平成2092日目

1994/09/30

この日のできごと(何の日)

【村山富市首相】所信表明演説

村山首相は30日午後の衆院本会議で所信表明演説を行った。引き続き参院本会議でも演説した。首相就任後2度目の演説で、「人にやさしい政治」「安心できる政治」をあらためて掲げ、「改革すべきは大胆に改革しなければならない」と強調した。

演説は内政に比重を置き、衆院選挙制度改革に伴う小選挙区区割り法案の早期成立と、消費税率の5%引き上げを盛り込んだ税制改革法案の今国会提出を表明。

消費税アップではその前提として「行政改革の断行こそこの内閣が全力を傾けて取り組まなければならない課題」と行政改革を内閣の最重要課題と位置付けた。その上で歴代首相としては初めて「政と官の役割分担」に言及、官僚主導の政策決定を排除して改革を進める強い決意を明らかにした。《共同通信》

臨時国会は30日午後、衆院副議長のポストの配分に絡んで村山首相の所信表明演説を行う衆院本会議の開会をめぐり与野党が激しく対立、与党側は野党統一会派「改革」の大半が欠席する中での本会議開会に踏み切った。ただ改革のうち「旧改革の会」の西岡武夫氏ら6人と、共産党、民主新党クラブは出席した。

野党側が所信表明演説をボイコットしたのは佐藤首相時代の1966年12月以来、28年ぶり2回目。参院本会議でも所信表明演説が行われたが、新緑風会と公明党は全員欠席した。《共同通信》

村山首相は30日、野党統一会派「改革」の議員が衆参両院本会議ボイコットするという異例の事態の中で、行政改革に力点を置いた所信表明演説をした。重要課題を抱えた臨時国会の論戦のスタートとなる演説に意欲的だっただけに、首相は大量欠席には「残念だった」と、硬い表情で感想を漏らした。

国会の与野党折衝の行方について首相は「国会が決めること。策を講じることはできないから自然体で」と繰り返していたが、開会まで3時間近く待たされたいらいらがあったのか、演説はやや早口で予定より3分早く終了した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【政界談話室】

○…村山首相は30日、社会党が販売している首相の顔写真入りのテレホンカードなどの“村山グッズ”が順調な売れ行きを見せていることについて記者団から感想を聞かれると「自分では見ていないからなあ」と気恥ずかしそう。販売が予定されている首相をモデルにした「トンちゃん人形」にも予約が舞い込んでいるという人気ぶりに記者団が「評判がいいが」と聞くと照れ笑いしながら「なんでかねえ。分からんな」「不思議だねえ」。しかし、開会初日を迎えた国会の方は衆院副議長ポストをめぐり、激しく対立。野党側は早くも首相退陣を要求、国会での村山人気は厳しい状況。

○…渡部恒三新生党代表幹事代行はこの日午前の「改革」議員総会で、自ら手を挙げて登壇。衆院副議長のポスト問題で「与党から議長、野党第一党から副議長が民主政治の鉄則だ」と怪気炎を上げた。続けて「われわれは河野外相が(海外出張で)代表質問に間に合わなくともいいと今までになく譲歩している。国会議員になって25年、譲ってばかりいる弱い男と言われているが、ここで譲れば議会政治の将来に禍根を残す」と対決姿勢。自民党時代に国会対策委員長も経験した同氏だが、新会派結成で強い男に“変身”した?《共同通信》

【自衛隊】“ルワンダ難民救援”第一陣が出発

ルワンダ難民救済のためザイール東部のゴマに派遣される自衛隊本隊の第一陣100人が30日午前、成田空港から出発した。ケニアの首都ナイロビを経由して10月2日にゴマに入り、本格的な救援活動を始める。国連平和維持活動(PKO)に基づく初めての自衛隊海外人道派遣だが、現地の治安悪化が伝えられており、不安を残した中での派遣となった。《共同通信》

【台湾・徐立徳副院長】来日

台湾要人訪日をめぐって日中間の対立が続いている中、台湾の徐立徳・行政院副院長(副首相に相当)が30日夜、台北発の中華航空機で那覇に到着した。副院長は1972年の台湾と日本の断交後に来日した台湾要人としては最高位となる。

副院長の来日は、2002年アジア大会招致委員長として、2日から開幕する広島アジア大会に出席するのが名目。中国政府は「一つの中国」の原則を崩すとして反発を強めており、副院長の日本滞在中の行動が注目される。

徐副院長は那覇空港で、「(広島アジア大会参加後に)東京にも行く」と言明したものの、日本の要人との会見予定については「まだ様子を見なければならない」と慎重な姿勢を示した。

台湾筋によると、副院長は沖縄中部のリゾート地で一泊、1日午前は県内を観光した後、午後の全日空便で広島入りし、2日のアジア大会開会式に出席する。《共同通信》



9月30日 その日のできごと(何の日)