平成1419日目

平成4年11月26日(木)

1992/11/26

【竹下登元首相】証人喚問

東京佐川急便事件の真相解明に向けた竹下登・元首相に対する証人喚問が、26日午前10時から、衆院予算委員会(高鳥修委員長)で行われた。野党側は、昭和62年(1987年)の竹下政権誕生時に起きた日本皇民党事件、東京佐川急便再建支援問題などとのかかわりをただし、竹下氏の政治的・道義的責任を追及した。証言の中で竹下氏は、渡辺広康・元東京佐川急便社長から田中角栄元首相邸を訪問するよう勧められたことは認めたものの、暴力団の関与については当時、「全く知らなかった」と述べ、竹下政権の成立に暴力団は全くかかわっていないとの認識を表明した。また、議員を辞職する考えのないことを明言した。同日午後3時からは、渡辺元社長に対する出張尋問が東京拘置所で行われる。

竹下氏に対する証人喚問は約2時間行われた。冒頭、高鳥委員長が約10分間、総括的に質問(尋問)したあと、中山正暉(自民)、高沢貞男(社会)、仙谷由人(同)、草川昭三(公明)、正森成二(共産)、中野寛成(民社)の各氏が質問に、立った。

高鳥委員長は、①昭和62年の自民党総裁選の際に、右翼団体の皇民党が行った「ほめ殺し」の街頭宣伝活動をやめさせるため、金丸信・前自民党副総裁が渡辺元社長を通じて暴力団の故石井進・稲川会前会長に仲介を依頼したとされるが、この事実を知っていたか②ほめ殺し中止の条件となったといわれる田中邸訪問の事情を説明してほしい—などとただした。

竹下氏は、「皇民党の街宣活動中止のために私が石井氏に(仲介を)依頼したといわれているが、私は全く心当たりがない」と述べるとともに、渡辺元社長が石井氏に仲介を依頼したとされることも、「全く知らなかった」と証言した。

さらに竹下氏は、渡辺元社長が、ほめ殺し中止のために動いたことについては、「多くの善意の第三者の一人であると認識している」と強調。石井氏のほめ殺し中止工作は、(昭和)63年12月以降に承知した」と述べて、金丸氏が渡辺元社長、石井氏を都内の料理屋に招いて会食した前後であることを明らかにこした。ただ、金丸氏からこの会食に誘われたことがあるか、という点については、「そのような事実はなかった」と否定した。

また、田中邸訪問の経緯については、「(昭和62年)10月5日の晩、同僚議員のパーティーの際、突然、同じホテルの上の階に呼ばれ、渡辺元社長と会った。(そこで)田中邸に(自民党総裁選)立候補のあいさつに行ったらどうか、という趣旨の話があった」として、金丸氏、小沢一郎・元自民党幹事長同席の下で、渡辺元社長から田中邸訪問を求められた事実は認めた。しかし、田中邸訪問の動機については、「田中元首相の(下で)官房長官をし、中曽根首相(当時)の(下での)幹事長だったので、5日の立候補表明の前に(田中、中曽根両氏に)「あいさつすべきだと思っていた。(10月)6日未明に「長谷川信氏(前参議院議員、故人)から、(田中邸の)入り口で待っていて、名刺を取り次ぐからと連絡をいただいたから、(6日に、中曽根氏訪問と合わせて田中邸を訪問することを)決断した」と説明した。

ただ、長谷川氏からの連絡については、「渡辺さんから長谷川さんに連絡がいったのではないかと想像する」と表明。田中邸訪問が皇民党の「ほめ殺し」中止の条件だったかどうかについては、「その話(=渡辺元社長の田中邸訪問要請)を聞きながら、街宣活動停止とかかわりがあるのではないかという印象を抱いたのは事実だ。(田中元首相へのあいさつに)行きたいという希望を(別に)持っていたので、(渡辺元社長に要請された際は)明確な答えはしなかった」と述べ、田中邸訪問が皇民党のほめ殺し中止の条件となっているとの認識があったことをほのめかした。

竹下氏はまた、62年10月に渡辺元社長と会合し、皇民党事件解決についての礼を述べたのではないか、との質問に対しては、「あの時は、だれにも、総裁にしていただいてありがとうという立場にあった」と語り、解決への謝意を述べたものでないことを強調した。《読売新聞》

【宮沢喜一首相】「竹下さんは真摯な態度」

宮沢首相は26日昼、竹下元首相の証人喚問について「私は竹下さんは真剣な、真摯な態度で答えられた(と思う)」との感想を述べた。総裁選への暴力団関与の疑惑が晴れなかったとの見方に対してはコメントせず「極めて誠実にはっきりと答えたと思う」と述べるにとどまった。首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》



【俳優・井澤勇貴さん】誕生日

【中日・落合博満内野手】初のダウン

中日の落合博満内野手(38)は26日、ナゴヤ球場内の球団事務所での契約更改交渉に臨み、5000万円減の2億5000万円の球団提示に一発でサインした。落合は、この日から始まった契約更改の予定に入っていなかったが自ら申し入れて行われた。

今季、球界初の3億円プレーヤーとなった落合だが、死球による左手故障や持病の腰痛などで14試合を欠場し、打率2割9分2厘、22本塁打、71打点といずれも低迷し打撃3部門争いに加わることがなかった。落合はプロ入り初めてのダウン。《読売新聞》

【プロ野球】新人王資格の規定を見直しへ

パ・リーグの原野会長は26日、新人王規定の見直しを日本野球機構に求めることにした。ダイエーに入団の内定した大越基投手が大リーグの1Aに所属していたことから、「外国のプロ野球機構に所属した選手は新人として扱われない」との規定で新人王の資格がないことになる。しかし、原野会長は「新人を選択するドラフト会議を経ているので資格があっていいと思う」と述べた。《読売新聞》

【英・エリザベス女王】「税金払います」

メージャー英首相は26日、下院議会の答弁で、エリザベス英女王が税金を納めるとともに、王室費の一部を支払う意向を伝えてきたことを明らかにした。同女王の納税意思が、公式に確認されたのは、これが初めて。

同首相はこの中で、女王が納税意向を伝達した際、「女王は私に、税金を自発的に払えるような根拠を検討するよう要請し、さらに、現在の王室費の取り決めにかかわる一部の支払い責任を引き受ける提示した」と述べた。

首相答弁によると、王室所有地から上がる収入の25%を納めているチャールズ皇太子も、女王と同様の根拠で納税したい意向を示している、という。

「世界一金持ちの女性」と言われるエリザベス女王は過去、完全に納税を免れており、この免税措置は、政府から支給されている王室費の最近の増大状況と合わせ、国民の非難の的となってきた。このため、女王の別邸ウィンザー城の火災(20、21日)以後、同城の修復費を女王も一部負担すべきだとの声も、強まっていた。《読売新聞》



11月26日のできごと