平成2507日目
1995/11/19
この日のできごと(何の日)
【参院佐賀補選】自民・岩永浩美氏が初当選
衆院選の前哨戦として4党が公認候補を立てた参院佐賀選挙区補欠選挙は19日投票、即日開票の結果、自民党の新人で前県議会議長の岩永浩美氏(53)が、新進党の元建設省官房審議官、天本俊正氏(53)=公明推薦=に6万票近い大差をつけて初当選した。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)大阪会議と同補選を乗り切ったことで、橋本龍太郎自民党総裁の新体制は足場がひとまず固まった。宗教法人法改正問題などで攻勢を強めることになろう。新進にとっては手痛い黒星となった。
最終投票率は56.25%。7月の参院選を13.71ポイント上回ったが、各政党の過熱ぶりにもかかわらず、一般有権者の関心は意外に低かった。
大塚清次郎氏の死去に伴う同補選では、自民の長年の「指定席」をめぐって岩永、天本両氏が保守票の激しい争奪戦を展開。社会、共産両党も加わって4党の総力戦となった。
岩永氏は、公認決定の遅れにもかかわらず地元の伊万里市、西有田郡など県西部を中心に天本氏を寄せ付けず、新進・愛野興一郎衆院議員の地盤の藤津、杵島両郡などにも大きく食い込む強さを見せた。
天本氏は、佐賀市でほぼ互角、鳥栖、鹿島両市で岩永氏を上回る戦いを見せたが、その他の地域では軒並み低迷。特に郡部では大きく水を開けられた。社会党県書記長の柴田久寛氏(53)は自民と新進の攻防に埋没。共産党県書記長一の松尾義幸氏(47)も十分な支持が得られなかった。《共同通信》
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【大相撲九州場所】8日目
大相撲九州場所8日目(19日・福岡国際センター)横綱、大関はそろって白星。優勝争いのトップを走る1敗力士5人のうち、平幕の安芸乃島が敗れて2敗となった。1敗を守った4力士は、横綱曙が関脇魁皇を力強く押し出し、大関武蔵丸は小結貴闘力を、若乃花は剣晃をそれぞれ寄り切った。関脇琴錦は速攻相撲で快勝した。横綱貴乃花は水戸泉のはたきに危なかったが、押し出して6勝2敗。大関貴ノ浪は土佐ノ海を押し出して5勝目。関脇武双山は3勝目を挙げた。十両は玉春日ら5人が6勝2敗で並んでいる。《共同通信》
【東京国際女子マラソン】
アトランタ五輪の日本代表選考会を兼ねた東京国際女子マラソンは19日、東京・国立競技場を発着点とする42.195キロのコースに外国人招待9選手を含む206人が参加して行われ、1年10ヶ月ぶりのマラソンに臨んだ浅利純子(ダイハツ)が、バルセロナ五輪金メダルのワレンティナ・エゴロワ(ロシア)らを振り切り、2時間28分46秒で優勝した。
この大会の日本勢の優勝は4年ぶり。浅利のマラソン制覇は、1993年世界選手権以来3度目。3連覇を目指したエゴロワが2位。初マラソンの原万里子(富士銀行)が3位に入った。《共同通信》
【APEC大阪会議】閉幕
アジア太平洋経済協力会議(APEC)大阪会議は19日、非公式首脳会議を大阪城西の丸庭園内の大阪迎賓館で開き、先進国は2010年、発展途上国は2020年までに貿易・投資の自由化達成への道筋を示す「大阪行動指針」を採択、自由化を1997年1月から「揺るぎない決意をもって実施する」との首脳の強い意思を表明した「APEC経済首脳の行動宣言」(大阪宣言)を議長である村山富市首相が発表して閉幕、全日程を終了した。
大阪宣言は、昨年のボゴール宣言で発表した構想と目標が「実行段階に入った」と強調。世界的な自由貿易推進のため「開かれた地域主義」を確認するとともに、世界貿易機関(WTO)に未加盟の中国、台湾の加盟支持を表明した。
村山首相は会議終了後の内外記者会見で「歴史的な意味を持った会議だった」と述べるとともに「APECは経済協力主体でつくられたが、回を重ねるに従って安全保障面も議論されるのは問題ない」として、APECが安保など幅広い問題を取り上げる場に変質していく可能性を示唆した。《共同通信》
【村山富市首相】米・ゴア副大統領と会談
村山富市首相は19日夜、大阪市内のホテルでゴア米副大統領と会談し、日米安保体制が今後もアジア太平洋地域の平和と安定に重要との共通認識を確認、その上で「安保条約の円滑な運用に責任をもって努める」述べ、沖縄の米軍用地強制使用に向けた署名代行手続きを早急にとる方針を公式に示した。
双方は沖縄米軍基地問題を検討検討する日米の新協議機関「特別行動委員会」の設置を決定、20日に初会合を開くことで合意した。
クリントン大統領の早期訪日実現でも一致した。日本側は今回の訪日中止で生じた影響を最小限に食い止めるため、来年1月上旬の実現を目指し、日程調整とともに両首脳が発表する日米安保再定義を内容とした共同文書の備を急ぐ。
日米安保の役割について、首相は冷戦後も朝鮮半島情勢など不安定要因が存在することを指摘し、安保体制の重要性を強調。副大統領は日本に4万7000人、東アジア全体で10万人の米軍兵力維持が必要との認識を示した。《共同通信》
【パキスタン】エジプト大使館爆破
パキスタンの首都イスラマバードのエジプト大使館に19日午前(日本時間同日午後)、爆弾を積んだ車が突入して大爆発が起き、警察や病院によると、大使館員ら15人が死亡、約60人が重軽傷を負った。
現場から数十メートル離れた日本大使館の窓ガラスも吹き飛び、日本人館員3人とパキスタン人職員8人が手足に負傷した。
エジプトのイスラム原理主義過激派組織「イスラム団」を名乗る男が、カイロの報道機関に電話で犯行声明を寄せた。エジプト国外で実行された初の本格的な爆弾テロで、エジプト当局は外務省に対策本部を設け、調査に着手した。
イスラム団はムバラク政権打倒とイスラム国家建設を掲げ、1992年から国内で治安当局や外国人観光客などを狙いテロを繰り返していた。
目撃者によると、2人乗りの車が警備詰め所に手投げ弾を投げて正門から突入、大音響とともに爆発が起き、炎上した。現場を視察した内務省当局者は、車爆弾による自爆テロとみられると語った。大使は出勤前で無事だったが、エジプト大使館員のほとんどが犠牲になったもよう。
同大使館の建物は柱と天井を残して崩壊、がれきの山となった。
エジプト大使館はイスラマバード市内の外国公館が集中する地区にあり、警備が厳重な場所。フランス大使館に付属する学校も爆風で窓ガラスが割れるなどの被害が出た。《共同通信》