平成1920日目

平成6年4月11日(月)

1994/04/11

【連立与党】分裂状態に

連立与党は11日午前、代表者会議を開き細川首相後継問題について協議を再開した。その結果、代表者会議での協議をなお続行し、村山委員長が10日に呼び掛け新生、公明両党が拒否した党首会談は必要に応じ開催することで合意した。このため公式の党首会談は当面見送りとなり、決定的な与党内対立は回避された。

しかし社会、民社、新党さきがけの3党党首は11日正午すぎ国会内に集まり対応を協議した。協議には参院の民主改革連合代表も出席した。与党の二極状態が強まる中で、双方が連立組み替えを視野に入れ自民党との連携を探るなど、後継問題は一層複雑となってきた。

新生、公明両党は羽田副総理兼外相を有力な候補とする一方で、自民党からの離党を条件に渡辺元外相にも非公式に打診した。渡辺氏は両党との連携に意欲を見せながらも、共に行動する議員の確保にめどがつかず態度を決めかねているもようだ。

これに対し、新生、公明両党批判を強める新党さきがけの武村代表(官房長官)は自民党改革派との連携をにらみ海部元首相、後藤田前副総理らとの接触を重ねている。

新党さきがけは11日、新勢力結集の軸となる政権基本構想をまとめた。これをてこに社会党など与党内リベラル勢力と自民党の一部との提携を探る構えだ。一方、自民党は与党の出方をなお見守っているが、与党からの切り崩しを警戒、11日昼の河野総裁と五役との会議などで党の結束をあらためて確認する。しかし渡辺元外相陣営、改革派など分裂模様の入り組んだ動きとなっている。

与党党首会談は武村氏、大内民社党委員長の主張を基に10日の代表者会議で久保社会党書記長が提起した。村山委員長は細川首相に呼び掛けを要請したが首相は「辞意を表明したのでその立場にない」と拒否した。このため村山委員長が各党に呼び掛けたが、新生、公明両党は「代表者会議で話し合うことになっている」として拒否を回答した。《共同通信》



【細川護熙首相】引き続き政治改革を

衆院の小選挙区を策定する衆院選挙区画定審議会の初会合が11日午前、首相官邸で開かれた。会合に先立ち細川首相が委員7人に辞令を交付した。

初会合冒頭のあいさつで、細川首相は「私の一身上の問題で総理を辞することになったが、政治改革は国政の大事な課題として次の内閣に引き継がれていくべきだ」と次期政権も積極的に政治改革に取り組むべきだと主張。続いて前慶應義塾長の石川忠雄氏を会長に選任した後、審議に入った。自治省から政治改革4法の概要、国会審議の経過の説明を受けた後、今後の審議日程について協議した。《共同通信》

【自民党・渡辺美智雄元外相】党内世論見極め

自民党の渡辺美智雄元外相は11日午前、都内の渡辺派事務所で記者団の質問に答え、渡辺氏が新生党などと連携する可能性について「政策で一致できるかどうかと、自民党内でどれくらい支持者が得られるかを見定めなければ結論は分からない」と述べ、党内で賛同者がどの程度になるかを慎重に見極めた上で行動する考えを示した。

党内に残って政権に参加する可能性については「自民党が一党で多数を占められるなら結構だが、そうではない」とし「最終的な綱引きでどうなるか分からない」と当面は党内世論を見極めたいと強調した。

【自民党】党内結束を確認

自民党は11日、党本部で総裁・五役会議、副幹事長会議を開いたほか、各派閥、議員集団もそれぞれ会合を開き、後継首相問題への対応を協議した。党執行部は①党の一致結束を重視する②自民党主導の政権づくりを目指す―などの方針を確認した。-

三塚派は同日夜、都内で幹部会を開き、党内結束を図るため①自民党独自の首相候補を早急に決める②政治改革、党改革、外交、景気対策など具体的政策を明示する—の2点を確認、12日の役員会で提案することを決めた。独自候補を河野、渡辺両氏のうちから機関決定することで、党内分裂は避けられるとの戦略だ。

渡辺派は渡辺政権実現のため、離党し新党結成するかどうかをめぐって賛否両論が噴出。若手中心に「渡辺氏の決断についていく」と、強い決意が示された。これに対しベテラン議員らは次は短期政権との認識から「愚の骨頂」(原健三郎元衆院議長)と自重を求めた。若手らは党内での支持者獲得を始めた。

渡辺派以外の三塚、宮沢、河本各派は党の団結を強調し、連立与党からの切り崩しを警戒。「連立与党が元のさやに納まることもある」(三塚博前政調会長)と、なお政局全体を注視していく姿勢が強い。同日午後は三塚氏と小渕恵三元幹事長が会談するなど、各派幹部間の情報交換が行われた。

超派閥の議員集団「刷新の会」(中山太郎会長)は日米関係の修復、朝鮮半島の危機管理などの政策を軸にした自民党中心の政権づくりで一致。「政治改革推進議員連盟」(海部俊樹会長)は「どんな内閣でも政治改革を逆行させないことが前提」との考えで合意した。《共同通信》

【郵政省・江川放送行政局長】「当確」誤報多過ぎる

郵政省の江川放送行政局長は11日の記者会見で、昨年7月に行われた総選挙のテレビ報道に触れ、「テレビが一度当選確実を打ちながら落選する誤った当確が多かった。誤報がないようにNHK、民放各局に注意したい」との考えを明らかにした。テレビ朝日の椿発言でテレビの政治報道の在り方が問われている中、テレビの選挙報道に慎重な対応を求めるのが狙いのようだ。

局長は具体的にどのような形で注意するかについては現在検討中として明言を避けた。注意する法的根拠としては放送法第3条の2の「報道は事実を曲げないですること」を挙げたうえで局長は、「誤った当確報道をして迷惑している人がいる。そこまで報道していいのか」と各局の報道姿勢に反省を求めた。郵政省によると、昨年の総選挙で、NHKと民放キー5局が誤って当確を打った件数は計19件。《共同通信》



4月11日のできごと