平成1864日目

1994/02/14

この日のできごと(何の日)

【Jリーグ・鹿島】ジーコ選手が退団へ

サッカーJリーグの鹿島アントラーズは14日、元ブラジル代表のスーパースター、ジーコが第1ステージ終了後の6月18日限りで退団すると発表した。家庭の事情と3月には42歳を迎える体力的な問題が退団の理由。ジーコは現在ブラジルに帰国中で、23日に再来日する予定。家族は既に住居をブラジルに戻している。

鹿島との契約は、当初5月19日までとなっていたが、これを第1ステージ終了後の6月18日まで1カ月間延長。契約切れの時点で退団となる。

過去3度ワールドカップに出場したことのあるジーコは、1991年に鹿島の前身である旧日本リーグ2部の住友金属に加入。プレー、指導両面でチームをリードし、Jリーグ初年度の第1ステージ優勝に貢献した。しかし、故障と年齢的な体力の衰えなどから、試合出場の機会が減り、去就が注目されていた。

また1月のJリーグ・チャンピオンシップで審判のジャッジをめぐりボールにつばを吐きかけるなどして、退場と4試合の出場停止処分を科された。ジーコはチャンピオンシップを含めてリーグ戦17試合に出場。名古屋グランパスとの第1ステージ開幕戦でハットトリック(3得点)を演じるなど、計9得点を挙げていた。《共同通信》

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【リレハンメル五輪】第3日

リレハンメル冬季五輪第3日は14日、リレハンメルなどで4競技を行い、ハーマルでのスピードスケート男子500メートルで堀井学(専大)が36秒53で日本勢として今大会初のメダルとなる銅メダルを獲得した。優勝はアレクサンドル・ゴルベフ(ロシア)で36秒33だった。

スキー男子の30キロフリーは地元ノルウェーの新鋭、トーマス・アルスゴールが優勝した。日本勢は堀米光男(志賀高原ク)が19位、今井博幸(NTT信越)が20位となった。リュージュの男子1人乗りは後半の3、4回戦を行い、ゲオルク・ハックル(ドイツ)が前回アルベールビル五輪に続いて2連覇。日本選手は高松一彦(富士メガネ)の22位が最高だった。《共同通信》

【皇太子殿下】宮城県入り

皇太子さまは国体冬季大会スキー競技の開会式出席のため14日午前11時25分すぎ、JR古川駅着の東北新幹線で宮城県に入られた。一緒に出席する予定だった雅子さまは風邪が回復してきているものの、大事をとって訪問を取りやめられた。《共同通信》

【武村正義官房長官】内閣改造を否定

内閣改造の可能性が14日、一部で取りざたされ、武村官房長官は同日午前の記者会見で明確に否定した。一方、新生党幹部は改造が近いとの見通しを示すなど連立政権の主導権争いが絡み不透明な状況だ。

細川首相は同日午前、改造の可能性について首相官邸で記者団の質問に答え、「分からない。予算が終わるまでは考えていない。予算が終わるまでは何とも言えない」と述べ、1994年度予算の成立後か予算案の決定後かの時期を含め明確な考えを示さなかった。これに対し武村氏は記者会見で「改造は首相の頭にないと思う。(改造が近いとの)雰囲気は全然感じられない」と強調、早期改造の可能性に否定的な見方を示した。さらに「私の名前が(内閣改造の対象者として)一部報道に出ていて驚いた」と述べ、武村氏の「官房長官更迭」を軸にした改造説に不快感を示した。

一方、新生党幹部は「武村氏(の更迭)は昨年末からの懸案だ。最初は小沢新生党代表幹事が言い出したが、今は首相の方が外したがっている。改造は間違いなくやるのではないか」と述べ、官房長官交代による改造の必要性を強調した。政府筋は「予算審議の前に改造なんてあり得ない」と強調、改造は予算成立以降になるとの見通しを示した。小沢氏は与党代表者会議後、記者団に対し「改造は首相の専権事項だ」と語り、細川首相の判断次第との含みを残した。《共同通信》

【細川護熙首相】自主的に貿易黒字削減へ

細川首相は14日の政府与党首脳会議で、事実上決裂した日米包括経済協議の今後の対応について「7月の先進国首脳会議(ナポリ・サミット)で(日米)首脳会談をやる。それまでに何がやれるか関係省庁で詰めたい」と述べ、サミットまでに日本として自主的に、貿易黒字削減や市場開放での新たな対策作りに取り組んでいく決意を表明した。

政府は15日にも事務レベルで対応策を緊急協議し、早ければ週内に細川首相や関係閣僚らによる対策会議を開く予定だ。《共同通信》

【政界談話室】

○…自民党の渡辺美智雄元副総理は14日、都内のホテルで講演した。前日に雪道で転び、足の骨にヒビが入ったことから車いすで登壇、冒頭に「大変みっともない格好で申しわけない。足腰は立たなくなったが、口は達者ですから」と断って、先の日米首脳会談や景気問題などをテーマに1時間にわたって熱弁を振るった。最後には「誤解されると困りますが、重病ではない。1週間もあれば治りますから過大宣伝はしないように」と念を押し、元気さをアピールする一方で、今回のけがが政治的なダメージとならないよう必死だった。

○…この日国会内の「連立与党情報交流センター」で開かれた来年度予算復活折衝の閣僚激励会に連立与党各党の代表者が勢ぞろい。社会党の久保書記長が代表してあいさつした後、世話役の山口敏夫氏が「来年の予算編成もこの5人の代表でやれるかどうか分からないので、この際全員にあいさつしてもらいたい」と呼び掛けた。公明党の市川書記長が「来年も再来年も続くと思えばいい」と断ったが、山口氏はさらに「枠組みは続いても5会派が2会派か3会派になっているかもしれない」と畳み掛け、これには政界再編への思惑の違う5人も苦笑い。《共同通信》

【アウン・サン・スー・チー氏】米議員と面会

ヤンゴンの自宅で軟禁中のノーベル平和賞受賞者で野党指導者のアウン・サン・スー・チーさんは十四日午前、ヤンゴンを訪問中のウィリアム・リチャードソン米下院議員(民主党)と自宅で面会した。スー・チーさんが家族以外と面会するのは、1989年7月以来約4年半続いている自宅軟禁で初めて。

ミャンマーの軍事政権、国家法秩序回復評議会(SLORC)はこれまでスー・チーさんと家族以外の者との接触を一切認めなかった。軍事政権側は先月末、スー・チーさん宅前に設置していた監視所を撤去しており、今回の措置はこれに続く軍事政権側の柔軟姿勢の表れとみられる。

スー・チーさんはことし7月で自宅軟禁丸5年を迎え、国家破壊分子取締法による5年の自宅軟禁の法的期限が切れることから、軍事政権側の対応が注目されている。こうした状況下で米議員との面会が初めて認められたことは、自宅軟禁に対し国際世論の厳しい批判を受けている軍事政権側がスー・チーさんへの新たな対応を模索していることを示すものといえよう。《共同通信》



2月14日 その日のできごと(何の日)