平成2315日目

平成7年5月11日(木)

1995/05/11

【日本大学エベレスト登山隊】北東稜から初登頂

世界最高峰エベレスト(8848メートル、中国名チョモランマ)に残された未踏の北東稜ルートに挑んでいた日本大学エベレスト登山隊(平山善吉総隊長、共同通信社、NHKなど後援)は11日午前9時(日本時間午前10時)、同ルートから初の登頂に成功した。

登頂したのは頂上アタック隊の古野淳登はん隊長(34)、井本重喜隊員(33)の2人と高所協力員のシェルパ4人の計6人。

アタック隊は同日午前6時15分(同7時15分)、8560メートル地点に設けた最終の第7キャンプ(C7)を出発。第一ステップ、第二ステップと呼ばれる最後の岩場を突破し、出発から約3時間後に井本隊員が登頂、少し遅れて古野登はん隊長が頂上に立った。

登頂した古野登はん隊長は「ただいま登頂しました。写真を撮ったら気を付けて下ります」と、ベースキャンプに喜びの声を無線で伝えてきた。

日大隊は3月下旬から登山活動を始め、4月中に攻略のポイントだったピナクル群と呼ばれる岩峰帯を順調に突破、アタック態勢を整えていた。北東稜は1982年の英国隊以来、各国の登山隊の挑戦を退けてきた屈指の難ルート。《共同通信》



【大相撲夏場所】5日目

大相撲夏場所5日目(11日・両国国技館)横綱貴乃花、大関武蔵丸、平幕の武双山の3人が全勝を守った。貴乃花は朝乃若を問題にせず押し出し、武蔵丸は隆三杉を落ち着いて押し出した。武双山は長い相撲から肥後ノ海を押し倒した。他の横綱、大関も1敗をキープ。大関を目指す安芸乃島は水戸泉を下手投げで下し、連敗を2で止めた。新小結の剣晃は初白星を挙げた。十両は土佐ノ海と若隼の2人が勝ちっ放している。《共同通信》

【東京都・青島幸男知事】自衛隊は違憲

青島幸男東京都知事は11日の臨時都議会で、災害時の自衛隊派遣要請に関連し「自衛隊の在りようは基本的には違憲と考えている」との見解を表明した。知事は憲法尊重の立場を何度も示しているが、就任後、自衛隊違憲に踏み込んで発言したのは初めて。

この見解とは別に、災害時にはこれまでの東京都の防災計画に沿い、自衛隊に出動を要請、協力を求めるとしているものの、知事として公式の場での違憲発言は異例で、反響を呼びそうだ。

自衛隊についての見解は自民党や新進党の代表質問に対する答弁で示した。知事は「自衛隊は次第に戦力を増し、今や軍隊になっている。いつの日か解体しなければならないと思っている」と言及。さらに「災害時の出動要請が安易に行われれば海外派兵につながる。過度に依存するのは考えものだ」と述べ、個人的見解としながら違憲との考えを示した。

しかしその一方で「自衛隊が災害時の力になることは承知している。大災害時に支援を要請するのは当然」と、東京都の防災計画から自衛隊への出動要請を削除する考えはないことを明らかにした。《共同通信》

【村山富市首相】「退陣考えず」

村山富市
https://www.kantei.go.jp/

村山首相は11日午前、首相が退陣の意向を周辺に漏らしたとの一部報道について「(地下鉄サリン事件などの)社会不安や経済の問題がある時、政治の空白は許されない。そんなこと(退陣)は毛頭考えていない」と述べ、引き続き政権担当に意欲を示した。《共同通信》

【山口敏夫元労相】「私は政治大好き人間」

「私は政治大好き人間で、二足のわらじは履きにくい。融資にはかかわっていない」。実弟らの経営する企業が東京地検特捜部の家宅捜索を受けた山口敏夫元労相は11日午後、記者会見して、親族関連企業への多額融資を口利きしたのではないか、との疑惑をあらためて否定した。

山口氏は親族関連企業への捜索について「捜査当局が(旧二信組による)融資の全容を解明するためで、姉弟の会社自体に背任容疑があるとは思っていない」「姉弟の会社が背任なら、日本中の貸し借りの何十パーセントが背任対象になるのか」などと身内の擁護も展開。「早く黒白をはっきりさせて、政局に参加したい」と話した。

会見場となった憲政記念館(東京都千代田区)に現れた山口氏は、時折深くせき込み、顔にはやや疲れの色が。

最初は「捜査の進展の中で、皆さんに追い回されることもやがてなくなるはず」と、持ち前の多弁ぶりを発揮していたが、親族関連企業への融資の保証人になっていたことを質問されると「東洋人のメンタルの中での協力関係は多少あったかもしれない」といった苦しい弁明も。

会見は立ったまま約50分にわたり、東京共同銀行の設立に触れて「高橋(治則元東京協和理事長)氏が経営を続けていれば、よっぽど再建が早かったのでは」と発言、同氏との密接な関係をうかがわせた。

また、オウム真理教のロシア進出に同氏が関係したのではないかと一部報道で取り上げられた問題について「オウム関係者と会ったことはなく、ロシア高官に協力を取り次いだことは一切ない。全く根拠の伴わない報道だ」と強く否定した。

山口氏は「モスクワと国内の研究者らから情報を取った」とした上で、オウム教団のロシア進出について「基本的には(安全保障会議書記の)ロボフ氏とオウムとの関係で便宜供与があったようだ」と発言。

さらに「(ソ連崩壊で)在日大使館は本国からの給与も滞っていた。オウムの進出には公使レベルが窓口になりロボフ氏までつないだようだ」との見方を明らかにした。《共同通信》

【オウム真理教・土谷正実容疑者】「サリンを作った」

犯人隠匿容疑で逮捕されたオウム真理教「化学班」責任者、土谷正実容疑者(30)が警視庁の調べに対し「サリンを作った」と供述していたことが11日、分かった。捜査当局は検証の結果、教団施設内でサリンが製造されたと断定しているが、製造に関与したとされる幹部が直接供述したのは初めて。

土谷容疑者は教団の化学者グループで構成する「化学班」のリーダーで、サリン製造の中心人物とされる。捜査当局は、地下鉄サリン事件で教団のサリンが使われた疑いを強め、殺人容疑で麻原彰晃教祖ら幹部の刑事責任を追及する方針を固めている。地下鉄サリン事件解明に結び付く重要供述として、製造を指示した人物などについて同容疑者を追及、地下鉄事件での使用を前提に製造した疑いもあるとみて調べている。

調べによると、土谷容疑者は当初、座禅を組むなど黙秘していたが、11日までに「施設内でサリンを作った」などと製造の事実を認めた。しかし、製造の目的やだれの指示で製造したかなどについては具体的な供述を避けているという。

サリンは“殺傷兵器”以外の用途がないことから警視庁は、施設外でサリンをまく目的で製造した疑いが強いとみて引き続き追及するとともに、地下鉄事件との関連についても調べを進める。

これまでの山梨県上九一色村捜索で「第7サティアン」の化学プラントからサリンの存在を示す残留物や中間生成物が検出されたことから、捜査当局は「第7」をサリン製造工場と断定した。さらに「第7」に隣接する土谷容疑者の教団内の呼び名を冠した「研究棟」からサリンを生成できる「ドラフトチャンバー」など実験機器類が見つかったことから、捜査当局は「研究棟」でサリンを試作、「第7」のプラントで本格的な製造を図ったとみている。

土谷容疑者は4月26日、元ピアニスト監禁事件で指名手配されてい教団付属医院の元看護婦A子容疑者(50)を上九一色村の「第2サティアン」地下室にかくまった犯人隠匿の現行犯で逮捕された。《共同通信》

5月11日のできごと