平成1963日目

1994/05/24

この日のできごと(何の日)

【羽田孜首相】消費税率引き上げを示唆

衆院予算委員会は24日、平成6年度予算案に対する2回目の総括質疑を行った。

羽田首相は税制改革に関し「高齢化社会に向け、所得、資産とかのバランスも大事だが、広く薄く負担するのでなければ対応できない」と述べ、消費税率引き上げへの意欲を強調した。また、増減税について首相は「一体処理」で解決する原則を示し、景気への効果なども考慮して「(増減税に)時間格差をおく」と減税先行を明言した。

羽田首相は政界再編に関連し、細川連立政権時代に社会党などとの政策協議を通じ「私たちも弱者、生活者重視の方に近づいた」と指摘。「その中に日本が新しく歩むべき道は示されている。自民党も一つの勢力だろう。二つの大きな勢力が今後望まれる」と述べ、自民党と非自民勢力を念頭に二大勢力への再編に期待感を表明した。《共同通信》

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【国連軍縮広島会議】

国連軍縮広島会議は24日午後、「核軍縮をめぐる現状」と題する全体会議で、来年に期限切れを迎える核拡散防止条約(NPT)延長などの問題について討議した。

米国エネルギー省のローレンス・シャイマン不拡散担当顧問がNPTの無期限、無条件の延長を訴えた。

これに対し、NPT未加盟のインドのプラカッシュ・シャー駐日大使が「NPTは米国、ロシアなど5保有国には拡散を認め、他には認めない不平等条約で、核廃絶にもつながらない」と強く避難、NPTの枠外にあって核保有能力があるとされる「核敷居国」の立場をあらためて打ち出した。

さらに核敷居国の問題について、オーストラリア外務・通商省のレズ・ラック核担当補佐官が「核開発によって開発にかかる人材や費用を市民が負担することになる」と述べ、軍事予算に反比例して経済水準が下がることを指摘した。《共同通信》

【日米両政府】包括的協議再開を合意

日米両政府は24日午前、包括経済協議の焦点となっていた客観基準の取り扱いについて、数値目標は導入しないことなどで基本的に一致、協議を再開させることで合意したと発表した。

合意を受けて羽田首相とクリントン大統領は電話で会談した。また柿沢外相もカンター通商代表と電話会談した。

これにより、細川首相(当時)とクリントン大統領との間の2月の首脳会談で、日米関係では極めて異例の決裂という事態を招いた包括協議は約3カ月ぶりに再開への道が開けた。《共同通信》

【藤井裕久蔵相】「コメの凶作は天の恵み」

「(細川首相にとって)コメの凶作は天の恵み、誠にラッキーだった」「第二種兼業農家には、ほっておいても10年か15年でいなくなる」。24日の衆院予算委員会で自民党の野中広務氏は、藤井蔵相(新生)が昨年12月、自宅に取材にきた記者にこのような問題発言をしていたと指摘した。

問題発言は、野中氏が蔵相との記者懇談メモと称するものを紹介した中にあった。真偽のほどは定かではないが、藤井蔵相は答弁で「一つ一つ(発言内容)は、覚えていないが、新農政が極めて大事なこと。政治改革が大事であることは申し上げたと思う」と述べ、発言内容について肯定も否定もしなかった。

野中氏によると、藤井蔵相は昨年12月7日の夜、記者にコメの凶作について「減反分の補強は考えなくて良くなった。40万トンを(転作で)減らすのは大変で(細川首相にとって)天からの恩恵、誠にラッキーだった」と述べた。

コメの市場開放をする場合の農業政策について「(農家への)ばらまき的施策はやらねばならないし、政策的配慮も必要だが、たとえやっても極めて少額になる。第二種兼業の農家は、新農政ではやる気のある人に譲ってもらうことになっている。大きな声では言えないが(二種兼農家は)っておいても10年か15年でなくなる。そういう人に転作支援のために金を出すような考えは政権内部にはない」などと語ったという。《共同通信》



5月24日 その日のできごと(何の日)