平成2007日目
1994/07/07
この日のできごと(何の日)
【松本サリン事件】第一通報者、関与を否定
長野県松本市の有毒ガス事件で、第一通報者の会社員(44)=入院中=は7日午後、病室で弁護士や家族らと約1時間面会し「毒ガスの製造方法の知識もないし関心もない」と話し、事件への関与を再び否定した。
また、これまで記憶があいまいだった通報前の約2時間前の行動について「本を読んだり、テレビを見ていた」などと話し、通報の約30分前に妻の具合が悪くなったとしている。
一方、県警捜査本部はこの日も会社員からの本格的な事情聴取を見送った。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【政界談話室】
○…自民党の加藤新政調会長は7日、就任あいさつで社会党本部を訪れ、関山政審会長と会談。党本部は初めてという加藤氏は書記局の部屋を眺めながら「社会党の方に聞くと狭くて汚いというが、立派じゃないですか」。歴代委員長の写真が並んだ委員長室のソファに座っては「歴史が感じられますねえ」と持ち上げた。会談後「皆さんきちんと仕事をされ、自民党が負けているなと思いました。一緒に仕事ができます」と自社連立に自信のほどを示したが、社会党書記局員からは「自民党の政調会長が来るとは」と戸惑いの声も出ていた。
○…新生党はこの日、合同幹事会を開き、常任幹事会に全議員のオブザーバー参加を認めるなど「開かれた党」づくりに向け、スタートを切った。とかく「民主主義的手続きに欠ける」と他党から批判される同党だが、この日は「細川元首相が提唱した(野党の)影の内閣をつくるべきだ」「新党を念頭に懇親会を若手でつくっているが、幹部も奨励してほしい」などの意見が若手議員らから出た。こうした光景に最近、小沢代表幹事に批判的な姿勢を示している奥田前衆院議院運営委員長も「なかなかよい雰囲気になってきたな」と目を細めていた。《共同通信》
【野党】8党派が「改革推進協」
野党8党会派は7日午後、国会内で党首、代表者が会談し、6月29日の首相指名選挙で「海部元首相」に投票した自民、社会両党の離党、造反議員にも呼び掛けて、「改革推進協議会」(座長・羽田新生党党首)を設置することを決めた。
同協議会の組織として12日「合同選挙対策本部」を発足させ、小選挙区の候補者調整や参院愛知選挙区の再選挙の候補者選定など衆参の選挙対策に取り組むことを確認した。18日からの臨時国会後には海部元首相らの合流が見込まれており、「改革」は当面、衆院で200人規模の野党勢力結集を目指す。新・新党結成を視野に入れた大統一会派に発展する可能性もあることから、「自社連携」に対抗した再編の一方の軸となりそうだ。
この日の会談では、日本新党の細川代表が新制度による早期の衆院解散・総選挙に向け「選対本部を早急に設置した方がいいのではないか」と提案。①300小選挙区の候補者発掘②候補者割り振り③選挙協力を目的に各党の代表者、選対責任者による合同選対本部の設置で一致した。
首相指名選挙直後に8党会派で結成した「野党連絡協議会」については、自社両党の造反議員にも参加を呼び掛け、幅広い努力の結集を目指すため「改革推進協議会」に衣替えすることになった。改革協は、8党会派の党首、代表者を中心に構成する「改革首脳会議」を最高機関とし、座長に羽田、最高顧問に細川両氏が就任した。
首脳会議の下には各党の代表幹事、書記長クラスの「代表者会議」を置き、合同選対本部はこの直属機関となる。また代表者会議の下部機関として国会対策に当たる「政務幹事会」と政策調整の場となる「政策幹事会」が置かれる。《共同通信》
【大相撲名古屋場所】5日目
大相撲名古屋場所5日目(7日・愛知県体育館)大関陣は二日続けて安泰だった。武蔵丸は春日富士を難なく突き出し、かど番の若ノ花は小結寺尾を押し出してともに全勝を守った。貴ノ浪は旭道山を豪快に決め出し、横綱昇進を目指す貴ノ花はうるさい智ノ花を寄り倒した。武双山は舞の海に不覚を取り、琴錦も敗れ、両関脇はいずれも2勝3敗となった。平幕でただ一人勝ちっ放していた大至は初黒星。《共同通信》
【プロ野球オールスターゲーム】ファン投票結果発表
プロ野球オールスターゲーム運営委員会は7日、東京・内幸町のコミッショナー事務局でファン投票の最終結果を発表した。総投票数は史上最高だった昨年を20万票以上上回る163万3509票。両リーグを通じて最多得票はパ外野手・秋山(ダイエー)の50万9964票で、1978年の王(巨人)の50万7204票を超える、史上最多得票だった。秋山は西武時代から10年連続のファン選出。初選出は松井(巨人)ら6人となっている。
セでは阪神から6人が選ばれた。藪はセの新人投手としては90年の与田(中日)以来の選出。昨年、ファン選出されながら、故障選手のため出場資格がなかった亀山は2年ぶりに選ばれた。首位巨人からは松井だけ。昨年に続く1人のみの選出となった。ヤクルト勢は古田と池山の2人。
パでは西武から清原、石毛ら5人。清原は入団以来、9年連続のファン選出で、石毛の13度目は両リーグを通じて最多。投手では伊良部(ロッテ)が選ばれ、野茂(近鉄)は入団5年目にして初めて選出されなかった。4日の最終中間発表から逆転選出されたのは伊良部、八木(阪神)イチロー(オリックス)の3人。イチローは25万票以上を上積みして外野手で2位に入った。
監督推薦は8日に発表され、全陣容が決まる。オールスターゲームは19日に西武球場、20日にナゴヤ球場で行われる。《共同通信》
【ドナルド・トランプ氏】エンパイア・ステートビルを買収
米不動産王として知られるドナルド・トランプ氏は7日、アジア、欧州の投資家グループと共同で、二ューヨークのエンパイア・ステートビル(102階建て)を買収したと発表した。買収額は4200万ドル(約41億4000万円)程度とされ、トランプ氏は50%を投資したとみられる。
1987年十月のブラックマンデー(株式暴落)以降、カジノ経営の失敗などで多額の借金を抱え込み、鳴りを潜めていた同氏にとっては久々の大型ビジネスだが、法人、個人合わせて約750の入居者は「単なる投資なのか、再開発を目指すのか」と買収意図を測りかねている。
ニューヨーク市の記録によると、ビルの所有者だったEGホールディング社は昨年10月に投資家グループ「NS1999アメリカン」への売却に合意。同グループは先週末、トランプ氏と合弁企業を設立し、共同で買収する契約を結んだ。NSアメリカンは香港の投資家が中心とみられるが、日本人が含まれているかどうかなど実態は不明。
買収契約では、ビルは2075年まで賃貸され、グループは年間5%の賃貸収入を得る。ただ、この比率はエンパイアのような有名資産にしては極めて低いとされ、不動産業界筋では「いずれ収益性の高いコンドミニアムに変えるのでは」などの観測が浮上している。《共同通信》