平成1675日目

平成5年8月9日(月)

1993/08/09

【細川内閣】発足

8月9日のできごと(何の日)【細川内閣】発足
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細川連立内閣の顔触れが9日午前、確定した。新内閣の看板として新設した政治改革担当相に山花社会党委員長を起用したほか、羽田新生党党首が副総理兼外相。石田公明党委員長が総務庁長官、大内民社党委員長が厚相、江田社民連代表が科技庁長官に就任、武村官房長官(新党さきがけ代表)を含め、政権基盤安定を狙い6党首そろい踏みの「連立結束内閣」が実現した。

首相が構極的に進めた民間からの起用では、法相に三ヶ月章・東大名誉教授(元法学部長)、文相に赤松良子元労働省婦人局長が就任した。女性閣僚は赤松文相を含め内閣史上最多の3人を起用、羽田外相を除く19閣僚が初入閣となり、清新さを打ち出した。蔵相に藤井裕久氏、通産相に熊谷弘氏が就任、外相を含む主要3ボストをいずれも新生党が占めた。

新内閣は相次ぐ腐敗に対する政治不信の中で倒れた自民党政権に代わり、政治改革を最大課題として取り組む。

細川首相は午前9時すぎから、首相官邸で連立各党首と会談した後、直ちに新閣僚の呼び込みに入り、武村官房長官が閣僚名簿を発表した。午後皇居で行われる首相任命、閣僚認証式を経て正式に発足する。

党首以外では、社会党から佐藤観樹氏を自治相、五十嵐広三氏を談合体質の改革を課題とする建設相に起用。山花氏を補佐する形で政治改革に当たらせた。伊藤茂氏が運輸相、上原康助氏が国土庁長官と北海道・沖縄開発庁長官を兼務、久保田真苗氏(参院)は経企庁長官で入閣した。

新生党は、畑英次郎氏が農相、中西啓介氏が防衛庁長官に就任した。公明党は神崎武法氏が郵政相、坂口力氏が労相、広中和歌子氏(参院)が環境庁長官に決まった。

各党別の閣僚数は社会6、新生5、公明4、民社、新党さきがけ、社民連各1、民間2となった。新内閣は、9月の臨時国会に向け選挙制度改革を軸とする政治改革法案の取りまとめ、94年度予算概算要求基準決定はじめ、日米貿易摩擦の解消、日ロ、日朝交渉の推進などの政策課題に当たる。《共同通信》

細川首相は9日正午すぎ、記者団に対し組閣を終了しての感想を「大体思い通りになった」と述べた。新内閣としてのキャッチフレーズは何か、との質問には「いいところは継続して、改めるところは大胆に改める。責任ある変革というところでしょう」との考えを表明した。任命式に先立ち、官邸内で語った。《共同通信》

細川連立内閣は9日午後、皇居での首相任命式と閣僚認証式を終えて正式に発足、官邸で初閣議を開いた。首相は閣議で国民に向けての談話を発表。新政権を「政治改革政権」と正式に位置付け、政治改革関連法案を「本年中に成立させるべく総力を結集する」との決意を表明した。さらに「憲法の理念と精神を尊重し、外交や防衛など国の基本政策は従来の基本路線を継承する」との立場を明確にした。《共同通信》

皇居で首相と閣僚の任命、認証式を終えた細川内閣は9日午後4時すぎから首相官邸で初閣議を開き、さっそく鹿児島地方の水害の対策本部設置を決めるなど実務に着手した。初閣議後恒例の記念撮影の場所は、おなじみの官邸の階段ではなく、官邸中庭の芝生の上。報道陣の前でシャンパングラスの日本酒で乾杯するなど”改革”を強調してのスタートとなった。

初閣議には首相以下すべての男性閣僚がモーニング姿で参加した。大臣応接室では細川首相の右に羽田外相、続いて石田総務庁長官が、左に山花政治改革担当相と大内厚生相が並んで着席し、連立する主要政党の党首が文字通りわきを固めた。《共同通信》



【自民党】細川内閣「新生党の独裁」

自民党は9日、細川新内関の組閣について、開僚経験者が羽田副総理兼外相ただ一人ということもあって「どの程度の仕事を任せたらいいのか全く分からない」「素人内閣」(党幹部)と極めて冷ややかに受け止めている。

外務、大蔵、通産など主要閣僚のほとんどを新生党が占めた点については「社会党などがこれまでいかに勉強不足だったかが明白になった」とし、「自民党政権でも主要閣僚は各派閥で分け合い、チェック機能が働いていた。新生党独裁内閣」(三塚派幹部)と厳しく批判している。

さらに大蔵省出身の藤井蔵相、通産官僚出身の熊谷通産相が就任したことに関し「予想以上に官僚主導になる。(これまで自民党政権は出身省庁からの登用は)できるだけ避けてきたが、(新首相は)避けてきたことをやった。やらなければ組閣できなかった」と連立与党側の人材不足を指摘した。ただ、今後の対応については「逆に官僚機構が働くことになるから意外に攻めにくくなる」(党首脳)、「ある程度続くのではないか」(小渕派幹部)との見方が出ている。《共同通信》

【新生党・小沢一郎代表幹事】改革後に早期解散を

新生党の小沢代表幹事は9日夜、NHKのテレビ番組に出演し「(選挙制度改革実現後)できるだけ早い時期に国民に信を問い、その中で政界再編に進むことがベストだ」と指摘、改革実現後早期に解散・総選挙を行うべきだと強調した。これに関連し「今の連立与党はいくつも分流、分立しており、その中で動くべきだと思う」と述べ、連立与党として選挙態勢を組む中で統一に向かうべきだとの考えを示唆した。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は組閣の9日、国会議員バッジを着けずに官邸に出邸した。記者団から理由を聞かれると、「へへへ、それは前からあまり好きじゃないから」と細川スマイルでかわした。細川内閣は女性閣僚を初めて3人起用したことや、民間人を法相、文相に起用したこと、また平均年齢が50歳代などフレッシュな装いをこらした。これについては「大体思い通りになった」。永田町にではなく、「国民に目を向けていく」という細川スタイルか。

○…自民党の森幹事長はこの日、党本部で職員を前に「野党になり切ろうじゃありませんか。そこからスタートしなければ活性化しない」と訓示、野党としての自覚を強調した。その後、鹿児島県豪雨災害の対策本部設置について会見したが、ひと通りの記者団の質問が終わっても、森氏はどことなく手持ちぶさたの様子。与党時代の幹事長と違って、記者団からの質問も少なめ。「野党になり切る」と力んではみても、初めての経験だけに難しそう。記者会見を終えて立ち去る後ろ姿も何となく寂しげ。《共同通信》

【長崎】原爆の日

被爆地・長崎は9日、48回目の原爆の日を迎えた。長崎市松山町の市営ラグビー・サッカー場では被爆者や遺族ら約2万5000人が参列して原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開かれ、悲願の核廃絶への誓いを新たにした。本島等長崎市長は平和宣言の中で、核拡散防止条約(NPT)について「核廃絶を目指した条約ではない」と批判し、核兵器全面禁止国際協定を締結するよう提言した。

新政権の組閣が遅れ、23年ぶりに首相や閣僚が参列しなかった式典は、午前10時45分、市内の中学三年佐藤裕子さん(14)、同宮島寛太君(15)の司会で開始。

この一年間に亡くなったり死亡が確認された3400人の名簿を奉安、総計は19万9245人となった。

原爆投下の午前11時2分、犠牲者に黙とうをささげた後、被爆者代表の吉田孝子さん(66)が「原爆の被害を若い世代へ語り継いで行く」と「平和の誓い」を朗読。続いて本島市長が平和宣言で、日本のプルトニウム備蓄政策に触れ「アジア・太平洋諸国に日本が核兵器をつくるのではないかという懸念が広まっている」と指摘、改めて非核3原則の立法化を求めた。

また、原爆投下50周年を2年後に控え、被爆体験の継承が差し迫った課題となっていることから「原爆の悲惨さと平和の貴さを叫び続けることは長崎市民の責務」と市民に対しても初めてアピール。さらに、強制連行され被爆した朝鮮半島出身者や中国人への援護の必要性を挙げ「日本はアジアへの侵略を反省し、戦後処理を誠実に行わなければならない」と訴えた。《共同通信》

【第75回全国高校野球選手権大会】第2日

第75回全国高校野球選手権大会第2日は9日、甲子園球場で1回戦4試合を行い、鹿児島商工(鹿児島)育英(兵庫)桐生一(群馬)修徳(東東京)の4校がそれぞれ勝って2回戦に進出した。

第3試合の鹿児島商工は2−3の九回、二死二、三塁から代打永田が中前に2点適時打を放ち、初出場の東濃実(岐阜)を4―3と今大会初のサヨナラで下した。第4試合は地元育英が1―4で秋田経法大付(秋田)に大勝。夏の甲子園で57年ぶりに初戦を突破した。初出場同士の対戦となった第1試合は桐生一が4―2で光(山口)に競り勝った。第2試合は修徳が、エース高橋の12奪三振、無四球の好投もあって岡山南(岡山)に2−0と完封勝ちした。《共同通信》

【韓国・金泳三大統領】旧総統府建物解体を指示

韓国の金泳三大統領は9日、ソウル市の旧王宮、景福宮の敷地内に建てられた旧朝鮮総督府建物(現国立中央博物館)を、早急に解体するよう黄寅性内閣に指示した。

青瓦台(大統領府)によると、金大統領は「韓国民族の自尊心を回復するために、朝鮮総督府建物をできるだけ早急に解体するのが望ましいとの結論に達した」と述べた。韓国政府は景福宮復元10カ年計画に基づき、旧総督府建物の解体か移転を検討していた。

金泳三大統領は「われわれの祖先の輝かしい遺産であり、民族文化の精髄である文化財を、旧朝鮮総督府に保存することは明らかに間違ったことだ」と指摘、旧総督府の解体とともに、新たに国立中央博物館の建立計画の検討に着手するよう指示した。《共同通信》



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