平成1906日目

1994/03/28

この日のできごと(何の日)

【JR西日本、南海電鉄】関西空港線の旅客運賃を申請

関西国際空港会社とJR西日本、南海電鉄の間で空港連絡鉄道の線路使用料交渉がまとまり、同空港会社は28日、運輸省に認可申請した。これを受けて、JR西日本と南海電鉄も同日、関西空港線の旅客運賃と特急料金を同省に認可申請した。

空港会社の申請によると、鉄道2社が共同使用するりんくうタウンー関西空港間6.9キロの線路使用料は、JRが年間約42億円、南海が同約32億円。使用料は輸送実績の増加に応じて増額されるという。

一方、鉄道2社が申請した旅客運賃は、両社とも営業キロに応じた現行の運賃に関西空港線専用の加算運賃を加えた。特急料金はJRが50キロまで1220円、100キロまで1630円、南海は450円の全区間同一料金となっている。

JR「はるか」は、運賃と特急料金込みで京都ー空港3430円、新大阪ー空港2930円、天王寺―空港2230円。南海「ラピート」は、なんばー空港が1250円になる。関西空港線の営業運転開始は6月15日。「はるか」と「ラピート」は9月4日から運行される。《共同通信》

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【白石鉱次郎さん】単独無寄港世界一周に成功

史上最年少で単独無寄港による世界一周に挑んだ白石鉱次郎さん(26)=神奈川県鎌倉市=のスピリット・オブ・ユーコー号が28日午後、静岡県松崎港に176日ぶりに帰港、4万キロの一人旅を終えた。

これまでの最年少記録は27歳のフランス人。白石さんはヨットマンだった故多田雄幸さんに師事、一昨年秋と冬に2回世界一周に挑んだが艇の故障で断念。昨年10月3日、同港を出港した。《共同通信》

【第66回選抜高校野球大会】第3日

第66回選抜高校野球大会第3日は28日、甲子園球場で1回戦4試合を行い、北陽(大阪)高知商(高知)常総学院(茨城)智弁和歌山(和歌山)が初戦を突破し、2回戦へ進んだ。

北陽は五回に3安打などで2点を先取。八回には森山の左中間三塁打で貴重な1点を加え、3−0で快勝した。桐蔭学園(神奈川)は、北陽のエース嘉勢に2安打に封じ込まれた。前半、那覇商(沖縄)のミスにつけ込んだ高知商は6−0で勝った。沖縄県勢は出場6大会連続の初戦敗退。常総学院は清本が岡山理大付(岡山)を散発3安打に抑えて3−0で勝った。智弁和歌山は、秋田(秋田)に後半反撃されたが逃げ切った。秋田の敗退で、北海道、東北勢は姿を消した。《共同通信》

【細川護熙首相】新資料提出を拒否

参院は28日午前の本会議で、日切れ法案のうち平成6年度所得税特別減税臨時措置法案など5法案に関する趣旨説明と質疑を行った。この中で細川首相は佐川急便からの1億円借り入れ問題に関し野党側が強く求めている新たな資料提出について「1億円を借りたのは事実だが完済し、できる限りのものは既に提出しており、これ以上提出することは考えていない」と拒否した。

また深山正敏・元秘書の証人喚問要求についても「証人喚問は国会が決めることだが、私自身が事務所を通じ元秘書から事情聴取して既に答えてきたし、(今後も)答えるのでご理解を願いたい」と述べ、喚問にも応じない姿勢を示した。

同日午後は参院地方行政委員会で、消防施設強化促進法改正案と新東京国際空港周辺整備特別措置法改正案の日切れ2法案を可決した。両法案は所得税特別減税臨時措置法案、NHK予算など残る日切れ16案件(14法案、2承認案件)とともに一括して29日午後の参院本会議で可決・一部成立の見通し。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は28日、首相官邸で開かれた行政改革推進本部の「輸入促進・市場アクセス改善・流通作業部会」の初会合に出席、「構造改革に向けて開かれた経済社会をつくることがわが国に求められている」とあいさつ。この後、記者団が「開かれた経済社会の具体的なイメージを持っているのか」と突っ込むと、首相は「いや、そういうわけでは…」と苦笑い。「規制緩和を進めることで、開かれたイメージにするという意味にすぎないのか」とたたみかけられて、「ええ、まあ、そういうことです」と頼りない答え。イメージの方も得意のファジー?

○…自民党の河野総裁はこの日、共同通信主催の「きさらぎ会」で講演。平成6年度予算案の審議入りが遅れていることについて「過去2月に本予算案を提出したのは、石橋、岸、竹下内閣の3つしかない。いずれも国会会期中に内閣は交代している」と細川内閣の運命を「予告」。さらに「今回は3月になって予算を提案して、もう数日で4月になるのに審議が始まらない。審議の遅れは細川首相の疑惑解明に(与党が)積極的でないことに原因がある」と首相批判。全力を挙げた石川県知事選に敗れ、強気一本やりの戦術はエスカレートするばかり?《共同通信》

【中国・江沢民国家主席】韓国・金泳三大統領と会談

中国を公式訪問中の金泳三韓国大統領は28日午前、北京の人民大会堂で江沢民国家主席と首脳会談を行った。国際的な焦点である朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題への両国の対応策を中心に、北東アジア情勢や中韓両国の経済協力問題などについても突っ込んだ協議を行ったとみられる。

北朝鮮の核問題は国連安全保障理事会で対応が協議されるなど緊迫の度を加えており、中韓首脳会談の最大議題として浮上した。韓国側は会談で、対話による核問題の解決に向け、中国に北朝鮮への影響力行使を要請したもようだ。さらに安保理で経済制裁問題が協議された場合の中国側の協力を求めたとみられる。

大統領同行筋によると、金大統領は会談で中国に対し、北朝鮮が南北対話再開に応じ、国際原子力機関(IAEA)の全面的な査察を受け入れるよう影響力の行使を要請するほか、経済制裁問題が国連安保理で討議された場合に備え、中国の協力を求める。

大統領はまた、日韓首脳会談で細川首相が安保理が経済制裁などの措置を決定した場合には、日本は憲法の範囲内で責任ある対応を取ると強調したことなどを一例示。中国も北東アジア地域の平和と安定のために肯定的な役割を果たしてほしいと要請する。

同行の青瓦台(大統領官邸)秘書官は「中国は北の核問題解決のカギを握っている。北と友好関係にある中国の微妙な立場に配慮しながら、核問題解決の時間的な切迫性と中国の協力の必要性を指摘し、われわれの意思を伝えるのが重要だ」と話している。《共同通信》



3月28日 その日のできごと(何の日)