平成2334日目

平成7年5月30日(火)

1995/05/30

【オウム真理教・土谷正実容疑者】地下鉄サリン事件「10キロ製造」

地下鉄サリン事件で、地下鉄車内にばらまかれたサリンについて、オウム真理教「化学班」責任者土谷正実容疑者(30)=殺人容疑などで逮捕=が警視庁合同捜査本部の調べに対し「事件の前々日から準備に入り、事件前日、約10キロを教団厚生省の研究棟でつくった」と供述していたことが30日までに分かった。

車内に残されたサリン容器の大きさなどから捜査本部が推定した量とほぼ一致しており、捜査本部は、地下鉄事件のサリンは3月18日から19日にかけ、土谷容疑者が山梨県上九一色村にある「厚生省」大臣遠藤誠一容疑者(34)=同=の研究棟で約10キロ製造したと断定した。

調べによると、土谷容疑者は「地下鉄事件のサリンは遠藤容疑者の研究棟で自分がアドバイスしながらつくった。3月18日から準備を始め、19日に約10キロのサリンを製造した」と供述した。すべて刺殺された「科技省大臣」故村井秀夫氏=当時(36)=の指示だったとしている。

製造されたサリンは計11個のナイロンポリ製の袋に分けられ、教団「治療省大臣」林郁夫容疑者(48)ら実行グループ5人がそれぞれ地下鉄車内に持ち込んだとされる。 捜査本部で林容疑者らを追及した結果、5人の役割が判明した。

それによると、林郁夫容疑者が千代田線に、「科学技術省」幹部林泰男(37)と同豊田亨(27)の2容疑者が日比谷線に、「科技省」メンバー横山真人(31)と同広瀬健一(30)の2容疑者が丸ノ内線にそれぞれ乗車、車内でサリン入りの袋を傘で突き、サリンを流出させたという。

5人は事件前日、上九一色村の教団施設で、故村井氏から直接「地下鉄でサリンをまけ」と指示され、サリン入りの袋を手渡されたが、その際、林泰男容疑者は自ら進んで他のメンバーより一つ多い3袋を持って行ったという。

地下鉄サリン事件で、警視庁合同捜査本部は31日、サリン入りの容器を破るのに使われた傘が捨てられたとみられる東京都日野市の多摩川河川敷周辺を捜索、川のよどみの中から焼けた傘の柄など数点を発見し、この日の捜索を終えた。

同事件の実行犯として逮一捕された信者の一人が「事件で使った傘や衣類を焼いて川に捨てた」と供述しており、捜査本部は発見した柄などを持ち帰って事件と関係があるかどうか鑑定を急ぐ。《共同通信》



【戦後50年決議】調整作業が大詰めに

自社さ連立3与党は30日、難航を続けた戦後50年国会決議の着地点を探る大詰めの調整作業に入った。3党は連立政権維持のため「侵略行為」「植民地支配」などの対立点を微妙な妥協的文言でオブラートにくるみ、案文をまとめる方針だが、与党内からは連立組み換えをにらんで妥協成立を妨害しようとする生臭い動きも出てきた。

決議問題で露呈した与党間の亀裂は、村山首相が政権浮揚を狙って打ち出した新3党合意づくりにも影を落としそうだ。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は30日、社会党の70歳定年制を自分には適用しないのかと記者団に尋ねられ「いや、そんなことはない。規約は規約だから守らなければならない」と語り、首相は例外とする久保同党書記長との食い違いを見せた。もっとも、続けて「(衆院の)選挙制度も変わり、事情もある」と述べ、党の「看板候補」としての責任も感じている様子だったが、党公認については「保留をお願いした」とか。解散風を目らあおりかねないという恐れもあるのか、立候補問題もなかなか決められない苦しさを味わっているようだった。

○…野中自治相(国家公安委員長)はこの日の閣議後の記者会見で、大蔵省幹部の接待問題などで野中氏らの批判を浴びて辞任した斎藤前大蔵事務次官に対して「惜しむらくは遅かったね。(定期)人事を1カ月早めたからといって、どうってことない」と追い打ち。「自ら責任を取って組織を守るのが事務方トップ(省庁事務次官)のありようだ」「官僚は官僚として行政にいそしむべきだ。枠を超えて政治に手を出すことが問題を残してきた」と持論をぶち上げ、相変わらずの「武闘派」ぶりを発揮。《共同通信》

【村山富市首相】国会後は参院選にフル回転

村山首相は30日午後、都内のホテルで開かれた「社会党と連帯する労組会議」のパーティーであいさつし、参院選への取り組みについて「(社会党は)閣僚もいるし、国会が終わったら全部が参院選に突入する。フル回転で勝ち抜くことが新党結成に向けたパワーになる」と述べ、参院選の勝敗が新党構想に大きく影響するとの考えを示した。

また、新党構想に関連し「社会党は駄目との声を耳にするが、そうではない。これまで社会党が果たしてきた役割を大事に引き継いで新党をつくろう、という気概に燃えてやらないといけない」と指摘、党のこれまでの政策を継承した新党づくりが必要との見解を強調した。《共同通信》

5月30日のできごと