平成2270日目

平成7年3月27日(月)

1995/03/27

【警視庁】オウム施設の捜索を続行

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東京・目黒公証役場事務長拉致事件で、警視庁大崎署捜査本部は27日、殺人予備などの疑いで山梨県上九一色村のオウム真理教施設の捜索を続行。「第7サティアン」1階の祭壇裏に多数の大型機械類を設備した部屋があることを突き止めた。

室内には大型コンピューターや神経ガスなどの解毒剤のアトロピンやプラリドキシムヨウ化メチルがあったほか、祭壇の下からはサリンの溶剤になるアセトニトリルが見つかった。

機械類のほか解毒剤が見つかったことからサリン製造の実験室だったとみられ、採集した残留物を長野県松本市、東京の地下鉄、同村の悪臭騒ぎの3つの事件の検出物質と照合鑑定し、施設内でのサリン製造の裏付けを急ぐ。《共同通信》

「礼拝堂」は信者たちの雑居棟だったー。山梨県上九一色村のオウム真理教の施設のうち、捜索初日に約50人の信者が倒れているのが見つかった「第10サティアン」(礼拝堂)。捜索のため踏み込んだ捜査員らは、大量の注射器と点滴器具、我慢できないほどの異臭に驚いた。

第10サティアンは道場とも礼拝堂ともいわれていたが、実際は信者らが雑魚寝する居住区。建物の1階は角材などが転がった作業所。2階には粗末な二段ベッドが並び、まるで寝台車のよう。間にカーテンなどはなく、信者ら100人以上がすし詰め状態だった。

あたりには、おびただしい量の注射器や点滴用器具、ブドウ糖溶液が山積みされ、信者は「自分たちで点滴を打っている」と話したという。

信者が寝ていたベッドの「上には洗濯物が雑然と干され、使用済みの紙おむつ、カビの生えたパン、ヨーグルトやバナナ、生のラーメン、栄養ドリンクが転がっていた。奥にはシャワーが男女3基ずつ計6基あったが、ふろはなかった。

「外から毒を投げ込まれる」との理由で、建物内には窓がほとんどないため「5分といられないほどの臭さだった」と捜査員。また、3階にも四畳程度の個室が数部屋設けられ、信者が2人ずつ共同生活。個室はベニヤ板と白いカーテンだけで仕切られていた。

頭にラグビーのヘッドギアのようなものを巻いた信者もいた。「PSI」と呼ばれるヘッドギアには、体につけたバッテリーから7ボルトの電流が流れ、頭に巻くと「麻原彰晃教祖と同じデータが頭に入り、瞑想にも入りやすい」という。ある捜査員が信者の子供の頭を何気なくなでたら、母親が「せっかくの尊師のデータが消えてしまう」と叫んだという。《共同通信》

「信者とか信徒といった言葉はタブー」「話の流れの要所要所でイエスと言わせるのがこつ」「時にはハルマゲドン(最終戦争)などを出し、適度に脅すことも必要」

関連施設が警視庁の家宅捜索を受けたオウム真理教は、こんな「信者勧誘マニュアル」で信者獲得に力を入れていたことが、同教団の内部資料などで27日までに分かった。

マニュアルは「こんなトークで導きは成功する」というタイトル。「死後の世界とか輪廻転生」の話から切り出し、釈迦や超能力の話を織り交ぜながら、相手の様子を見て教団の入会申込書を出すーなどと説明。「あなたはこういう高度なことが分かる人だから言ったんだ。分からない人には言わない」などと相手をおだてる「殺し文句」も紹介。逆に「信者、信徒」とか「入ろうよ」の言葉は使ってはいけない、とアドバイスしている。

また「『あなたもそう思うでしょ』『興味あるでしょ』などと、話の流れの要所要所で小さなイエスを取っていく。こちらで断定してうなずかせるのがポイント。いくつものイエスを取っておけば最後は嫌だとは言えない」など、強引とも言えるテクニックも伝授。

さらに、オウム真理教の名前を持ち出した場合について「3秒待って相手の反応を見る。大部分が否定的な反応を示すが、私も最初はそうだった、などと相手の気持ちを肯定してあげる」といったくだりもある。また、相手がなかなか入会申込書を書かない場合には「実は時間がないのよ、と言ってハルマゲドンなどを出す(適度に脅す)」とも書かれている。《共同通信》



【米アカデミー賞】「フォレスト・ガンプ」6冠

第67回アカデミー賞の発表・授賞式が27日夜、ロサンゼルスのシューライン・オーディトリアムで開かれ、ロバート・ゼメキス監督の「フォレスト・ガンプ 一期一会」が作品賞、監督賞、主演男優賞など6部門でオスカーを獲得した。

主演男優賞のトム・ハンクスは、昨年の「フィラデルフィア」に続き、2年連続で同賞を受賞した、ハンクスは、受賞あいさつで感激を抑え切れず、妻(女優のリタ・ウィルソン)へ感謝の言葉をささげる際に声を詰まらせた。

主演女優賞には「ブルー・スカイ」のジェシカ・ラング、助演女優賞には「ブロードウェイと銃弾」のダイアン・ウィースト、助演男優賞は「エド・ウッド」のマーティン・ランドー。「フォレスト・ガンプ」の対抗馬と見られていた「パルプ・フィクション」は、クエンティン・タランティーノ監督がオリジナル脚本賞を受けたにとどまった。外国語映画賞は、ロシアの「太陽に灼かれて」(ニキータ・ミハルコフ監督)が授賞した。《共同通信》

【HIV訴訟】5年半ぶりに結審

輸入血液製剤でエイズウイルス(HIV)に感染した血友病患者ら47人(死者を含む)の本人、家族が国と製薬会社5社に総額約54億円の損害賠償を求めた「東京HIV訴訟」は27日、東京地裁で1989年10月の第一次提訴以来、5年半ぶりに結審した。

HIV感染した血友病患者らが国を訴えた訴訟としては最初の結審で、判決は早ければ年内にも言い渡される。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は27日、首相官邸でボーイスカウト代表18人の表敬訪問を受けた。首相は「阪神大震災ではボーイスカウトに来てもらい被災者が元気づけられた。社会人になっても社会の役に立ってほしい」と励ましたが、スカウトたちは首相を囲んで円をつくり、右手を振り上げ「いやさか」(ますますの繁栄)と叫ぶボーイスカウトの儀式で逆に激励。首相はこれに「ありがとうございました」と答えながら深々と一礼した。この後、記者団に「いやあ、若い人はいいねえ。頼もしい」と援軍を得た表情だったが、村山政権が「いやさか」といくかどうか。

○…渡辺美智雄元外相はこの日、連立与党の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問団座長として首相官邸に村山首相らを訪ねた際、同席した社会党の深田組織局長に向かい「深田さんはもう(北朝鮮に)100回ぐらい行ったでしょ」と声を掛けた。深田氏が「まだ30回ほど」と答えると「私を含めて自民党の今回のメンバーは、ほとんどが初めてだからな」とつぶらきながら、今度は久保書記長に「あなたも何十回も行ったよね」。どうやら自分たちの「初心者」ぶりを強調して社会党を持ち上げようとしたようで、久保氏は「いや10回ほどですよ」と答えながら微苦笑。《共同通信》

【南アフリカ・マンデラ大統領】夫人を解任

南アフリカのマンデラ大統領は27日、別居中の夫人であるウィニー・マンデラ芸術・文化・科学技術次官を同日付で解任したと発表した。

ウィニー夫人は今年初めから公式の席でマンデラ政権を批判したり、大統領の制止を振り切って外国訪問したため、与党のアフリカ民族会議(ANC)内部で強い非難を浴びていた。

大統領はウィニー夫人解任の理由について「ウィニー同志が過去にアパルトヘイト(人種隔離)体制打倒で果たした役割を熟慮した上で決断した」とだけ述べた。《共同通信》

【第67回選抜高校野球大会】第3日

第67回選抜高校野球大会第3日は27日、甲子園球場で1回戦3試合を行い、大府(愛知)伊都(和歌山)神港学園(兵庫)が2回戦に進出した。

大府は同点とされた五回には、井伊の適時打などで3点を奪い、エース花井が城北(熊本)の反撃を七回の1点にかわした。伊都は0−0の七回、二死三塁から井上が決勝の一塁内野安打。四回途中から救援した海堀の好投で帝京(東京)に競り勝った。伊都は甲子園初勝利。神港学園は仙台育英(宮城)に2点の先行を許したが四回に追いつき、六回には小林が勝ち越しの2点本塁打し逃げ切った。阪神大震災の被災地、兵庫勢は育英に続き2校が初戦を突破した。《共同通信》



3月27日のできごと