平成2313日目

平成7年5月9日(火)

1995/05/09

【社会党・山花貞夫前委員長】離党表明

社会党の山花貞夫前委員長(新民主連合会長)は9日午後、都内で記者会見し、参院選前の「民主リベラル新党」結成に失敗した責任を取って離党することを正式に表明。10日、久保書記長に離党届を提出する。

山花氏は、離党後は無所属で活動し、村山政権に対しては「野党的立場で対応する」と強調。その一方で、社会党が新党に移行した場合の対応については「参加する場面も選択肢として出てくる」と再合流にも含み一を残した。新民連は解散する考えを示した。

社会党委員長経験者の離党は初めて。今後、山花グループからは赤松広隆前書記長ら最大で10人程度の離党者が出る可能性があり、村山政権の基盤の不安定要因となるなど、影響を与えそうだ。

山花氏は会見で「保守でも新保守でもない第三極の政治勢力をつくろうと努力したが、残念ながら公約を実現できなかった責任を明らかにし、まずはけじめをつけるべきだと考えた」と決断の理由を説明した。

既に解散を決めた「民主リベラル新党準備会」参加議員の一部が新党として再結集する可能性は「白紙」としながらも、民主新党クラブの海江田万里氏らが結成し、た地域政党「東京市民21」との連携も「選択肢の一つになり得る」と指摘。次期衆院選に出馬して、第三極結集を目指す考えを示した。《共同通信》

村山首相(社会党委員長)は9日、山花前社会党委員長の離党について「参院選の前だし党が一体となってやって行こうという時だから、そう影響はないと思う」と記者団に感想を述べ、政権基盤には直ちに深刻な影響を与えないと表向き努めて冷静に受け止めている。《共同通信》



【新進党・太田誠一衆院議員】離党

新進党常任幹事の太田誠一衆院議員は9日午後、小沢幹事長に離党届を提出、受理された。当面は無所属で活動する予定とい太田氏は同日夜の記者会見で「鮮明な自由主義の旗の下に保守勢力の再結集を目指してきたが、新進党にとどまったままでは、保・保連立を目指す同志に迷惑が掛かる」と離党の理由を説明、フリーな立場で保・保連立実現に向け活動する考えを表明した。太田氏と行動を共にしてきた旧自由党の新井将敬氏らは同調せず、新進党にとどまる意向という。

太田氏は新進党若手議員でつくる「日本の首相の資質を考える会」(船田元会長)の顧問を務め、8日夜には船田氏らとともに自民党の山崎拓、小泉純一郎両氏らと懇談、首相公選制の実現に向け協力することで合意した。太田氏は同会での活動は当面自粛するとしている。《共同通信》

【村山富市首相】内閣改造当面なし

村山首相は9日午前の閣議後の閣僚懇談会で、内閣の今後の方針について「課題が山積しており、内閣が力を合わせ引き締めて頑張っていきたい。サリン事件では警察官が不眠不休で社会秩序維持のためにやってくれている。内閣も国民の不安を払しょくするよう全力を挙げなければならない」と述べ、現在の政府与党体制で当面の諸課題に対応していく考えを強調した。

首相は8日夜の与党3党首会談の結果を受け、当面は内閣改造を行わないことを各閣僚にあらためて表明したものとみられる。

玉沢防衛庁長官は閣議後の記者会見で「(7月の)参院選前には内閣改造をしないことを首相が表明したものと受け取っていい。サリン事件はむしろこれからであり、内閣一体で事に当たるべきだ」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は9日、先の訪中で就任以来外遊が7回に及んだことで記者団が「慣れましたか」と尋ねると「慣れるか慣れないかじゃなくて仕事だから」と強調。一部に観光旅行と批判されたことを意識してか「その時その時でいろんな課題があって、それぞれどう対処するかが大事じゃ」と言葉を続けた。6月の先進国首脳会議(ハリファクス・サミット)に話が及ぶと、それまで歩きながら答えていた首相は足を止め「意欲満々じゃ」。とはいうものの帰国直後から内閣改造論の打ち消しに追われ、戦後50年の国会決議、サリン事件など課題も解決せず、意欲は空回り。

○…横路北海道前知事はこの日、自民党の河野総裁、小渕副総裁、森幹事長を相次いで訪ね、退任のあいさつ。党本部では森氏が「体重は90キロあるのでは」と切り出すと、横路氏は「90キロはありませんが少し体調を整えないと」と中央政界復帰への意欲をにじませた。すかさず自社のすき間風に悩む森氏が「少し助けてよ。あなたは社会党の大幹部なんだから」と続けると、横路氏は「いや、いや。きのう土井衆院議長と『お互いに無所属だ』という話をしました」とそっけない返答。退潮気味の古巣・社会党とは距離を置く?《共同通信》

【オウム真理教・早川紀代秀容疑者】サリン製造工程を記述

オウム真理教最高幹部の「建設省大臣」早川紀代秀容疑者(45)=建造物侵入容疑で逮捕=が書いたとされるノートに暗号で記載されていた「サリン」の製造工程が、警視庁など捜査当局が特定した同教団によるサリンの製造方法と一致していることが、9日までの調べで分かった。

サリンの製法は数十通りあるとされているが、捜査当局は、山梨県上九一色村の教団施設で押収したサリンの原材料物質や施設から検出された中間生成物などから、学問的には一般的でないとされるこの製法を特定した。

捜査当局は、教団の組織的なサリン製造の重要な裏付け資料になるとみて、これまでに逮捕した早川容疑者ら教団幹部を追及、サリン製造の全容解明を急ぐ。

調べによると、ノートは東京・赤坂のマンションで教団「防衛庁長官」K被告(39)=建造物侵入罪で起訴=が逮捕された際、大量の自動小銃の部品を隠していた教団の車の中から見つかり、警視庁が押収した。

ノートには核弾頭や戦車の購入計画とともに「プラント第一 トリメチル 第ニチメチン 第三ジクロ 第四ジフロ 第五サッチャン」などと暗号で書かれていた。

分析の結果「第一」から「第五」までの各物質名は、サリンの製造工程を示す「トリメチルホスファイト」「メチルホスホン酸ジメチル」「メチルホスホン酸ジクロリド」「メチルホスホン酸ジフルオリド」「サリン」の暗号と判明した。

捜査当局は、サリン製造工場とされる上九一色村の教団施設「第7サティアン」の構造や、押収した原材料物質、施設内から検出された中間生成物から、教団が五段階の製造工程を経てサリンを作ったと断定した。

ノートの記載と照合した結果、捜査当局が特定した五工程は、早川容疑者のノートの五工程と一致していたことが分かった。

教団は平成五年夏以降、サリンの原材料物質や実験機器を大量に購入、同年末から「毒ガス攻撃を受けて一いる」と主張しており、捜査当局はこのころからサリン製造実験に着手したとみている。

ノートは昨年春ごろ書かれたとみられ、捜査当局は生成に成功したサリン製造方法を早川容疑者がノートに記述していた疑いがあるとみて、同容疑者のサリン製造への関与を追及する方針である。《共同通信》

【ロシア】初の軍事パレード

ロシアは9日、クリントン米大統領ら西側首脳も参列した赤の広場での退役軍人パレードや、モスクワ郊外での旧ソ連崩壊後初の軍事パレードなど、対ナチスドイツ戦勝記念式典を大規模に繰り広げた。

対ドイツ戦でのロシアの歴史的役割と、核大国としてての強大な軍事力を誇示し、威信回復を図るエリツィン政権と、戦勝国かつ国連安保理常任理事国として、国際社会の主導権確保を印象付けたい米国、英国、フランス、中国の思惑が一致。4カ国首脳はじめ、計52カ国の代表団が式典に出席した。 しかし、軍事パレードにはロシアの大国化路線に懸念を抱く欧米だけでなく、中国も武官などを列席させ、ただけで首脳が参加を見合わせるなど、冷戦後の新国際秩序形成をめぐる駆け引きも展開された。

赤の広場のパレードには、約4000人の退役軍人や、現役の空てい部隊などが参加した。エリツィン大統領はレーニン廟の上で初めて演説。対ドイツ戦での旧ソ連の貢献をたたえ、同時に自分の功績である冷戦終結の意義を強調した。クリントン大統領、メージャー英首相は、西側首脳として初めて赤の広場の公式行事に臨んだ。江沢民・中国国家主席も参列した。

軍事パレードは当初、赤の広場で実施する予定だったが、クリントン大統領らが出席に難色を示したため、モスクワ南西部の戦勝記念公園に変更された。

ロシア訪問中の江沢民・中国国家主席は9日、予定を変更し、対ドイツ戦勝記念式典の軍事パレード出席を見合わせた。式典2日前にモスクワ入りし、ロシアとの連帯感を強調した江主席だが、高まる中国脅威論に配慮し、露骨な「中ロ軍事同盟」の印象を避けようとしたとみられる。《共同通信》

【大相撲夏場所】3日目

大相撲夏場所3日目(9日・両国国技館)横綱、大関陣は白星のそろい踏み。しかし大関昇進を目指す関脇安芸乃島が敗れた。安芸乃島は平幕の湊富士を土俵際まで攻め込みながら、右すくい投げに屈した。横綱曙は左上手を引きつけて琴錦を寄り切り3連勝。横綱貴乃花はもろ差し、がぶり寄りで小錦を退け、こちらも土つかず。3大関は、武蔵丸が大翔鳳の攻めをしのぎ、寄り倒して3連勝。若乃花は霧島を押し出し、貴ノ浪は肥後ノ海を上手投げで下してともに連敗を免れた。関脇魁皇、小結貴闘力は初白星。新小結の剣晃は3連敗。平幕の武双山は3連勝と元気いっぱい。《共同通信》



5月9日のできごと