平成1996日目

平成6年6月26日(日)

1994/06/26

【自民、社会、さきがけ】急接近

羽田内閣総辞職を受け、自民党は26日の総裁・5役会議で、社会、新党さきがけ3党との政権協議を最優先に取り組む方針を決め、森自民党幹事長は同日夕、久保社会党書記長と会談し、新政権の早期樹立と3党党首会談の開催を提案した。社会党はこれを受け入れ、27日午前10時から国会内で事態収集のため、河野・村山会談が行われることになった。《共同通信》

自民党・河野洋平総裁

自民党の河野総裁は26日午前のNHKテレビ番組で、自民、社会、新党さきがけ3党を軸にした新連立政権の可能性について「政権は野党に移るのが常道だ。理論的にはそうなる」と述べ、3党の連立に前向きな考えを表明した。

同時に河野氏は「政局の混乱を収拾する責任は野党側にある。(細川)連立政権では自民党の政策を継承したのだから、(3党の)政策はそう違わない」と強調。社会党、新党さきがけと緊密な政権協議を行う考えを示した。

首相候補選出については「どういう決め方をするかは、密室ではなく、だれが見ても分かる方法が必要だ」と指摘。河野氏自らが首相候補になることについては「断定はできない。だれならばマジョリティー(多数)を集めることができ、政治の幅を広げられるかを考えないといけない」と述べ、柔軟に対応する考えを強調した。

社会党・村山富市委員長

社会党の村山委員長は26日、NHK番組に出演し、連立与党との政権協議を第一義的に進める意向を示した上で「それができなければ、そのままでいいとはいかない。今の自民党と組むこともあり得る」と述べ、自社連立政権も模索する考えを示した。

村山氏はこれまで自社連立政権を否定してきた点に関し「自民党の分裂は期待できない。自民党全体の主導権をハト派が握って、憲法改正を主張する意見が弱くなっていれば話し合いができる」と述べ、自民党本体との政権協議も可能との認識を示した。

さらに村山氏は「できた政権の性格によって、暫定政権で選挙管理内閣として(衆院を)解散し、主権者の判断によって政権の枠組みを決めることはあり得る。憲政の常道として永田町だけの数合わせでなく、主権者の判断を求めて出直すことがあってもいい」と述べ、選挙管理内閣の可能性も指摘した。

新党さきがけ・武村正義代表

新党さきがけの武村代表は26日午前のNHK番組で、新たな連立政権での自社両党の連携について「社会党が提示した政策をのむ自民党であれば、政権の可能性も出てくる」と述べた上で「われわれが汗をかくこともさせてもらう」と、さきがけが自、社両党の間の橋渡し役を務めることに積極的な姿勢を示した。

また、一部で指摘される武村首相説については「われわれは少数勢力で、考える立場にない。村山委員長でなければいけないとは言っていないが、ぜひ本気で受け入れてほしい」と、社会党の村山委員長を首相候補に推す方針を強調した。《共同通信》



【天皇皇后両陛下】米国から帰国

米国を公式訪問していた天皇、皇后両陛下は26日夕、政府専用機で東京・羽田空港に帰国された。両陛下は17日にわたる旅の疲れも見せず、しっかりとした足取りでタラップを降りられた。

空港内の貴賓室では、皇太子、秋篠宮両ご夫妻ら皇族方、前日に総辞職したばかりの羽田首相らが出迎え、両陛下は日焼けした顔に笑みを浮かべながら一人ひとりに声を掛け、にこやかにあいさつされた。

帰国行事で、羽田首相は「今回のご訪問により日米両国の相互理解と友好関係がさらに深まったものと確信いたします」とあいさつ。天皇陛下は「米国民が建国の理想を抱きつつ、さまざまな背景を持つ人々が協力し合い社会をより良いものにしていくよう努めている姿に深い感銘を覚えました」と述べられた。《共同通信》

【硫黄島】旧島民らが戦没者を慰霊

太平洋戦争中の昭和19年、本土に強制疎開させられた硫黄島(東京都小笠原村)の旧島民らの墓参団185人が26日、同島を訪問、旧島民が眠る墓地や玉砕した壕などの戦跡を訪ね犠牲者の霊を慰めた。

同島には港がないため、一行は午前8時すぎから西海岸沖に停泊した「おがさわら丸」から小舟に移り相次いで上陸、島の土を踏んだ。《共同通信》

【羽田孜首相】米・クリントン大統領と電話会談

羽田首相は26日午前、首相公邸でクリントン米大統領と電話で約10分間会談し、内閣総辞職した背景を説明した上で日米包括経済協議について「後退させることなく、お互いが話し合って道を開いていきたい。事務当局にはそうした方向で努力するよう指示してある」と伝えた。

首相は「選挙制度を含む政治改革、市場開放を含む経済改革、行政改革などの改革努力は一歩も後退させないようにしたい」と述べ、日本の改革努力に変わりがないことも強調した。

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発問題に関して、首相は「米国の努力によって最近、事態に一歩前進がみられ、今後も米国、韓国と緊密に連絡を最りつつ、日本として果たすべき役割を果たしていきたい」と伝えた。

これに対しクリントン大統領は「日米の協力関係の強化に向け、首相が与えてくれた指示に感謝する。北朝鮮問題について、今後も密接に協力していきたい。包括経済協議の面でも進展を図っていきたい」などと述べた。さらに大統領は「個人的にも羽田首相の政治家としての能力、人格に感服してきた」とたたえた。

羽田首相が米キャンプデービッドの大統領別荘に電話して、会談が行われた。《共同通信》



6月26日のできごと