバスなどでチェチェン共和国に向かった約250人のチェチェン人武装勢力は10日、途中のペルボマイスコエでロシア軍の人質解放要求に応じなかったため、同軍が包囲、こう着状態が続いている。ダゲスタン共和国首脳らが現地で、武装勢力と交渉を続けている。

タス通信は、同共和国首脳はモスクワに交渉結果を伝え、ロシア軍の包囲を解くことでロシア政府当局者と合意した、と伝えた。ロシア側はこの合意を確認していない。インタファクス通信によると、武装勢力は10日夕までに、人質8人を解放した。残る人質の中には計45人の女性や子供がいるという。また、ダゲスタン政府、議会の代表らも人質になっている。

ロシアからの分離独立を求めるチェチェン共和国のドダエフ派の武装勢力は9日、キズリャルの病院に約3000人の人質をとり、立てこもった。しかし、ダゲスタン政府の説得で10日朝、大半の人質を解放、バス11台、トラック2台に分乗し、キズリャル南のペルボマイスコエからチェチェン側に入ろうとした。

境界を流れる川の橋が破壊されているとの理由で、ロシア政府が通過を認めず、一時、ロシア軍のヘリコプターが威嚇射一撃をするなど、緊張が高まった。《共同通信》

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【大原櫻子さん】誕生日

【大相撲・若乃花関】肝障害で入院

大相撲初場所に横綱昇進を懸けていた東大関若乃花(24)は4日目の10日から休場、今場所の昇進もなくなった。若乃花は昨年末にインフルエンザにかかって4日間入院。調整不十分のまま場所に臨んだのも響き、初日から3連敗の不振。

この日朝、千代田区の駿河台日大病院で診察を受けた結果「急性肝障害で3週間の安静加療を要する」と診断され、そのまま入院した。若乃花の休場は平成6年夏場所以来で通算5度目。来場所は2度目のかど番となる。《共同通信》

【大相撲初場所】4日目

大相撲初場所4日目(10日・両国国技館)全勝は横綱貴乃花、大関貴ノ浪と平幕の貴闘力、玉春日の4人となった。

貴乃花は先場所不覚を取った琴稲妻を挿し出し、貴ノ浪は立ち合いの変化から水戸泉を寄り切った。貴闘力は全勝同士の対戦で関脇魁皇を押し出し、新入幕の玉春日も同じく全勝の旭道山を押し出した。大関武蔵丸は三杉里を押し出して1敗を守った。関脇琴錦は小結武双山に敗れて3敗目。武双山は2勝2敗。新小結土佐ノ海は安芸乃島を送り出して2勝目を挙げた。十両は大善が1人全勝を保った。《共同通信》

【新進党】首相指名選挙で小沢氏擁立

新進党は10日の常任幹事会で、11日の首相指名選挙の候補に小沢一郎党首を擁立することを正式に決めた。

小沢氏は10日午後、党本部で記者会見し、橋本新政権の誕生が確実になったことに触れ「政権のたらい回しは、政治の常識としてちょっと考えられない。経済運営や予算成立に影響ないから、国民の信を問うべきだ」と批判、重ねて早期の衆院解散・総選挙を要求。自民党が拒否した橋本龍太郎総裁との党首会談を、首相指名後に開くようあらためて求めた。

通常国会での平成8年度予算案審議に関しては「きちんと主張すべきは主張する。政治の在り方は、個別政策と全くレベルの違う問題だ」と指摘。焦点の住宅金融専門会社(住専)処理問題について「できる限り明快な方針の下に国会論戦に臨みたい」と述べた。

衆院議員総辞職戦術を撤回したことについては「議員総辞職が先にありきではない。信を問うべきで、橋本氏とも真情を吐露してまじめに話し合いたかった」と述べた。

かつて社会党が国連平和維持活動(PKO)法に反対して同様の戦一術をとり、その後撤回したことに関連して「(今回は)政治の在り方の基本で、同列の問題ではない」と反論。羽田孜氏支持グループが議員総辞職に強く反対したことについては「いろいろ議論がある中で、最終的に集約して行動していけばいい」と述べた。《共同通信》

【フォーラム日本の進路】社さ軸に新党目指す

村山富市社会党委員長(首相)と武村正義新党さきがけ代表(蔵相)を中心に、自民、社会、さきがけ3党の有志議員と学者、文化人が今後の政治勢力の在り方などを話し合う「フォーラム日本の進路」(世話役・武村氏)の初会合が10日夕、都内のホテルで開かれた。

村山首相はあいさつで「日本の進路を見定め、政界のあるべき姿をつくり上げるべきだ」と強調。武村氏も「政界再編の真っただ中だけに、政党の行方が厳しく問われる。しっかり議論したい」と述べ、新たな政治勢力結集に意欲を示した。

村山、武村両氏は同フォーラムで新党に向けた環境整備を行いながら、先に設置した社会・さきがけ首脳間の協議機関で新党論議を深め、社さ両党を中心にした新党結成を目指す構えだ。今後、毎月フォーラムの会合を開き、今夏までに提言をまとめる予定。

この日は村山、武村両氏のほか、自民党の「グループ・新世紀」から小泉純一郎氏ら、社会党の久保亘書記長、さきがけの田中秀征代表代行らの国会議員や、横路孝弘前北海道知事、故三木武夫元首相夫人の三木睦子さんらが出席した。

講師として招かれた梅原猛国際日本文化研究センター顧問、作家の堺屋太一氏が衆院の新選挙制度について疑問を投げ掛けたのに対し、田中氏らが「二つの政党に収れんされるような制度はよくない」などと、同調した。

自民党は、社会党との新党に対するさきがけ内の抵抗感を抑えようとの武村氏の働きかけで、フォーラムに加わった。武村氏は新進党の参加について「ふさわしい人がいれば、門戸は閉ざさない」と述べ、今後新進党を含めて幅広い結集を呼び掛けていく考えを強調した。《共同通信》

【村山富市首相】退陣経緯を説明

村山富市社会党委員長(首相)は10日午後、党本部で開かれた都道府県代表者会議に出席、首相退陣に至った経緯を説明し理解を求めた。

これに対し、地方の一部から「唐突だった」「せめて沖縄問題が解決するまでやってほしかった」との声が出たものの、村山政権の功績をたたえる意見が多く、首相退陣と併せ、橋本龍太郎自民党総裁を連立3党の統一首相候補に決めたことも了承した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は10日、退陣前の心境を記者団に聞かれ「心境?まだまだ分からんな」とポツリ。この日公邸から官邸へ入ったのは正午すぎだったが、首相周辺によると、午前中いっぱいは新首相に引き継ぐ書類に目を通すなど残務整理に追われていたといい、「(官邸を去る)実感はないな。まだまだ一生懸命仕事をしないと」と神妙な顔つき。首相の座を降りても、低投票率が心配される社会党委員長選の投開票が間近に控えている上、新党問題という難問も抱え、行く末を思うとそうそう気を緩められないというのが本音か。

○・・・新進党の鳩山邦夫広報企画委員長はこの日、常任幹事会後の記者会見で、今月の党大会で改正される党規約について「一つずつ詰める部分があるが、米沢隆幹事長に本当に一任してまとめてもらうことにした」と、わざわざ「本当に」を強調し、先の議員総辞職問題での党首脳の対応をチクリ。また、「明日の内閣」の担当者の呼称を「大臣」「副大臣」などに変更することを明らかにした上で、常任幹事会では「マスコミや国民から冷やかされるのではないか」との議論があったことも紹介。評判が散々だった辞職戦術の痛手がありありとうかがえた。《共同通信》

【中国・李鵬首相】英・リフキンド外相と会談

中国の李鵬首相と英国のリフキンド外相は10日、来年7月に返還される香港問題などについて会談した。外相が返還後の香港に「高度の自治」が必要だとして民主的システムの維持を求めるなど、両国間の認識の相違が浮き彫りになった。

会談後、外相が記者会見で明らかにしたところによると、選挙で選ばれた香港の「立法評議会」などを返還後撤廃するとの中国側の姿勢に、外相は「憂慮している」との言葉で反対を表明。議員資格の継続を求めたが、李首相は従来通りの見解を繰り返したという。

また返還後の「香港特別行政区」の行政長官について、外相は「香港の公務員と住民の支持と尊重を得られる人物」を、と民意を反映した選出を求めた。李首相は人選の重要性は認めたが、具体的な選出方法に言及することは避けた。中央政府による任命との方針に変更はなさそうだ。

外相は政治犯、魏京生氏の問題にも触れ、民主化、人権への配慮を要求したが、議論は平行線をたどった。

リフキンド外相は、訪中最終日の11日、江沢民国家主席と会談する。《共同通信》



1月10日 その日のできごと(何の日)