平成1224日目

平成4年5月15日(金)

1992/05/15

【沖縄復帰20周年記念式典】

沖縄が本土に復帰して20年の15日午前、政府主催の沖縄復帰20周年記念式典が天皇、皇后両陛下をお迎えし、宮沢首相、クエール米副大統領や沖縄県民代表も出席して東京・永田町の憲政記念館で開かれた。

天皇陛下は「先の戦いでは多くの命が失われ、苦難の道を歩んできた沖縄県の人々を思いつつ、式典に臨むことに深い感慨を覚える」と、沖縄県民の戦中・戦後の苦労をねぎらうお言葉を述べられた。

式典には10周年式典をボイコットした社会、社民連両党の代表も出席した。

この日は沖縄県宜野湾市でも県主催の式典が開かれ、伊江沖縄開発庁長官が宮沢首相の祝辞を代読した。

沖縄には米軍基地問題や本土との経済格差などなお困難な課題が山積しており、冷戦終結後、日米安保体制のはざまに置かれた沖縄の在り方が、復帰20年を機に改めて問われることになる。《共同通信》



【米・クエール副大統領】「アジア安保貢献に感謝」

来日中のダン・クエール米副大統領は沖縄復帰20周年にあたる15日、沖縄県民に対する声明を発表、「日米同盟、アジア・太平洋地域の安全保障に対する皆さんの貢献に心から感謝したい」と強調した。さらに、声明では沖縄の米軍基地について、「那覇港を含む沖縄の土地をめぐる未解決の問題をできるだけ迅速に解決する。不必要ないかなる土地も返還するための可能な選択肢を今後とも引き続き検討していく」と、返還に前向きに対応していく考えを表明している。

渡辺美智雄外相もコメントを発表、「(この問題に)前向きに取り組んでいくとの政治的姿勢を示すもの」とクエール声明を評価。特に、恩納村キャンプ・ハンセン演習場の都市型戦闘訓練施設の撤去については「米政府の沖縄県民に対する深い配慮を具体的に示すもの」と歓迎の意を示している。《読売新聞》

【天皇陛下】米・クエール副大統領と会見

天皇陛下は15日午後4時から、沖縄復帰20周年記念式典に出席のため来日中のクエール米副大統領と皇居・宮殿「竹の間」で会見された。

副大統領が、復帰20周年を機に返還されることになった沖縄・恩納村の戦闘訓練施設などについて説明すると、陛下は「(県民から)歓迎されると思います」と述べられた。また、副大統領の「新聞で読みましたが、沖縄においでになるのですか」との質問には「来年の植樹祭の事ですね。行くことになるかもしれません」と答えられたという。《読売新聞》

【政府】東欧に4億ドル

政府は15日、宮沢首相がダン・クエール米副大統領に約束していた東欧向けの経済支援策として東欧諸国全体に対し、日本輸出入銀行や日本国際協力機構(JAIDO)を通じ総額4億ドルの融資、出資を行うことを決めた。

今回の経済支援は、今年1月の東京宣言に盛られた日米間のグローバル・パートナーシップ(地球規模の協力関係)の一環として、米国が東欧支援のために設立したエンタープライズ・ファンド(企業基金)との協調融資の形で行われる。

総額4億ドルのうち輸銀分は3億ドルで資材調達先を日本に限定しないアンタイド・ローン。このうちチェコスロバキア、ハンガリーにそれぞれ1億ドルの範囲内で供与する。また、JAIDOに対しては1億ドルの追加出資を行う。《読売新聞》

【安倍晋太郎さん】偲ぶ会

自民党の故安倍晋太郎・元幹事長の一周忌の15日、都内のホテルで同氏を「偲ぶ会」が三塚派の主催で開かれ、来日中のダン・クエール米副大統領を始め、宮沢首相、福田、竹下元首相ら政財官界から、約3000人が出席した。

この中で、首相は「この人こそ首相になるべき人と思った」と安倍氏をたたえ、片や盟友だった竹下氏も、安倍氏とそろって初当選した昭和33年以来の思い出話を披露した。

派閥後継を加藤六月・前政調会長と争った三塚博・元政調会長は「安倍氏の精神、哲学は継承している」と正統性を強調。一方で、加藤氏も一参加者として!席し、「三・六戦争」の根深さをうかがわせた。《読売新聞》

【連合】自衛隊を容認

連合(山岸章会長)は15日午後から、2日間の日程で静岡県熱海市のホテルで三役会議を開き、自衛隊など基本政策と国連平和維持活動(PKO)協力法案への対応を中心に協議した。この結果、自衛隊の取り扱いについて(1)文民統制(シビリアンコントロール)(2)専守防衛(3)非核三原則–の徹底を前提にして、自衛隊を容認する方針を固めた。連合は昨年5月の三役会議で自衛隊の存在そのものを直視する立場を打ち出したが、今回はさらに一歩踏み込んだ形だ。

しかし、自衛隊の憲法上の位置付けについては「現時点で決着をつけるのは難しい」(山岸会長)として合憲、違憲の判断を棚上げすることになった。《共同通信》

【日朝交渉】「日本人妻」は進展なし

日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との第7回国交正常化交渉は15日、日程を一日延長して北京市内の日本大使館で行われ、北朝鮮在住の日本人妻問題について討議し、すべての日程を終了した。

日本側は里帰りについて、昨年3月の第2回交渉で求めていた20人について早期の実現を改めて強く要請した。これに対し、北朝鮮側は実現には「環境醸成が必要」と指摘し、日朝間で友好的な雰囲気が生まれるまでは応じ難いとの見解を示した。

次回、第8回交渉は7月末をめどに北京で開くことで合意した。《共同通信》

【ドイツ】ホネッカー元議長を起訴

ベルリン市司法省報道官は15日、ホネッカー元東独国家評議会議長(79)ら旧東独指導者6人を、「ベルリンの壁」での逃亡者射殺事件で起訴したと発表した。

この6人は、東独国防評議会のメンバーとして74年に逃亡者への発砲を命じる決定を下した。ホネッカー元議長のほか、ミールケ前国家保安相、シュトフ元首相、ケスラー元国防相、シュトレレッツ元国防次官、アルブレヒト元ズール地区社会主義統一党第一書記が起訴された。

「壁」での射殺事件では実行犯である元国境警備兵の裁判が先行、すでに4人に殺人罪で有罪判決が下され、その後も続々と起訴されているため、発砲命令を下した指導者の責任追及が遅れているとの批判が高まっていた。

ホネッカー元議長は、昨年12月からモスクワのチリ大使館にかくまわれており、本人から聴取しないままの異例の起訴となった。《読売新聞》

【大相撲夏場所6日目】小錦、よもやの連敗

6日目(15日・両国国技館)小錦がよもやの連敗—小錦は巴富士が連発する下手投げに横転、2敗となって横綱昇進は難しくなった。

安芸ノ島は武蔵丸を上手投げで下し、曙も大翔鳳に完勝。琴錦、北勝鬨、時津洋が敗れ、1敗は安芸ノ島と曙の2人となった。貴花田、若花田が今場所初めてそろって勝った。

十両の巨砲は序ノ口からの通算出場回数を史上6位タイの1552回とした。《読売新聞》

【オーストリア】「愛の家族」摘発

オーストラリアのニューサウスウェールズとビクトリア州の警察は15日未明、「愛の家族」(以前は「神の子供たち」)と呼ぶ宗教団体の宿泊所6か所を捜索、2歳から16歳までの子供約140人を保護、大人約40人を調べている。

16日の新聞が大々的に報道しているもので、この宗教団体は68年、米国でデービッド・バーグ(別名モーゼズ・デービッド、チェアマン・モー)という男によって設立され、世界70か国に1万2000、豪州にも72年来600人のメンバーがいると推定されている。性崇拝の宗教で子供の売春やポルノに関係しているとの情報もあり、半年にわたる内偵の末、豪州ではこれまで最大規模の摘発に踏み切った。

バーグは誘拐や暴行、金品強要で米国の警察から手配されているが、所在は分からず、日本に隠れているとの情報もある。

テレグラフ・ミラー紙の報道によると、バーグはプロテスタントの牧師で、当初は若い家出人や浜辺の放浪者に福音を伝えた。その教えを信じた多くの若者が次々と麻薬をやめたこともあって、注目されるようになった。

しかし75年ごろから説教が異様なものに変わり、重婚や子供とのセックス、グループ・セックス、売春などを説き、軌道をはずれていったという。《読売新聞》



5月15日のできごと