平成1673日目

平成5年8月7日(土)

1993/08/07

【鹿児島豪雨】死者・不明65人に

鹿児島湾を望む緑の斜面が赤土の崩壊壁にー。土砂で茶色になった海面には壊れた家屋の残がいや何台もの車が無残な姿で漂い、上空を捜索のヘリが飛び回る。鹿児島市の集中豪雨で最大の被害を受けた吉野町の沿岸部は豪雨から一夜明けた7日、変わり果てた姿をさらした。

土砂崩れが多発した同町のJR日豊線竜ケ水駅付近。急斜面を駆け下りた黒い土砂が立ち往生した列車の先頭を押しつぶし、海の近くまで引きずり降ろしている。駅舎も半分流された。近くの土砂の上には生後10カ月くらいのオムツ姿の男の子の遺体が。

海岸に沿って走る国道10号には放置されたトラックや乗用車が数キロ続く。車列の上にも大量の土砂が襲いかかるように覆いかぶさっている。慌てて逃げ出したのかワイパーが動いたままのライトバンも。

約30人が生き埋めになった同町の花倉病院から命からがら国道上に避難した入院患者ら約50人はお年寄りばかり。車いすの男性は「タベから何も食べていない。(救援を)待つ方も大変だ」とうつろな表情で話す。

病院の西側斜面にあった冷蔵室や民家数軒はすっかり姿を消した。直径2メートルもある巨石が約50メートル下のJR日豊線の線路上に転がっている。船で現場に入った自衛隊や消防などが懸命の捜索活動を続けているが、病棟に流れ込んだ大量の土砂のため作業は難航している。

鹿児島市役所や県警本部は道路寸断などで被害状況が確認できないため次第に焦りの色が濃くなっている。市役所は、消防からの情報が頼みの綱。しかし土砂崩れが多発している小山田町、伊敷町には消防車が現場に着けず、住民から通報があっても確認できないでいる。《共同通信》

局地的な集中豪雨で土砂崩れが各地で発生した鹿児島県では7日、最も大きな被害を受けた鹿児島市を中心に行方不明者の捜索活動を続けたが、二次災害の恐れがあり同日夜捜索を打ち切った。8日朝から再開する。鹿児島県警のまとめによると死者は40人、行方不明者は25人に上った。《共同通信》



【Jリーグ第4節】第1日

サッカーのJリーグ第4節第1日は7日、札幌市の厚別公園競技場などで4試合を行い、開幕3連勝で首位の市原は川崎に1−2で敗れ、早くも全勝チームはなくなった。連覇を目指す鹿島も1−1からPK戦の末、8−7で横浜Mに屈した。市原、川崎は3勝1敗となり、鹿島、横浜Mは2勝2敗。

横浜Fと清水はは0−0から延長後半、清水が田島の決勝ゴールで辛勝した。清水も3勝1敗で、横浜Fは1勝3敗。名古屋は浦和を4−1で下し、第2ステーシ初白星、連敗は8で止まった。浦和は2勝2敗。8日は広島−大阪の1試合が行われる。《共同通信》

川崎・ビスマルク選手、来日初ゴール

川崎2−1市原◇7日◇札幌

川崎が残り12分間で2点を奪い、市原に逆転勝ちした。1点をリードされ、さらに中村を退場処分で欠き、10人になった川崎だが、後半33分三浦が右から中央に入り、左足で右隅に豪快に決めて同点。これで勢いに乗った川崎は終了直前の44分にビスマルクが来日初ゴールを決めて、試合をひっくり返した。《共同通信》

【細川護熙首相】「腹をくくってやるしかない」

首相となって初めての朝を迎えた細川首相は7日朝、「腹をくくってやるしかない」と語って落在先の都内のホテルを出発、首相官邸での党首会談など本格的な仕事が始動した。

ホテル玄関ロビーに姿を見せた細川首相は「改めてし上げることもないんですが」と笑みを浮かべながら質問に応じ「できる限り永田町流の頭越しでなく、国民の気持ちをくみ取ってそれにこたえられるような内閣にしたい」などと抱負を述べた。

ホテルへったのは午前1時半すぎ。朝は7時に起床した。「昨日戻ったのが遅かったので(妻の佳代子さんに)電話していません。今朝これからできればしたいと思います」。

午前9時40分すぎ、首相官邸に着いた細川首相は、「おはようございます」と職員に迎えられると頭を上げてニコッと笑顔を浮かべた。しかし、すぐ顔を引き結めると、早速記者団から「(内閣に)各党の実力者を入れるというのでは自民党の派派閥均衡人事を踏襲した形にならないか」と突っ込まれ「と言っても、こういった連立政権のスタートですから、それぞれ入ってもらって…」と答えながら執務室に入った。《共同通信》

【細川護熙首相】組閣「重厚、清新に」

細川首相は7日午前、官邸で官房長官起用が決まっている武村新党さきがけ代表を交え、細川政権の連立与党党首会談を開き、閣僚人事などについて協議した。

首相は「厳寒の中での厳しい旅立ちだけに、いい内閣をつくりたい。民間の方、女性の方にも入っていただき、各党にも有為な人材を出してほしい」と述べ、各党党首の入閣、民間人、女性の起用などで重厚かつ清新、専門分野に強い内閣を構成するとの組閣方針を示し、協力を要請した。山花社会党委員長ら各党首は「積極的に協力したい」と約束、組閣方針を了承した。

首相は閣僚人事について「(各党の)意見を聞いた上で私が選任させていただきたい」と、組閣に関する主導権を明確にした。主要閣僚では羽田氏の外相の可能性が強いが、蔵相人事との絡みでなお流動的な面もある。山花氏は政治改革担当相か自治相起用の線が強まっている。石田氏は建設相、大内氏は厚相の線で調整が進んでいる。江田社民連代表についても入閣説が出てきたものの、統一会派を組んだ社会党の枠にするかどうかで微妙な情勢。社会党の上原康助氏は北海道、沖縄開発庁長官が有力視されている。《共同通信》

細川首相は7日午後、山花・社会、羽田・新生、石田・公明、大内・民社の連立与党党首を官邸に招き、9日発足する新政権の閣僚人事について個別に会談した。

首相は「各党の意思を十分尊重し、意思の疎通を図り結束してやっていきたい」と強調。山花氏ら4氏に入閣を正式要請し、4氏とも快諾した。首相は会談後、記者団に対し、民間人起用について「できるだけ多くと思っているが、全体のバランスの中で考えたい」と述べ、ポスト、人数などはまだ流動的との見方を示した。

政治改革担当相については「特命相と所管の自治相との関係を判断したい」と述べ、自治相とは別に置くかどうかを検討していることを明らかにした。《共同通信》

【細川護熙首相】公邸を下見

細川首相と天人の佳代子さん(50)は7日夕、これからの住まいとなる東京・永田町の首相公邸を訪れ、17日に予定している引っ越しに備えて内部を下見した。

公邸は昭和4年に完成した築64年の11DKで、延べ床面積約500平方メートル。佳代子夫人は「大変古いとはうかがっておりましたが、はっきり申し上げて本当に古い」と苦笑。この日は水回りを中心に点検したといい、台所の使い勝手は「ちょっと難しそうです」。

宮沢前首相は私邸から通っていたため、前の主は海部元首相で、公邸住まいの首相は戦後6人目となる。

この日朝、細川首相から電話があり「昨日は遅くなって電話できなかった。これから大変だけど一緒に頑張ろう」と言われたという。ファーストレディーとして二日目のこの日は「こちら(東京)のお友達と会って過ごしました」と屈託ない。

公邸に住むのは当面、首相のほか佳代子さんと長女の智子さん(19)の二人。一緒に下見した智子さんは、「ちゃんと住めるのかなあ」と笑顔で話した。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】ベルギー国王葬儀に参列

7月末、62歳で死去したベルギー国王、ボードワン一世の国葬が7日午前11時(日本時間同日午後6時)から、ブリュッセル市中心部のサンミシェル大聖堂で行われ、天皇、皇后両陛下がエリザベス英女王、ミッテラン・フランス大統領ら各国王族、元首らとともに参列された。両陛下からの花輪も供えられた。

葬儀は、国王の棺を王宮から大聖堂に移してカトリックのしきたりに従い、1時間半にわたってしめやかに行われた。黙とう、聖歌、聖書朗読の後、参列者全員で祈りをささげた。この後棺は、同市内のノートルダム・ド・ラーケン教会礼拝堂に運ばれ、埋葬された。

両陛下は王妃の意向から喪服を避け、白礼服姿のファビオラ王妃、王位を継承する実弟のアルベール殿下ら親族に続いて葬列に加わり、王宮から大聖堂までの約1.5キロを約1時間かけてゆっくりと歩かれた。《共同通信》



8月7日のできごと