平成1573日目
1993/04/29
この日のできごと(何の日)
【中国、台湾】経済軸に協力拡大
中国の対台湾交渉窓口、海峡両岸関係協会の汪道涵会長と台湾側の対応する組織、海峡交流基金会の辜振甫理事長は29日午前、シンガポールでの3日間の初会談を終え、経済を中心とする中台交流促進をうたった合意文書「汪辜会談共同協議書」など4合意文書に調印した。調印により両組織は「中台のパイプ」としての役割を強化し今後、定期、不定期に会談を開き、具体的な中台問題を協議していくことになった。文書は司法共助などもうたっている。
統一交渉など政治問題抜きの「民間」会談だったとはいえ、1949年の国民党政府の台湾への移転以来、最高レベルの接触で、双方の交渉窓口と交流促進への方向性を初めて確認したことは、冷戦終結を受け中台が本格的な共存への道を切り開いた歴史的な一歩として注目される。
共同協議書の核心部分である経済問題については「双方は経済交流と相互補完、相互利益を強化していくべきだ」との共通認識を示した。しかし会期を一日延長したものの合意に至らなかった台湾企業の対中投資保護および経済人の相互訪問については、継続協議を明記するにとどまった。
平和統一という大目標を目指し、台湾の対大陸政策の一層の開放を求める中国側と、中国にのみ込まれることを恐れ一定の距離を保とうとする台湾側の綱引きの結果だが、両者はそれぞれ会談の全般的な成果について「歴史的な一歩」と満足感を表明した。《共同通信》
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【広島・大野豊投手】通算100セーブ達成
ヤクルト1−4広島◇29日◇広島
広島の大野豊投手(37)は29日、広島球場で行われたヤクルト4回戦で今季7セーブ目を挙げ、プロ野球史上6人目の通算100セーブを記録した。初セーブは1979年6月20日のヤクルト12回戦(神宮)。既にマークしている通算117勝と合わせ、史上4人目の通算100勝100セーブも達成した。
大野はこの日、3点リードの九回から登板し、無難に抑えた。今季はこれで7試合連続セーブとなり、被安打0の快投を続けている。
同投手は77年、出雲市信用金庫からドラフト外で入団。直球とフォークボールでリーグを代表するストッパーに成長した。《共同通信》
【柔道・全日本選手権】
柔道の全日本選手権は29日、東京・日本武道館で推薦、各地区代表の計36選手が参加して行われ、小川直也五段(推薦。日本中央競馬会)が5年連続5度目の優勝を果たし、山下泰裕の9連覇に続く自己の連覇記録を更新した。
小川は初戦の2回戦から3連続一本勝ち。準決勝の養父直人四段(近畿・新日鉄)には判定勝ちして決勝に進んだ。苦手の金野潤三段(四国・綜合警備保障)と2年ぶりに顔を合わせた決勝は6分21秒、鮮やかな足車を決めた。《共同通信》
【自民党羽田派・羽田孜代表】連用制含め妥協を
自民党羽田派の羽田代表は29日、新潟県長岡市内で記者会見し、衆院の選挙制度改革について「(小選挙区比例代表)連用制も含め率直な話し合いをして、中選挙区廃止のための妥協の道を探らなければならない」と述べ、民間政治臨調が提唱した「連用制」を与野党妥協案の1つとして検討すべきだとの考えを重ねて示した。
また「政治改革法案を葬るために衆院を解散するようなことがあれば、国民の理解を得られず(自民党は)大敗してしまう。宮澤首相もそんなことは考えていないと思う」と述べて、早期解散論をけん制した。《共同通信》
【皇太子殿下】記念の植樹
皇太子さまは29日午後、福岡市東区の海の中道海浜公園で開かれた「第4回全国みどりの愛護のつどい」に出席された。
この行事は「みどりの日」制定にちなんで建設省が毎年地元の自治体と共催している。席上皇太子さまは「地球規模で環境保全の重要性が説かれている今日、ここでまかれた種が大きく育って、やがて日本はもとより全世界に広がっていくことを期待します」などとお言葉を述べた後、記念の植樹をされた。この後、同公園内の水族館などを見て回られた。《共同通信》
【G7】為替安定へ緊密に協力
ワシントンで開かれていた先進7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)は29日夕(日本時間30日朝)、為替市場の過度の変動は望ましくなく、各国が為替の安定化を目指し緊密に協力することを確認するなどを盛った声明を採択して閉幕した。
声明は、貿易不均衡問題にも触れ「構造改革は、貿易不均衡是正のために必要な為替の変動を抑制する」とし、膨大な貿易黒字を抱える日本は、経済の構造改革を進め、内需拡大による輸入拡大が必要との認識を示した。
声明には日本が主張していた「世界経済の回復には円高是正が必要」との表現が盛り込まれず、G7後に会見した三重野日銀総裁は「不安定な円相場が、G7の結論をみて安定を取り戻してほしい」との期待を表明した。《共同通信》