平成1665日目

平成5年7月30日(金)

1993/07/30

【河野洋平氏】自民党第16代総裁に就任

自民党総裁選は30日午後、両院議員総会で投票の結果、宮沢派の河野洋平官房長官(56)が渡辺派の渡辺美智雄前外相(70)を破り、第16代総裁に就任した。

河野新総裁は就任あいさつで「党の再生に全力を尽くしたい。戦う責任政党として必ず皆さんの期待にこたえたい」と述べ、党の再生に最優先で取り組むとともに、非自民連立政権と厳しく対決する考えを明らかにした。

就任後の記者会見で河野総裁は非自民連立政権について「政治改革という名だけでくっついている」とした上で「本会議で論戦を求める」と述べ、新政権に特別国会での所信表明を要求する意向を示した。《共同通信》

自民党系総裁に選出された河野洋平氏は30日午後、党本部で記者会見し、党改革について「思い切って党の体質改善、党改革に取り組み、信頼される政党を再構築したい」と述べ、自民党再生に全力を挙げる決意を表明した。

同時に、非自民勢力による「細川連立政権」について、「細川さんが選ばれた経緯がよく分からない。権力の二重構造が存在するとの疑問が出ている」と厳しく批判。「(細川政権は)国会で速やかに所信を披歴する責任がある。その所信に対して直ちに質問し、連立政権の実態、全ぼうを明らかにする」と述べ、特別国会で異例の新政権所信表明演説と各党代表質問を要求する考えを示した。

連立政権を組んだ8党派については、「質、目指す方向が必ずしも一枚岩だとは見えない。国民は、その中身、本当の姿は何なのか、非常に不安を持っている」と指摘し、対決姿勢を鮮明にした。さらに「次総選挙で勝つことが最大の仕事だ。常在戦場という気持ちでいつでも政権をうかがっている」と述べ、下野確実な情勢の中、政権奪回に強い決意を示した。《共同通信》



【政界談話室】

○…宮沢首相は30日、政権明け渡しが確実になったのに伴って、自民党内に影の内閣(シャドーキャビネット)をつくる構想が出ていることについて記者団から意見を求められ、「そりゃ、いくつもできるわな。有能な人がたくさんいるじゃないか」と自民党の豊富な人材を殊更強調しながら、まるで影の内閣が二つも三つもできるかのようなロぶり。その一方で、新首相候補の細川日本新党代表に対しては「国の将来を誤らないようにお願いしたい」と対抗心をあらわに。攻守所を変える首相としては、影の内閣でキリキリ舞いさせてやりたいといったところ。

○…日本新党の細川代表はこの日朝、非自民政権の首相候補を受諾して一夜明けた心境を記者団に求められたが「別に心境は改めて申し上げることはない。いつも通りに朝起きて、いつも通りに出てきたところです」と、自然体を強調。前日の緊張した面持ちとは一転してリラックスした表情だが、首相候補受諾の記者会見後、両親と夫人に連絡、「苦労、心配を掛けましたが、また掛けます」と言葉を掛けたとのことで「殿様宰相」も波乱含みの政局を考えると、家族には頭が上がらないようだ。《共同通信》

【神戸高塚高校】生徒圧死の門扉を撤去開始

平成2年7月、登校中の高校1年生A子さん=当時(15)=が校門に頭を挟まれ死亡した兵庫県立神戸高塚高校(神戸市西区)で、事故後、使われないままになっていた校門が改修され、門扉が撤去されることになり、30日発生から約3年ぶりに工事が始まった。

午前8時20分、作業用クレーン車が到着したが、門扉撤去に反対している市民団体関係者が門の周りに立って作業をさせないようにしたため、高校側が説得した。

午前11時45分になって重さ約230キロ、高さ約1.5メートル、幅約0.62メートルの鉄製門扉が、ガスバーナーで真っ二つに切断され、約15分でトラックに運び込まれた。夏休み中で生徒の姿は少なく、クラブ練習中の部員らが遠巻きに作業を眺めていた。

新学期までに花壇付きの新しい校門に生まれ変わる。

事故は平成2年7月6日起きた。登校してきたA子さんが、遅刻指導に当たっていた教諭の閉めた門扉と、門柱の間に挟まれ、脳挫傷で死亡。教諭は業務上過失致死罪で起訴され、今年2月、執行猶予付きの有罪が確定した。《共同通信》

【北陸電力・志賀原発1号機】営業運転開始

北陸電力が石川県志賀町で建設した志賀原子力発電所1号機が30日、最終検査をパスして営業運転を開始した。計画発表から26年の歳月を経て、今なお抗議行動も続く中、志賀の現地や富山市の北電本社では、9電力の最後尾でようやく原子力の火を得たとともに「次は2号機、珠洲原発」の意欲もにじんだ。

合格書の交付は、検査に当たった通産省側、北電側合わせて35人が出席して行われ、資源エネルギー庁の金澤晃総括検査官が「支障のないことを認める」と合格書を清水昌夫北電副社長・原子力本部長に手渡した。左隣では石原志賀原発所長が深々と一礼し、節目のセレモニーは1分足らずで終わった。

固く閉ざされた同原発正門前では、反対派住民ら約100人が「営業運転を中止せよ」とシュプレヒコールを繰り返す抗議行動を展開した。赤住を愛する会の橘菊太郎さん(76)が「今後も原発に反対し続けていく」と決意を語り、富来町ふるさとを守る会、珠洲原発反対連絡協議会メンバーも「能登をエネルギー基地にさせるな」「珠洲原発の事前調査を阻止する」など気勢を挙げた。

志賀町役場では細川町長が「安全確保を最重点とするよう北電に要請していく」との談話を発表したが、おおかたの町民は冷静で「漠然とした不安を解消するのは安全運転しかない」「今さら反対してもどうにもならん」と淡々とした声が開かれた。

山田圭蔵北電社長は同日、石川県庁に中西知事を訪ね「信頼される発電所に」とあいさつした。さらに金沢商工会議所で会見して「志賀原発は情報公開に最善を尽くす。珠洲原発は中部、関西電力と一体になり取り組みたい」と意欲を見せた。《北國新聞》



7月30日のできごと