1994 平成6年11月25日(金)

平成2148日目

平成6年11月25日(金)

1994/11/25

【税制改革法案】成立

消費税率5%への引き上げと、約5兆5000億円の所得減税先行を内容とする政府提案の税制改革関連4法が、25日午前の参院本会議で、与党の自民、社会両党などの賛成多数で可決、成立した。これにより、1989年4月に税率3%で導入された消費税は、創設8年後の97年4月から5%に引き上げられる。

消費税改正法は福祉財源や行財政改革を検討し、2年後の96年9月末までに消費税率を見直すことができるとの見直し条項が設けられている。今後の動向によっては消費税率が6%以上になる可能性もあり、消費税をめぐる論議は今後も継続される。

採決では、野党の新緑風会と公明党が4法案のうち所得税減税に伴う特例公債発行法案に、共産党が来年度の特別減税のための臨時措置法案に賛成した。社会党の2人が消費税法改正案に反対した。

可決された税制改革関連法は、今後の少子・高齢化社会に備えた税体系を構築するのを目的とし①消費税率を9年4月から現行の3%から4%に引き上げるとともに、税率1%の地方消費税を創設し、計5%とする②消費税増税に先行して所得税、住民税減税を実施。7年は3兆4530億円の恒久減税と2兆70億円の定率減税を組み合わせた二階建てとする―が骨子。

所得減税は、重税感の強い年収7、800万円の中堅所得者層以上の負担軽減を目的とし、税率20%が適用される所得区分を大幅に拡大した。

定率減税は、景気対策として6年の特別減税(約5兆5000億円)と同規模の減税を継続させ、消費税率の上げ幅を抑えるための時限措置として実施される。法案では7年限りだが、政府は8年も継続することを言明している。《共同通信》



【村山富市首相】福祉ビジョン明確化に全力

村山首相は25日午前、税制改革関連法が成立したことについて、首相官邸で記者団の質問に対し「高齢化社会を控えての税制改革の大きな一歩だ。(1996年の)見直し条項もあり、国民の理解を得られるようにしたい」と感想を述べた。消費税率の将来の見直しについて、首相は「予断は一切持っていない」と述べた。

また「福祉ビジョンの明確化や行財政改革を徹底的に行い、景気、財政状況を懸案して国民の納得できるような結論を出すよう全力を挙げて取り組みたい」として、見直し時期までに行革などに努力する姿勢を強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は25日朝、閣議のため国会内の大臣室に入ろうとすると、扉がまだ閉まったままで、思わず「開かずの間じゃ」。記者団相手に「時間通り行かないと…。何事もタイミングが大事」と講釈した首相。社会党の新党構想をめぐり党内対立が激化していることを聞かれても「やっぱり、それ(新党)もタイミングが大事じゃ。全体の状況をにらみながらな」と明快に解説してみせた。しかし新党の「タイミング」に関しては、党を預かる久保書記長とずれが目立っているのも事実。政界再編の扉のカギはどちらの手に。

○…社会党の久保書記長はこの日、国会内で記者会見。野党の新・新党の名称が「新進党」となったことを質問され「新・新党と言って固有名詞のように使われてきた。今までの新・新党と、新進党は違うと思うが、片仮名で書けば一緒だから。新しい文字で(名称を)続けるというのは一つの知恵かもしれない」。新進党に決まった背景を分析、しばし命名談議。激しい党内対立にもまれながら「民主主義・リベラル新党」構想を進める久保氏「なかなか新しい党の名前をつけるのは難しいんでしょう」と、こちらの「新党」命名まで考える余裕はなさそう。《共同通信》

【つくば母子殺人事件】被害者の夫逮捕

横浜港で茨城県つくば市の医師の妻子3人が他殺体で見つかった事件で、神奈川県警、茨城県警共同捜査本部は25日、殺人などの疑いで夫の医師、A容疑者(29)を逮捕した。同容疑者は犯行を自供した。

捜査本部は3人が普段着姿で素足のまま発見されたことから、殺害現場は被害者宅の可能性が高いとして、容疑者不詳の殺人容疑で家宅捜索。同容疑者から事情を聴取していた。《共同通信》

【嘉納杯国際柔道大会】開幕

嘉納杯国際柔道大会は25日、千葉市の幕張メッセイベントホールに52カ国・地域から238選手が参加して開幕。第1日は95キロ超級と95キロ級の重量2階級が行われ、95キロ超級はフランク・ミューラー(ドイツ)が、95キロ級は日本の岡泉茂(新日鉄)がそれぞれ初優勝した。

95キロ超級は世界選手権3位のミューラーが準決勝で篠原信一(天理大)、決勝でも窪田茂(東海大)と相次いで日本勢を破って制した。全日本チャンピオンで広島アジア大会同級金メダルの金野潤(綜合警備保障)は3位決定戦で篠原に敗れた。

95キロ級は1回戦で優勝候補のアンタル・コバチ(ハンガリー)が敗れる波乱があった。アジア大会同級金メダリストの岡泉がしぶとく勝ち上がり、キース・モーガン(カナダ)との決勝でも小差の優勢勝ちを収めて優勝した。《共同通信》



11月25日のできごと

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