1994 平成6年10月12日(水)

平成2104日目

平成6年10月12日(水)

1994/10/12

【プロ野球・ダイエー】新監督に王貞治氏

プロ野球のダイエーは元巨人監督の王貞治氏(54)の新監督就任を12日午前、福岡市内のホテルで正式発表、王体制がスタートした。契約は5年。根本前監督が培った基盤に立ち、腰を据えてチームの一層の強化を目指す。背番号は未定。

王監督の球界復帰は1988年に巨人を退団して以来、7シーズンぶり。根本陸夫前監督(67)は昨年末から兼務していた球団代表専務取締役に専念し、王体制をバックアップする。

根本前監督は昨年から「東の長嶋、西の王」という構想から、次期監督として王氏と水面下で交渉を重ね、王氏も「もう一度野球で勝負したい」と再びユニホームを着る決断をした。

就任記者会見は瀬戸山球団代表の経過説明で始まった。大きな舞台に慣れた王新監督もいささか緊張気味。「ダイエーの皆さんのチームを強くしたいという情熱を感じて決断した。今日が近づくにつれて緊張感が高まった」と、“晴れの日”を迎えた心境を話した。

同氏の左隣には中内オーナーと息子のオーナー代行、右隣には根本前監督と瀬戸山球団代表が並んだ会見の壇上。やや上方に見すえた視線に、チームを引き受けた責任の重さがにじみ出た。

グッと体を前に乗り出したのは、ON(王、長嶋)対決を聞かれた時だった。「最終的には、そう望まれるが、西武という高い壁を乗り越えるのはたいへん。最大限の力を引き出したい」と力のこもった口ぶり。早くもパ・リーグの監督としての抱負の一端を披露した。

中内オーナーの表情はスーパースターを招いた満足感があふれ「ファンに喜んでもらえることでしょう」と感謝した。ホテルの会見場は約130の席が満杯となるほどの盛況。期待と関心の高さを、あらためて感じさせた就任発表だった。

王氏の福岡ダイエー・ホークス監督就任が正式発表された12日、地元福岡などの関係者からは「来季は、ぜひ優勝を」と喜びや期待の声が広がった。

福岡市出身のタレント武田鉄矢さんは「うれしくてたまらない。日本のプロ野球を代表する人が博多に来るなんて」と手放しの喜びよう。「長嶋さんのような派手さはないが尊敬している。川中島の決戦のような『王対長嶋』が日本シリーズで見られると思うとわくわくする」と話した。

噴火災害が続く長崎県雲仙・普賢岳。島原第一中学校野球部の深浦充拡君(14)と牧博史君(14)は、名球会の野球教室で王さんから直接指導を受けた。「現役時代は知らないけど、すごい人だったということは知っている」と深浦君。王さんに期待することほとの問いに「優勝」と2人声をそろえた。《共同通信》



【プロ野球】FA有資格選手58人を公示

プロ野球のコミッショナー事務局は12日、フリーエージェント(FA)有資格選手名簿を公示した。今季は池山、広沢克(以上ヤクルト)秋山(ダイエー)ら12選手が資格を取得、昨年権利を行使しなかった選手と合わせて58選手が公示された。FA宣言などの手続きは一昨年と変わる予定で14日の実行委員会で承認され、労働組合・日本プロ野球選手会に示される。

案によるとFAの権利を行使する選手は日本シリーズが終了した日の翌日から10日以内に今年は所属球団に文書で通知することになっており、所属球団との占有交渉期間(シリーズ終了翌日から17日間)を経て、日本シリーズ終了の翌日から数えて18日目から他球団との交渉が解禁になる。

またFA有資格選手に対しては再契約金が認められることになっており、この場合は権利を行使したものとみなされる。《共同通信》

【村山富市首相】原発新設も容認

村山富市
https://www.kantei.go.jp/

村山首相は12日午後の予算委員会で、エネルギー政策に関し「(原発に代わって)可能な限りクリーンなエネルギーを開発すべきだが、間に合うものではない。ある程度の増設もやむを得ないのではないか」と述べ、初めて原発の新設も初めて認める考えを表明した。

稼働中の原発を容認した先月の社会党大会では「建設中および更新を必要とする原発については慎重に対応する」との活動方針を決定しているが、首相答弁は社会党委員長として、原発容認にさらに踏み込んだものとみられる。

小選挙区区割り法案成立後の衆院解散・総選挙については「当面の内外の問題を十分に検討し判断しなければならない。直ちに(解散)という意見にはくみし得ない」と述べ、早期解散にあらためて慎重な考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○…「気が弱いのでやじが飛ぶとやりにくいんです」ー。12日、衆院予算委員会に臨んだ村山首相は開会間もなく「愛知の参院再選挙で自社さきがけ連立政権は否定されたのでは」と迫られると、「自民党も55年体制のころどは変わった」と答弁。やじの集中砲火を浴びたが、初体験の予算委も二日目ともなれば慣れもあってか、こんな冗談でやじを収めた。休憩中も記者団に「(質疑が)よく聞こえなくなるから」とマナーの悪さを指摘しながらも、「しかし、やじも(委員会の)空気を盛り上げるのにはいいかもな」とこれまた余裕の表情。

○…自民党の小渕副総裁は、この日午後、党本部で開かれた全国政調会長会議であいさつ。「党が政策を誠実に実行してきたことは実績が示しているが、地味な政策努力だけで果たして政治をやっていけるのか。国民に大きな期待と夢を与えるものをつくっていかなくてはいけない」と強調、池田政権の所得倍増計画、田中政権の列島改造論を例に挙げてはっぱをかけた。「21世紀に向け、大きな期待の寄せられるビジョンを展開しなければならない」と声を張り上げてぶち上げたが、日ごろ“地味”との定評の小渕氏もパフォーマンス作戦に転換した?《共同通信》

【陸上自衛隊】第2陣がゴマ入り

80万人を超すルワンダ難民の人道援助を目的に派遣された陸上自衛隊本隊(神本光伸隊長)の第2陣120人が12日午前(日本時間同日午後)、C130輸送機で活動拠点であるザイール東部ゴマの空港に到着した。本隊の現地入りは、25日に日本を出発する第3陣の到着で完了する。

第2陣の合流で「ルワンダ難民救援隊」は主力がそろい、医療、防疫、給水などの任務遂行の本格的態勢が整ったことになるが、現地は雨期に入って衛生環境の悪化が想定されるほか、一部のザイール兵による略奪行為が頻発するなど治安情勢も不安定。自衛隊にとっては撤収期限の12月末まで気が抜けない状況が続きそうだ。

救援の中心となる医療活動については、既にゴマ市内の国立ゴマ病院で診療が始まっている。今後は北キブ州立衛生検査所に医官を派遣するなど、防災面での活動もスタートする。給水はスウェーデンの非政府組織(NGO)から引継ぎを受け、20日ごろから自衛隊が主体となって生活用水の整備を進める。

広報官によると、第1陣の隊員らは疲労が出始めており、任期中に交代で2泊3日の休暇ナイロビで取らせる計画が進んでいる。《共同通信》



10月12日のできごと

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