平成1571日目

平成5年4月27日(火)

1993/04/27

【政府】モザンビークPKO決定

政府は27日午前、安全保障会議と閣議を開き、、国連平和維持活動(PKO)協力のため国連の要請に基づきモザンビークへ自衛隊員53人、カンボジアへ文民の選挙監視要員50人を派遣することを正式に決めるとともに、実施計画と派遣隊員支給手当などを定めた政令を決定した。

カンボジアについては従来の実施計画、政令を変更、改正する形を取った。モザンビークについては、輸送調整部隊48人に加え、個人資格で参加する自衛官5人を国連モザンビーク活動(ONUMOZ)軍事司令部へ派遣、PKO協力法で部隊参加が凍結されている歩兵部隊などの計画立案業務に従事させることにした。

国会は28日、衆参両院本会議を開き、この日の決定を含めたPKO協力活動について政府から中間報告を受け、緊急質疑を行う。

この決定を受け政府は、輸送調整部隊の先遣隊を5月11日、本隊を同15日に、カンボジアの選挙監視要員を同12日に現地に向け出発させる。宮沢首相はPKO協力法に基づき27日中に実施計画を国会に報告する一方、国連本部に対し要請に応じるとの口上書を提出する予定。

実施計画によると、モザンビ11月30日まで。しかし、今秋に予定されていた総選挙が来年5、6月ごろに延期される見通しのため、実際には大幅に延長されそうだ。

輸送調整部隊は各国部隊の人員、物資の輸送の手配通関業務の補助などに従事。司令部要員は全般にわたる業務計画立案のほか、輸送に関する企画調整に当たる。

主な装備は移動用の四輪駆動車20台、短銃46丁、小銃7丁など。モザンビークには日本の在外公館がないため、首都マプトに5月1日から駐在官事務所を開設する。《共同通信》



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【公明党・国際平和フォーラム】細川日本新党代表と意見交換

公明党の政策集団「国際平和フォーラム」は27日午前、細川日本新党代表を招き、議員会館で政治改革、政界再編成について意見交換した。

細川氏は自民党の一党支配を崩すために「各改革派を1つのまとまりにすべきで、そのためには連絡、協議の場をつくる必要がある」と政権交代準備委員会(仮称)を提案、フォーラム側もこれに賛意を示した。

意見交換の中で細川氏は政治改革について(1)今国会での成立(2)民間政治臨調の連用制案は現実的、有効な案(3)同案の骨格は崩すべきではない――と主張、フォーラム側と意見の一致をみた。《共同通信》

【中国、台湾】初のトップ会談

中国の対台湾交渉窓口、海峡両岸関係協会の汪道涵会長と台湾側の対応組織、海峡交流基金会の辜振甫理事長による初のトップ会談が27日午前10時(日本時間同11時)すぎから2日間の日程でシンガポールで始まった。

両組織は「民間」の建前をとっているが、実際は中台当局の「交渉代理」であり、1949年に中台が分裂して以来、最高レベルの接触。会談では経済、社会、文化、科学技術の交流促進のため両組織の定期協議の開催が決まる見通し。「敵対」から「共存」への新たな中台関係づくりが本格化する。

定期協議の方法や今年の具体的な協議テーマを定めた「両組織の連絡と制度化に関する協定」など3協定と、今後の中台交流の包括的な在り方をうたった共同文書については、予備会談で大筋合意しており、28日の会談終了後に調印の見通し。

初日午前中は汪会長、辜理事長を代表とする各10人の代表団が約1時間半にわたり、3協定と共同文書の合意点について相互に説明し、意見を交換。午後には中国側の唐樹備副会長と台湾側の邱進益秘書長による会談が行われ、最終的な詰めを行う。《共同通信》

【中田武仁さん】国際平和ボランティアに

今月8日、カンボジアで射殺された国連ボランティーアの中田厚仁さん(25)=大阪府東大阪市=の父親で会社員の武仁さん(55)が、亡き息子の遺志を継ぎ、国際平和のボランティアとして働くことが27日、明らかになった。

武仁さんは20日、勤務先のトーメン・テキスタイル・マシン(本社大阪市)に辞表を出し、翌日受理された。昭和36年以来、32年間続けたサラリーマン生活は今月末にピリオドを打つ。

「厚仁の死以来、今までの生き方でいいのか、と問われ続けている気がして、告別式後に決意した」と話している。

現在、武仁さんは民事調停委員も務めているが、「公務は誇りを持って、続けていきたい」としている。ボランティアの具体的な仕事内容についてはまだ不明。厚仁さんの告別式に弔問に訪れた外務省関係者や国連開発計画(UNDP=東京都港区=)などを通じて、国際貢献に関する仕事を探している。

「体力面で若い人と同じようにはできないでしょうし、カンボジアにこだわる気はない。自分にできる範囲で、厚仁の遺志を継ぐことができれば」と話している。《共同通信》

【東京地裁】制止の警備員刺殺

27日午前10時ごろ、東京都千代田区霞が関、裁判所合同庁舎六階の東京地裁615号法廷前廊下で、結婚無効確認訴訟中の夫がいさかいからダイバー用ナイフで妻(24)を追い掛け、止めに入った同地裁警務課警備第二係長Aさん(59)=東京都立川市=の胸などを刺した。Aさんは病院に運ばれたが、出血がひどく11時半前死亡。妻も背中を刺され軽傷。警視庁の調べでは、夫は東京都豊島区駒込、B容疑者。

B容疑者は逃走中で、警視庁は殺人、傷害事件として丸の内署に捜査本部を設置、機動隊など約150人を動員して庁舎内の捜索を続けている。

調べによると、妻は、午前10時開廷予定の裁判に出廷するため、弁護士と2人で615号法廷内にいたところ、B容疑者が現れ「この野郎、ふざけるな」などと言いながら妻を床の上に押し倒して暴行した。弁護士の要請でAさんら警備員が2人を法廷外に連れ出したが、妻が逃げ出したため、B容疑者が持っていたナイフを振りかざして追い、止めようとしたAさんを刺したという。B容疑者はナイフを現場に残し、エレベーターで逃げた。

妻らの話によると、約1年半前、B容疑者に勝手に入籍されたことから、婚姻届の無効を求めて裁判を起こし、この日が初の口頭弁論だったという。

現場は東京・霞が関の官庁街の一角で、周辺には機動隊などの車両が取り囲み、裁判所の人の出入りがチェックされた。《共同通信》

【小和田雅子さん】お妃教育終了

皇太子さま(33)と婚約中の小和田雅子さん(29)は27日、宮内庁三階の侍従控室で、最後のお妃教育の講義を受けた。この日は宮中儀礼についての講義で、これで、皇太子妃として必要な知識を身に着けるため3月12日から行われた憲法など計8課目、50時間にわたったお妃教育はすべて終了、6月9日の「結婚の儀」に向けた準備が進む。

この日の講義は約2時間。初めに元国連大使の安倍勲前宮内庁式部官長夫人、泰子さんが外国交際関係について説明した。その後、休憩を挟んで、約20年間東宮女官長を務めた松村淑子さんが、皇太子妃としての宮中儀礼について話をした。

雅子さんは、東宮侍従を通じて次のような感想を述べた。

講師の先生皆さま方が大変なご熱意をもってお教えくださいましたことに深い感銘を受け、励まされました。おかげさまで、たくさんの事柄を興味深くお習いすることができました。これでようやく第一歩を踏み出したことになりますが、今後はここで学びましたことを土台に、一層心して修養に努めてまいりたいと存じます。《共同通信》

【中山利生防衛庁長官】邦人輸送の自衛隊機「大規模紛争地には派遣せず」

衆院は27日午後の本会議で、緊急時に自衛隊機で在外邦人を輸送できるようにするための自衛隊法改正案の趣旨説明と、それに対する質疑を行った。同法案は昨年の国会提出後約1年経過して、ようやく審議入りした。

中山防衛庁長官は自衛隊機派遣の基準について「派遣国の空港や飛行経路の安全が確保されないと、在外邦人輸送という目的を達成することは困難だ」と述べ、大規模な紛争に拡大する恐れがある地域には派遣しないとの考えを示した。

また、①輸送手段は政府専用機とC130輸送機②護衛のための戦闘機派遣はしない—との見解も明らかにした。

自民党の江口一雄、社会党山中邦紀、公明党山口那津男の3氏が質問した。

山口氏が国連平和維持活動(PKO)や邦人輸送などの任務については自衛隊と別の組織を設置して、その組織に担当させるよう求めたのに対し、中山長官は「防衛力の在り方を検討する際、PKOをどのような形で行うのが適当なのか、組織面を含めて検討したい」と述べ、防衛計画の大綱を見直す場合の検討課題の一つに加える可能性を示した。

在外邦人輸送の際の武器携行について、中山長官は「ハイジャックなど不測の事態に備え、警務官が短銃を携行することはあり得る」と述べた。

宮沢首相は1975年のサイゴン(現在のホーチミン)陥落の際に、民間航空のチャーター機を現地に飛ばせなかった反省を指摘した上で「政府として万一の備えをしておかなければならない」と述べ、法案の早期成立を訴えた。《共同通信》

【政界談話室】

○…村上労相は27日の閣議後会見で、連休中に外遊する中山防衛庁長官の臨時代理に指名されたことを神妙に報告した。防衛政務次官を務め、昨年末の入閣時には防衛庁長官ポストを強く要求した経緯もある村上氏だけに、記者団からは「やっと本望がかないましたね」と声が飛んだが、本人は「代理になれたので、毎日登庁したいと防衛庁に申し入れたが、休みなので無理だと言われた」とさえない表情。「それなら自衛隊の部隊があるだろうと聞いてみたが、これも駄目だった」と裏話を披露しながら嘆くことしきり。やはり防衛庁長官のイスには縁がない?

○…社会党の村山国対委員長はこの日、国対委員会後の記者会見で「選挙制度だけに問題がすり替えられている」と指摘した。政治倫理、腐敗防止など原点がなおざりにされていると言いたげな様子で「連休中に社会党議員がグループ別に全国5、6カ所で清潔な政治を目指すキャンペーンをやりたい。連休返上だ」と力強く決意を表明。「議員が一方的にしゃべるのではなく、国民の声を聞いて答えるようにしたい」と村山氏は意気盛んだが、党内からは「連休中にどれだけ人が集まるか」と効果をいぶかる声も。《共同通信》



4月27日のできごと