平成2392日目

平成7年7月27日(木)

1995/07/27

【九州道】最後の区間が開通

九州自動車道の熊本県人吉ー宮崎県えびのインター間22.3キロが完成し、27日午前10時から、えびの市・えびのパーキングエリアで開通式があった。本州と九州を縦断する最後の区間で、1963年7月に名神高速道路が開通して以来、32年をかけ青森から鹿児島・宮崎まで約2150キロが高速道路で結ばれた。ノンストップの所要時間は約25時間。

人吉ーえびの間は、標高200〜300メートルの山腹を縫うように走る山岳ハイウエーで、89年5月に着工。総工費695億円。《読売新聞》



【村山富市首相】公共投資重点配分を強調

村山首相は27日、都内で開かれた全国都道府県議長会の定例総会であいさつし、今年度第二次補正予算の編成に関して、「公共投資については従来の配分を見直し、科学技術、情報通信へのウエートを高めていきたい」と述べ、予算の重点配分に積極的に取り組む姿勢を重ねて示した。

また、地方分権の推進について首相は、推進計画の早期作成にあたる考えを強調するとともに、「(中央省庁の)縦割り行政、補助金、機関委任事務などの問題を思い切って見直す必要がある」と述べた。《読売新聞》

【連立与党】「中仏核実験」強く非難

連立与党は27日の政策調整会議で「中国の核実験に抗議し、フランスの核実験に反対する決議」案を最終決定した。与党案として、28日の衆参両院議院運営委員会で野党側に提示、8月4日に召集予定の臨時国会で採択する方針だ。

決議案は、唯一の被爆国の立場から「あらゆる国の核実験に反対する」と強調。その上で「中国の地下核実一験に続き、フランスが核実験の再開を決定したことは、それがいかなる理由に基づこうとも、いかなる条件が付されていようとも、地球環境と生態系を破壊し、人類の生存をも脅かす許しがたい行為」と、中国、フランスの国名を挙げて、強く非難している。

さらに①中国に厳重に抗議し、フランスに核実験再開決定を撤回するよう強く求める②政府は中国、フランス両国政府に対し、直ちに適切な措置を講じるとともに、全面核実験禁止条約の早期締結に努力すべきだ―としている。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山首相は27日、首相官邸で記者団と水泳談義をひくさり。「泳ぎは得意か」と聞かれ、両手で水をかくしぐさをしながら「得意じゃ。漁師の家に生まれ、海で育ったんじゃから」と自信満々の表情。ところが、そう言ったそばから「ここ20年くらい泳いでないんで、今は体が動くかどうか分からん。スイスイ泳ぐわけにはいかないね」。昔取ったきねづかを自慢してみたものの、20年前とは比較にならない社会党の足腰の弱さに思い至ったのか急にトーンダウン。

○・・・与党3党の防衛調整会議はこの日、来年度予算概算要求基準(シーリング)の焦点となっている防衛費について協議。防衛庁側の説明を聞いた後、自民党の山崎拓座長が各メンバーに「主張があったら一言ずつ言ってください」と呼び掛けると、社会党の瀬谷英行参院議員がすかさず「一言で、言うのは難しい、シーリング」と七五調で答え、緊迫した会議の空気を和ませた。これを受け、山崎座長は「8月4日までに調整したい」と議論をまとめたが、自民党と社会党との間の溝は依然深く、川柳のようにポンと解決策をひねり出せれば苦労はない?《共同通信》

【小泉純一郎氏、船田元氏】保・保連合を模索?

自民党の小泉純一郎氏と新進党の船田元氏は27日午後、福岡市内で開かれた太田誠一氏の後援会会合にそろって出席した。小泉氏と“小沢離れ”がうわさされる船田氏は、「YKK」の山崎拓氏とともに5月、首相公選制導入の勉強会を始め、政界再々編に向けた新たな動きを起こした間柄。この日は新進党を飛び出して無所属となった太田誠一氏も加わり、あらためて「保・保連合」を模索する動きかと注目を集めた。

船田氏は「自民党は自民党らしく、新進党は新進党らしく頑張っていきたい」とまず自民党にエール。「政策上どうしても折り合わないとき、政治家個人は本来の考え方、基本政策で正直になって、新しい枠組みに向かって動くべきだ」と力説し、内部に政策のねじれを抱える新進党、自社さ連立ともに現状を打開して、政界再々編に踏み出す必要性を訴えた。

ただ船田氏は「いつ飛び出すんだと、意地悪な質問はしないでほしい」。一方、小泉氏も「しばらくはまだこの混迷状況が続く。政策で分かれるというのも、なかなか一筋縄ではいかない」と迷いも見せた。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】広島訪問

戦後50年の「慰霊の旅」で長崎市に続いて広島市を訪問した天皇、皇后両陸下は27日午後、猛暑の平和記念公園で原爆死没者慰霊碑に供花、原爆養護ホーム「倉掛のぞみ園」(安佐北区)で被爆者のお年寄りらを慰問された。その中で平和の大切さを訴えかけるお年寄りに陸下がうなずかれる場面もあった。

両陛下は平和記念公園で、18万6940人の名簿を納めた原爆死没者慰霊碑の前に白菊の花束をささげ、何回も頭を下げて犠牲者を追悼。この際、一部市民団体が原爆ドーム前で「天皇の戦争責任を追及するぞ」などとシュプレヒコールした。

続いて被爆者約300人が生活する倉掛のぞみ園を訪問。居室にいるお年寄りを励まして回り、大ホールに集まった入園者、職員と話を交わされた。

原爆で1歳の長男を亡くし、妻も原爆症で失った坂井正紀さん(76)さが「陛下、戦争はいけません」と話すと、天皇陛下は「平和は大事です」などとうなずき、皇后さまは涙を浮かべられた。

これに先立ち両陛下は、藤田雄山知事から広島の民間人の被害者数が、東京に次いで全国で2番目に多かったことや、朝鮮半島から強制連行された人も被爆死したなど、戦災状況の説明を受けられた。両陛下は同日夕、広島空港から帰京された。《共同通信》

【新党さきがけ・武村正義代表】辞表提出

新党さきがけ代表の武村正義蔵相は参院選の不振などを理由に27日、党代表の辞表を提出、これを受けて、さきがけは28日夜の臨時総務会で取り扱いを協議した結果、武村氏の慰留に努力することを決めた。田中秀征代表代行がこの後「これから半年、1年は日本の政治にとって大事な時だ。全面的に支える」と説得。武村氏は29日中に結論を伝える意向を示した。

武村氏は記者団に「党全体の意思を真剣に受け止めさせていただくが、一晚、真剣に考えさせてほしい。明日、田中氏に返事する」と述べた。

武村氏は概算要求基準の策定作業中であり、当面蔵相は辞任しないとみられるが、党首辞任の意向が表面化したことは3党連立の村山政権の基盤に打撃を与えた。また参院選の敗北・不振をめぐる自民、社会両党内の執行部責任論の激化にも影響しそうだ。《共同通信》

7月27日のできごと